Liu Xiang Tea Salon

「リュウシャンティーサロン」での中国茶・台湾茶のレッスンの様子、季節ごとのインテリアの設えなどを綴っています。

美しい茶園

2022-08-05 | Tea Trip
美しい茶園

天の恵みと
自然の恵み
そして
作り手の魂
その結晶がお茶となる

そんな神秘の世界を
ひしひしと感じる場所でした

静岡県牧之原にて
無肥料無農薬で
こだわりぬいたお茶作りをされている
柴本俊史さんの茶園にて






茶畑訪問

2022-08-04 | Tea Trip

無肥料無農薬栽培で
様々なお茶作りに挑んでいらっしゃる
静岡県牧之原市の
柴本俊史さんの
茶畑を訪問させていただきました







この日は
紅茶のグランプリにも輝いた畑の
べにふうきの2番茶の手摘みを
お手伝いにさせていただきました

35℃以上はあったようですが風があり
どこまでも奥深い柴本さんのお話を伺いながらの茶摘みは
あっという間の1時間半





茶摘みした茶葉は
18時間ほど萎凋してから
紅茶か白茶に仕上げていく予定だそうです
最初の萎凋環境は
気温36℃、湿度50%でした





久しぶりに香る生葉の懐かしい香り
次第に変化していく茶葉の芳しい香りに
酔いしれました

そして
烏龍茶3種
釜炒り茶3種
蜜紅茶3種
さやまかおり紅茶の
10種類もの素晴らしいお茶を
鑑定させていただきました

栽培、製法、品種など
様々な研究を日々重ね
こだわりぬいた茶を作る
柴本さんの結晶の詰まったお茶の数々
烏龍茶のレベルの高さにも驚かされました

最後の写真は
無肥料栽培に貢献しているヤギさん
可愛かった





お忙しい中
柴本さんには貴重なお時間をいただきましたこと
心より感謝申し上げます

そんな素晴らしすぎるお茶作りをされている柴本さんのWEB講座を開催予定です
改めてご案内をさせていただきます


福建省茶の旅8〜泉州市安渓県〜鉄観音2

2019-05-29 | Tea Trip
最後の安渓は鉄観音づくしです。

茶摘み、萎凋、揺青3分を3回したあとの茶葉。青リンゴの香が強く感じられます。この30分後には青リンゴのような青さがなくなり熟した香に変わりました。



揺青は現代は3回、伝統製法は4〜7回もあります。



萎凋が終わる頃にはロンガンの香りに。



殺青してから初揉。



初揉した茶葉。



初揉した茶葉を包揉。



解塊しながら温干と揉捻を12-18回繰り返し、乾燥して完成です。




中国で最大規模を誇る八馬茶業を訪問。
鉄観音の由来は王説と魏説がありますが、八馬茶業は王説の後継だそうです。
ここでは美味しい茶葉料理を頂いてから、工場見学、資料館見学、お茶の試飲、百茶園をご案内いただきました。



茶葉料理、鉄観音生茶葉の天ぷら。



海老と鉄観音揚げ。
t


100種類の茶樹を見学できる百茶園。



中国鉄観音の著者でもいらっしゃる林荣溪老師が鉄観音と本山の違いを解説くださいました。
鉄観音には蘭花の香があるが本山には無い。
鉄観音は少し曲がっていて厚いが、本山は曲がりは無く薄いとのこと。



鉄観音の母樹を訪れました。



鉄観音母樹



茶葉市場の茶都



大量の茶葉が並べられています。



最後は安渓茶学院の皆様と交流。




充実した8日間の福建省の旅でした。旅をアレンジしてくださった李自強老師とご一緒した茶友たち、心良く迎えてくださった方々に心より感謝申し上げます。

福建省茶の旅7〜泉州市安渓県〜鉄観音1

2019-05-29 | Tea Trip
海抜1200mの勝雲峰から眺める風景は、茶畑と折り重なる山の尾根が美しかったです。



安渓の茶畑の風景





茶樹が草木や雑草と共存する生態有機茶園。



赤土の土壌



118段の階段を登って勝雲峰の頂上へ。



下りは大理石の滑り台で滑って降りるの!この大理石、滑りが良くて最高に面白いかった🤣



二つ目の峰には床がガラスになった展望台が。



展望台の床は全てガラスです。



ここからの眺めも心地よかったです。





夜は鉄観音ビールで乾杯。このビールを作っている社長さん自ら差し入れて下さいました!



生態有機茶園や工場、宿泊施設も併設された国心緑谷。



二日目は、日の出を見ようと朝5時に外に出ましたが、すでに日は顔を出していました。それでも朝日が空に映えて美しかったです。



折り重なる山々の尾根が水墨画のよう。



福建省茶の旅6〜政和白茶・政和工夫紅茶

2019-05-28 | Tea Trip
武夷から政和へ移動し、政和白茶と政和工夫紅茶の製茶を学びました。



ホテルも併設された素晴らしい環境の隆合茶業にて



白茶の重要な工程は萎凋と乾燥です



1kgの茶葉を萎凋できるふるいが1万個も!
整然と並べられていて圧巻でした。



まずは審評室にて白茶の審評をしました。



茶葉3g, 時間2分 ,温度100℃
①白毫銀針(福安大白種/新芽)2019年
②白牡丹(福安大白種/一芯一葉)2019年
③貢眉(小茶)
④寿眉(福安大白種/新芽)2019年
⑤福鼎大毫(政和で栽培の福鼎大白種)2019年
⑥福雲595(福安大白種×雲南大白種)2019年
⑦政和大白2019年
⑧福大牡丹王(福安大白種)2018年
⑨福大牡丹王(福安大白種)2016年
⑩福大牡丹王(福安大白種)2012年



茶友と審評服を着て





建物に描かれた製茶工程の図、菜摘。



茶畑で茶摘み。



隆合茶業のオーナー、杨丰老師。



新芽は銀針や良質な白牡丹使われ、新芽のない茶葉は寿眉、紅茶、ジャスミン茶になります。



萎凋



今回は紅茶の製茶です。ふるいに広げて水分を蒸発させます。このふるいは風通しが良く、萎凋に最適だそうです。



72時間ほど萎凋し、白茶は85%の水分を蒸発させます。紅茶は60%水分を蒸発させます。



萎凋室の壁は30℃の傾斜がついています。萎凋室に風が下から上に流れ、屋根に当たって循環する仕組みとなっています。萎凋が平均になるために良い風が流れるような伝統の設計で、12mの高さがあります。



伝統製法の手作業で揉捻します。



ボールを回すように力を加えながら、腰を入れて力を加えます。



茶葉を揉んだら12時間以上置いて発酵を促します。



揉捻を終えたばかりの茶葉は綺麗な緑色です。



静置。湿った布を被せて12時間以上置いておきます。



3時間ほど経つと,茶葉の色が半分ほど赤茶色に変わっています。



天気が悪い時には室内で烘干(乾燥)をします。



筛分。細かい茶葉などを選り分ける工程。



茎や良くない茶葉を選り分ける工程。



もう一度复火(乾燥)。



出来上がった茶葉を袋詰めし完成です。



自然な環境で萎凋された茶葉は、葉の周りや葉脈から次第に水分が蒸発して発酵し色が変わるので、色は均一でないのが通常です。しかし現代の技術では人工的に負荷をかけることにより、水分蒸発を均一にできるそうです。なので茶葉の色が均一で綺麗なものは人工的につくられたものとのこと。伝統の自然製法では緑、クロ、白などと色々な色が混ざり合っています。



杨丰老師が秘蔵の陳茶を飲ませてくださいました。
①1985年 政和工夫紅茶
福建省の貿易会社がフランスへ輸出したという貴重なお茶



②20年老茶 武夷山慧苑坑の水仙



②1978年 イギリスへ輸出したという貴重な正山小種

杨丰老師お話では
1年 お茶
3年 薬(渋みも苦みもなくなるので)
7年 宝(保存が長くそれ以上は良くならないが珍しいので)
だそうです。



食堂から見える同桐花の舞い散る姿が雪のように美しかったです。

福建省茶の旅5〜武夷山・岩骨花香慢游道

2019-05-25 | Tea Trip
大紅袍から水帘洞までを3時間ほどかけて歩くこのトレイルは、途中の風景が美しすぎて、今でも余韻に浸っています。


岩茶を表す晩甘侯の字が刻まれた岩



岩に隠れて天を仰げないことから名付けられた不見天の岩と茶樹



まずは大紅袍母樹から


大紅袍6本の母樹



水金亀の母樹



山間の茶樹を眺めながら進みます



流香涧の風景。岩のあいまから見える美しい木々と空。



茶樹は肉桂と水仙が多くありましたが、通常の品種より大きな水仙大葉種



渓流の水も飲みたくなるほど綺麗でした。



字は違うけど名前が同じLiuXiang!笑



結構な距離を歩きました!



流香涧の風景



雨上がりの流香涧は、岩の上からは水滴が落ちてきて幻想的でした



大紅袍から流香涧まで進みました。先はまだまだです。



茶樹についた苔を落とす手入れをされていました。苔のつきすぎも良くないそうです。



慧苑坑を進みます。坑は渓谷を表しています。



慧苑坑の茶園の風景。慧苑坑は最上質な正岩茶の産地です。



慧苑坑の茶園の風景。慧苑坑のお茶が貴重で高価なのが伺えます。



慧苑寺。このあたり一帯が慧苑坑です。



このトレイルの半分くらいまで来ました。





鷹のくちばしに似ているという鷹嘴岩。






古崖居。宋代に作られたという住居。







渓流の流れる小径から見上げた章堂涧の風景



章堂涧の風景



章堂涧の風景



章堂涧の風景






章堂涧の風景



このトレイル最後の水帘洞は時間切れで登れず残念でした。



それでも水帘洞のふもとの滝も綺麗でしたよ。



どこを向いても茶園と素晴らしい景色が広がる岩骨花香慢游道でした。





福建省茶の旅4〜武夷山・九曲渓景区

2019-05-25 | Tea Trip
九曲渓景区は、世界遺産にも登録されている豊かな自然が織りなす武夷山の見どころの一つです。水墨画のような武夷の山々、奇岩奇峰を眺めながら、九曲渓を竹の筏で下っていきます。
今回は最初小雨が降っていたせいか、前回に比べ川の水が濁っていましたが、九曲渓から眺める風景は変わらず雄大でした。
前回→☆


ハンバーガー岩


奇岩奇峰が連なる風景


左の峰は前回登った天游峰です。


大王峰


優しい船頭さんでした。




この日の夜は武夷茶文化研究院にて美味しい岩茶を頂きながら、邵长泉老師より中国茶の歴史についてのお話を伺い、邵长泉老師の著書、岩韻にサインを頂きました。





福建省茶の旅3〜武夷山・桐木村〜正山小種

2019-05-24 | Tea Trip
武夷山風景区からさらに車で2時間ほどの
武夷山国家公園自然保護区へ。
この自然保護の管理者は武夷山市ではなく
4年前から国家級自然保護区となり
保護区内の方の招待がないと入れない区域です。大変貴重な経験をさせていただきました。



自然保護区は1300㎡、平均海抜は1500mで、武夷山風景区よりも高山地区になります。

17世紀中頃、世界で初めて紅茶「正山小種」が作られた武夷山の星村鎮桐木村。
この自然保護区で生産されるお茶は紅茶のみとのこと。





正山小種は、以前は松の木の煙を用いて萎凋と乾燥を行い、独特の香りづけをする伝統製法で作られていました。しかし2005年に金駿眉が登場してから、煙を用いない無煙の製法が主流となっています。煙以外の製造方法は今も昔も同じであるとのことです。

最初に無煙の製法を見学。





正山小種は茶摘みの茶葉の大きさにより三つに分類することができます。
1 新芽=金駿眉
2 一旗ニ葉=小赤甘
3 一旗三葉=大赤甘





このように茶摘みした茶葉を4-5時間程、熱風萎凋します。
熱風で下の茶葉はとても暖かくなっています。



おじさんが熱風の燃料の薪をくべている様子。




次に揉捻です。
時間があれば3時間ほど。実際にはそんなに時間をかけれないようですが、時間をかければかけるほど綺麗な茶葉の形に揉捻できるそうです。





そして発酵。
ここが重要で、揉捻してから発酵。
これが烏龍茶などとの大きな違いです

濡れた布巾をかけて、籠に入れて3-5時間発酵させます。




発酵が終わったら乾燥させて完成です。





次に松の木の煙を用いる伝統製法です。
1階で松を燃やし煙を出します。



そして1階からの煙を浴びながら、
2階、3階(4階)で同時にそれぞれ乾燥と萎凋を行います。
この時の2階の乾燥室の温度は約100度、
3階(4階)の萎凋室の温度は約30度だそうです。





煙で黒くなった竹ざる。





茶摘み用の竹籠も手づくりされていました。





80歳近いという工場の老板 朱有福氏と李老師。





今回の旅で一番美味しかった、この茶農家さんの手料理の数々。



お水も美味でした!





製茶の後は、8種類の紅茶をテイスティングさせていただきました。
1 正山金駿眉
2 外山金駿眉
3 正山小赤甘
4 外山小赤甘
5 正山大赤甘
6 野生紅茶
7 老欉紅茶
8 正山小種

正山とは桐木村で作られた本物であるという意味です。

さて写真の二つの金駿眉、正山か外山か。
答えはレッスンの時にお話します!





お世話になった朱氏茶業の前で。


















福建省茶の旅2〜武夷山・不知春製茶〜琪明茶叶科学研究所

2019-05-23 | Tea Trip

武夷での製茶は
武夷岩茶の第一人者である人間国宝、王順明老師の琪明茶叶科学研究所に訪れました。




4年ぶりにお目にかかる王順明老師はお変わりなく、優しい笑顔が嬉しかったです。





今回の岩茶は不知春を製茶。
すでに工場の岩茶の製茶の時期は過ぎていましたが、私たちのために特別に茶摘みし、製茶して頂きました。



今年は3-4月に雨が多く成長が早かったため、全ての茶の茶摘みが早かったそうです。
茶摘みの時期は早生種や晩生種によってみ違いますが、一つに種類の茶摘み期間は二日間のみだそうです。



「立夏前三日は宝、立夏後三日は草」
と言われるほど、茶摘みの時期の大切さが分かります。





室外萎凋を終えて通常の室内萎凋は8-12時間ほどですが
今回のお茶は4時間。





王老師の義理の息子さんにご指導頂き
発酵を促す揺青を行いました。



最初は茶葉を落としてばかりでしたが
次第にコツをつかんで上手く揺すれるようになってきました。





求める発酵程度になったら300度の高温で10分ほど殺青を行い発酵を止めます。
燃料の木を燃やして高温にします。









殺青が終わったら茶葉を取り出します。
この方は工場長さんです。





次に揉捻機で5分ほど揉捻します。









揉捻が終わったら解塊。茶葉の塊をほぐします。







そして乾燥。途中上下を入れ替えながら90-100度で1時間。冷まして同じようにまた乾燥。水分量が17%なるまで何度か繰り返します。





琪明茶叶の出来上がった毛茶。
三ヶ月後の焙煎まで茶葉が平均に落ち着くよう寝かせられています。



袋の中の毛茶の様子。







我々の出来上がった毛茶です。
ここから茎などを取り除く抜茎をして
通常はこの50%が製品になりますが
今回は茶摘みの時期が遅かったので
20%のみ製品となります。

持ち帰り各々焙煎して
茶友との飲み比べが楽しみです。





夜は古岩正韻にて焙煎の工程を見学させて頂きました。

焙煎は伝統の焙煎方法で炭火焙煎。
60度、8-12時間したら一度冷まします。
これを2-3回繰り返します。軽い焙煎のお茶は1回のみ場合もあります。



途中上下をひっくり返し
時々試飲をして味を確かめます。



焙煎後の茶葉の温度は106度とかなり高くなっています。



茶葉を混ぜ返してまた籠に戻します。
武夷の岩茶は最後の工程のこの焙煎によって大きく味が変わるので、重要な工程であり、大変な作業であることを改めて実感しました。





福建省茶の旅1〜武夷山・牛蘭坑

2019-05-23 | Tea Trip
今回の茶の旅は福建省。
福建省の北から南までを縦断し
とても内容の濃い充実した旅でした。

まずは4年ぶりの武夷山。
美しい風景が広がる正岩茶の産地、牛蘭坑。







上質な肉桂が生産されている牛蘭坑。
最近は牛蘭坑で生産される肉桂を牛肉とも言われているユニークな名前のお茶。





正岩茶の茶摘みは1年に1回です。
茶摘みのあとは茶樹をカットすることにより
来年また大きくなるそうです。
カットしない自然の茶樹は
産量は少ないですが
味は美味しいそうです。





とにかく秘境のように美しい場所でした。
このような限られた場所で
ほんのわずかに生産される正岩茶が
貴重であり、高値で取り引きされるのが理解できます。





牛蘭坑は15の会社がそれぞれ所有している茶畑とのこと。







幹にびっしりとついた苔は
美味しいお茶を生み出す湿度の高い環境を表しています。





平均海抜は250m、
武夷山平均海抜は300m。



このトレイルは牛蘭坑までで引き返しました。
帰りに大雨に降られずぶ濡れになったのも良き思い出です。




湖南省茶の旅4〜安化黒茶

2018-11-29 | Tea Trip
湖南省茶の旅最終日は
中国十大銘茶にも仲間入りしたという
安化黒茶の最大手、白沙漢の茶畑と工場見学へ。

まずは白沙漢のお茶の博物館を見学。




安化黒茶の歴史がよく分かる資料が展示されていて
とても勉強になりました。
昔はこうして人と馬が歩いてお茶を運んでいたのかと思うと
考え深いものがあります。




湖南省の安化から香港まで輸出されたお茶のルート。
この道をたどり4月まで住んでいた香港にたどり着くのかと思うと
興味深いものがありました。




皆の背丈よりも大きい千両茶の前で。




千両茶の重さは36kg。
2週間ごとに表と裏を返して7週間乾燥するのだそうです。




標高1,400mの白沙漢の茶畑です。
有機栽培のため、落ち葉や枯れ葉などはそのまま放置されている自然農法です。



茶樹の間の高木は
地を固め、直射日光や風を防ぎ、
夏は暑さを冬は寒さをしのぐ役割をしています。




カモさんものんびりと池を泳いでいて
とても環境の良い場所でした。




白沙漢の工場から茶畑に向かう舟からの景色。
資江の川面に映る山並みが美しかった。




ご馳走頂いたランチの湖南料理の美味しさは格別でしたが、
茶畑見学の途中に振る舞って下さった安化擂茶も興味深かったです。
生のお米を山椒の木で擦ったものに
胡麻、ピーナッツ、生姜、茶葉を入れて作るそうです。
茶摘みの時など山での作業の後には滋養たっぷりの擂茶が良いのでしょうね。




1週間にわたりとても充実したお茶の旅でした。
改めて、李宗師、師母、老師・茶友の皆さま、お世話になった皆さま、
全ての方に感謝申し上げます。
みなさまとの再会に期待して。

湖南省茶の旅3〜君山銀針(君山島)~岳陽楼

2018-11-28 | Tea Trip
黄茶、君山銀針を求めて君山島へ。




君山銀新は君山島で製造されるものだけを君山銀針とされていて
ここでは茶葉は無農薬で栽培されています。
木々の間にそれほど大きくない茶畑が広がっていました。




君山銀針は新芽だけを使って造られます。
今は茶摘みの季節ではないですが
ぷっくりとした綺麗な新芽が顔を出していました。






君山銀針の新茶や古樹で作られたものなどをいくつか飲み比べて選びました。






綺麗な新芽が上がったり下がったりする様子が優雅なお茶。




紀元前、帝王堯の娘湘妃が夫舜の死を嘆き悲しみ流した涙の痕が、
竹に残って痕となったという伝説から涙の竹とも言われている湘妃竹(斑竹)。






君山島は洞庭湖に浮かぶ島です。



とても緑豊かな美しい景色が広がっていて
鳥もたくさん飛びかい自然の恵みが感じられる場所でした。




君山島から洞庭湖を眺めると湿地帯が続いていて
夕日が反射して幻想的な眺めでした。






君山島の近くの岳陽市にある江南の三大名楼のひとつとされる岳陽楼も訪れました。
古くからここで眺める洞庭湖は絶景と賞賛され、
杜甫や李白、白居易などの文人が訪れ詩を詠んだところとして知られています。
現在の建物は清代の再建であり、その反りの大きな軒は清代建築に特徴的なものだそうです。




湖南省の旅はまだ続きます。


湖南省茶の旅2〜長沙

2018-11-28 | Tea Trip
湖南省の省都、長沙は古い歴史を持ち、経済的にも湖南省の中心として発展している都市です。

長沙にある見ごたえのある湖南省博物館を訪れました。



今回は時間の都合でこの博物館の目玉である馬王堆漢墓を観覧しました。
美しく豊富な副葬品は、中国古代文明の歴史を垣間見られるようで素晴らしい収蔵品の数々でした。
2200年も昔の桂皮や花椒などもあり驚かされました。




辛追皇后の墓から出土した素紗単衣。
紀元前206~紀元前163年頃の前漢初期のものです。
漢時代の人は「せみの羽のように薄い、霧のように軽い」と書いていて、
重さはわずか49g。
これまで発見された最軽量の服飾珍品であり、
前漢期紡績技術の頂点を現しているそうです。




辛追皇后の墓から出土したT字帛画(絹織物に描かれた絵)。
入葬時、内棺に覆われる帛画。
画面は天上、人間、地下の三つの部分からなっています。



写真はありませんが、最後に辛追皇后さまのミイラを拝見いたしました。
2200年もの時を経て形を残していることに、精巧なお墓の技術が伺え、
驚きとともに中国の歴史の偉大さを感じました。



場所を広大な敷地に広がる湖南大学に移し、中国四大書院の一つで、湖南大学の前身の一つである
嶽麓書院を訪れました。



976年に創建された学問所で、中国の有名な学者たちがここで講義をし、
多くの学者を育てたそうです。



この時代にこれだけの教育施設があったとは
中国の歴史の深さを感じさせられます。






嶽麓書院を抜けると、江南四大名亭のひとつとされる愛晩亭が現れます。
池に映し出される姿が美しかったです。



湖南省もちょうどもみじが真っ赤に紅葉していて風情がありました。




湖南省の旅はまだ続きます。