私が「次はF1ネタでも書こうかなあ」と言った翌日に狙ったようにHONDAの撤退発表がありました。
私もかれこれ20年ばかりF1を見てきて、色んなチームやドライバーがF1を去っていくのを見送って来たのですが。
今回、いつもと違っていたのは、このHONDAの決定を受けて、以前から薄々感じていた「F1はこれからどこへ行こうとしてるんだ?」という疑問が頭から離れなくなってしまったということでした。
気になるのは、HONDAの社長の言葉にあった、「自動車産業が誕生してから最初の100年が終わり、次の100年への転換期を迎えている」、という下り。
確かに。これまで車と言えばスピードを追求するもので、「地上最速」であるF1はその技術の最先端として君臨していた。
最先端の技術を集めたレースだからこそ、そこで結果を出す事に大きな意味があった。
けれど今、車に求められる技術は、スピードから別のものへと変化しつつある。ような気がします。
やたらエコエコ言うのも偽善っぽくてあんまり好きじゃないんですが、石油が有限の資源である以上、いずれは化石燃料による内燃機関に代わる新しい駆動系が必要になるのも現実なんですよね。
で、もしも世界の自動車開発がそっち方向へ完全にシフトしてしまった時、果たしてF1はその時も「最先端」であり続けられるんだろうか、と。
HONDAは結構本気で燃料電池とバイオエタノールの実用化を考えているようだし、そうするとガソリンエンジン使用の上エンジン開発凍結とか言われるF1よりも、エタノール燃料のエンジン積んで走ってるIRLの方がやりがいあるかも…と思ってしまいます。
それにしても、エンジン開発凍結・統一エンジン・何か空力的にも変なマシン・さらにはポイント制やめてメダル制とか、何か本気でバーニーさんは何がやりたいんだろう?と思うような案が色々出て来るし。(いや、お金がかからないようにしたいっていうのは分からないでもないんですけど、それで下位カテゴリーとやってること変わらなくなっちゃったら意味ないんじゃないかと…なんかその後も色々変わって、統一エンジンだけは当面は免れたみたいですが)。
でもなんか今まで、ドライバーが入れ替わってもチームが入れ替わってもレギュレーションが変わってもF1はF1、と思って来たけれど、正直今ちょっとその感覚が揺らいでます。
それでも、佐藤琢磨には何とかシート獲得して復活して欲しいし、旧HONDAチームにも買い手がついて、違う名前でも良いから来年も出て来て欲しいし、多分なんだかんだ言いながら鈴鹿には行きたいなあとは思うんですけどね。
***
話は変わりますがミカ就職おめでとう。イリヤ様と別れちゃったのが個人的には微妙ですが。
てっきりマクラーレンのチームに携わるのかなと思ってたのでマネージャー業というのは意外な気もしますが、今のマクラーレンはもうミカに帰って来て欲しいチームという感じではなくなったし。ロン・デニスも最近はヤキが回ってるように見えるし。
それにミカ自身、昔のインタビューでマネージャー業に興味を示していたような記憶があるので、これはこれでアリかなと思います。
自分自身が同国の先輩でもあるケケ・ロズベルク師匠の引き立てでF1入りし、師匠のパートナーであるディディエさんとの二人三脚でチャンピオンにまで上り詰めたことにかなり感謝しているようだったし、過去の言動を見てても、割と自分が先輩にやって貰ったことを、次は自分が後輩にやるという考えを持っているようなので。
今度は自分が、将来有望な若者のために道を付けてあげる番だと考えているのかなと思いました。
(でもケケ師匠が息子のニコをF1まで押し上げた事を考えると…ミカもいずれは自分の息子を…とか考えてたりして)
12/25追記
何か似たようなことを書いてる人を見つけたのでリンク。
日本のメーカーに必要か!? ~モータースポーツのこれからを考える
http://www.webcg.net/WEBCG/news/n0000020317.html
私もかれこれ20年ばかりF1を見てきて、色んなチームやドライバーがF1を去っていくのを見送って来たのですが。
今回、いつもと違っていたのは、このHONDAの決定を受けて、以前から薄々感じていた「F1はこれからどこへ行こうとしてるんだ?」という疑問が頭から離れなくなってしまったということでした。
気になるのは、HONDAの社長の言葉にあった、「自動車産業が誕生してから最初の100年が終わり、次の100年への転換期を迎えている」、という下り。
確かに。これまで車と言えばスピードを追求するもので、「地上最速」であるF1はその技術の最先端として君臨していた。
最先端の技術を集めたレースだからこそ、そこで結果を出す事に大きな意味があった。
けれど今、車に求められる技術は、スピードから別のものへと変化しつつある。ような気がします。
やたらエコエコ言うのも偽善っぽくてあんまり好きじゃないんですが、石油が有限の資源である以上、いずれは化石燃料による内燃機関に代わる新しい駆動系が必要になるのも現実なんですよね。
で、もしも世界の自動車開発がそっち方向へ完全にシフトしてしまった時、果たしてF1はその時も「最先端」であり続けられるんだろうか、と。
HONDAは結構本気で燃料電池とバイオエタノールの実用化を考えているようだし、そうするとガソリンエンジン使用の上エンジン開発凍結とか言われるF1よりも、エタノール燃料のエンジン積んで走ってるIRLの方がやりがいあるかも…と思ってしまいます。
それにしても、エンジン開発凍結・統一エンジン・何か空力的にも変なマシン・さらにはポイント制やめてメダル制とか、何か本気でバーニーさんは何がやりたいんだろう?と思うような案が色々出て来るし。(いや、お金がかからないようにしたいっていうのは分からないでもないんですけど、それで下位カテゴリーとやってること変わらなくなっちゃったら意味ないんじゃないかと…なんかその後も色々変わって、統一エンジンだけは当面は免れたみたいですが)。
でもなんか今まで、ドライバーが入れ替わってもチームが入れ替わってもレギュレーションが変わってもF1はF1、と思って来たけれど、正直今ちょっとその感覚が揺らいでます。
それでも、佐藤琢磨には何とかシート獲得して復活して欲しいし、旧HONDAチームにも買い手がついて、違う名前でも良いから来年も出て来て欲しいし、多分なんだかんだ言いながら鈴鹿には行きたいなあとは思うんですけどね。
***
話は変わりますがミカ就職おめでとう。イリヤ様と別れちゃったのが個人的には微妙ですが。
てっきりマクラーレンのチームに携わるのかなと思ってたのでマネージャー業というのは意外な気もしますが、今のマクラーレンはもうミカに帰って来て欲しいチームという感じではなくなったし。ロン・デニスも最近はヤキが回ってるように見えるし。
それにミカ自身、昔のインタビューでマネージャー業に興味を示していたような記憶があるので、これはこれでアリかなと思います。
自分自身が同国の先輩でもあるケケ・ロズベルク師匠の引き立てでF1入りし、師匠のパートナーであるディディエさんとの二人三脚でチャンピオンにまで上り詰めたことにかなり感謝しているようだったし、過去の言動を見てても、割と自分が先輩にやって貰ったことを、次は自分が後輩にやるという考えを持っているようなので。
今度は自分が、将来有望な若者のために道を付けてあげる番だと考えているのかなと思いました。
(でもケケ師匠が息子のニコをF1まで押し上げた事を考えると…ミカもいずれは自分の息子を…とか考えてたりして)
12/25追記
何か似たようなことを書いてる人を見つけたのでリンク。
日本のメーカーに必要か!? ~モータースポーツのこれからを考える
http://www.webcg.net/WEBCG/news/n0000020317.html
今のF1の状況をわかりやすく読ませていただきました。私はセナが大好きな、もろに○ジの戦略にのっかってたF1層なので(笑)セナの急逝以降は熱が冷めてしまってシューマッハやミカの頃にはきちんと見てませんでした。でも今回のホンダ撤退はやはり胸が痛くなるような切ないニュースであることにかわりはありません。
おっしゃられるように、確かに本体である「車」に求めるものがこれほど変わってきてしまうと、F1も、もしかしたらドバイの競馬のように富豪の楽しみとしてのみ存在するようになるやもしれませんね。
それにしてもこちらでミカの話題にふれたエントリーを読むたびに、ミカはとても素晴らしいドライバーだったのですね~ちゃんと見とけばよかったなぁと少々後悔しています。私はセナが移籍しての初めての鈴鹿(プロストとの因縁が始まったあのレースです…笑)あたりからはまったので、セナ、プロスト、マンセル、ピケといった連中がガヤガヤと騒いでる頃でしたが、思えばバブルもあったしF1にとっては楽しい時代だった気がします。(もちろん、今だって比較にならないほど楽しいでしょう!!「楽しい」の基準が自分なので申し訳ないです)
何はともあれこれからもまだF1は続いてゆくのでしょうから、F1ドライバーを夢見る若者のためにも長く楽しめる場としてあってほしいと願ってます。
ちょっと話題はズレますが、私は大輔くんファンでもあります。
勝手にですが、セナとサイレンススズカ(競走馬)と大ちゃんに、似たような空気を感じてしまうんですよね。
持って生まれたモノ(「才能」と簡単に括りたくない、何か)が、その場(F1や競馬やフィギュアスケートなど)に宿るものたちにとてもとても愛されてしまうという感じ…とでも申しましょうか。
きっとそれぞれを愛する自分を通して見てるので自ずと同じ雰囲気を感じてしまうのでしょうが(苦笑)、愛されるのも宿命のような、そんな感じのものです。
いきなりで長々と失礼いたしました。
F1だけでなく、また「電王」の話題も宜しかったら語ってくださいませ。楽しみしてます。
セナ・プロスト・マンセル・ピケの時代は日本のF1ブームもすごかったですね。四天王は全員キャラが立ってましたし。私も四天王ではセナが一番好きだったですよ。
ミカVSシュー時代は私にとっての黄金期でしたが(笑)、やっぱりライバルの争いがないと面白くないですね。私もミカ引退後のシュー一人勝ち時代はF1から遠ざかっていて、最近になってまた面白くなって来たかなと思ってたんですが…今はF1以前に自動車産業そのものが危機的な状態ですし、ちょっと先が読めなくなって来てしまいました。
でも今までもF1からは夢を貰って来たし、これからも夢を与える存在であって欲しいと願ってやみません。
大ちゃんがセナ様に重なりますか!私はついミカと重ねてしまうのですが(笑)。でも何かしら共通項があるからこそ、同じように引き寄せられる部分があるんでしょうね。単に競技者として成績が良い、というだけではない何かがある、というのは分かる気がします。
電王の話題が出るかどうかは分かりませんが、何かしら特撮オタク語りはやると思いますので、またお気が向いた時には覗いてやって下さい。
またお邪魔いたします。
今日、シューマッハがフェラーリ復帰のニュースを聞いてビックリしました!!!代役とはいえ、実戦復帰となるわけですから。
バイクで首を痛めてるにもかかわらず…と危惧する声もニュースにはでていましたが、体以上に「走れるドライバー」に戻れるのかが外野ながら不安です。NBAのあのMJでさえ復帰後は違ってました。…もちろん違っているのが当たり前で、それをずっと継続して見ていれば変化も自然と受け入れて見るのでしょうが、一度跡切れると良い所ばかりが自分のなかに残ってるので、勝手にイメージのダメージを喰らいそうな気がしてしまい、正直ワクワクよりもドキドキが…(苦笑)。どんなスポーツ選手でも必ずピークを過ぎていくのですが、その上でアスリート人生を歩むということは本当に選択の連続ですね。全ての人生においてそれは(選択の連続)言えるわけですが、アスリートの場合は勝負という形になって外野に見えてしまうわけで、そういう面で過酷だなぁと少し思う次第です。もちろん彼自身の意志で決めたことなので口を挟むことではないのは承知のことですが。(それでもこうしてチャチャを入れてしまってます…外野とは気楽なものです。)
スポーツは雑食系でその都度惹かれるものを見てますが、どんなアスリートでも、頂点を極めた限られた才能を放つ瞬間を味わってしまった者にしか知りえない何かがそこに存在してるように感じられるときが、見てるとあります。
そんな瞬間は見てても凄まじい魔力のような磁場を感じますが、その中に存在できる者にとっては至福と同時にとても残酷なものでもありますよね。(そういうシーンもいくつか見てきました…もちろんこれは本人ではなく外野から見てのイメージでしかありませんが、私は競馬を長く見てるので特にそういう思いを抱くことが多いのかもしれません。)
何はともあれ、シューマッハには怪我無く、でも思う存分F1を楽しんで、そして煩い外野ども(笑)も楽しませてもらえたらいいなぁと願ってます。
個人的に、シューマッハにはそれほど思い入れがないもので、復帰のニュースを聞いてもそんなもんかなあ…と他人事のように思っていたのですが、やっぱり首がネックになってるみたいですね(確かに一番Gがかかる所だし)。
私はスポーツ自体に余り詳しくないので、ブランクの影響に関しても何とも言えない所が…ミハエルはミハエルでもクルムの方の奥さん、伊達公子さんは、ブランクの長さをものともしない活躍を見せてくれていますね。
F1だと、1年休んで復帰後にタイトルを取ったプロストの例もありますが、あれは当時のウィリアムズがとても速かったことも影響していますし。
個人的にシューマッハの強みは、チームマネジメントにまで口を出して『速いマシンを作らせる』所にあると思っているので、単にマシンに乗るだけだとどうかな?というのはあります。
それ以上に、レギュレーションが大幅に変わってるので、その変化に合わせられるかも問題になるかも知れませんね。
でも純粋な「速さ」で、同じマシンでキミと争う所が見られるなら、それはそれで興味深いし見てみたいなと思います。キミはここで根性見せとかないと(笑)。