母親の遺体を約8カ月間放置していたとして、宮城県警仙台北署は12日、同居していた次男の仙台市青葉区芋沢、無職袖沢修容疑者(52)を死体遺棄容疑で逮捕し、発表した。「葬式代がなかった」と容疑を認めているという。
調べでは、袖沢容疑者は昨年6月に死亡した無職の母よし子さん(76)とみられる遺体に布団をかけ、自宅のベッドに隠していた疑いがある。11日夜、親類からの110番通報で駆けつけた署員がミイラ化した遺体を発見、事情を聴いていた。12日午後に遺体を司法解剖し、詳しい身元や死因を調べる。
・・・・・・・・・・
今朝、ポリ容器を10個軽トラに積んで灯油を買いに来てくれたお客さんとおしゃべりした。
弟さんが亡くなられて、弟さんの家族は32歳の独身の息子さんだけ・・・
その甥が「葬式代が無い」と言うので、家族葬を薦めたのだと話してくれた。
「30万円台で済んだし、香典も受け取りを断ったから、遺族はあとのことも煩わしくなくて助かった。・・・だけど仏さんには可哀想なことかも知れないなぁ・・・あんな人の少ない寂しい葬式では・・・」と言うので
「そんなことないよ。仏さんも本当に哀しんで悼んでくれる人だけに見送られる方が嬉しいと思うよ。私かて義理の人になんて参列していらんもん」
「そうか。・・・でもなぁ今までの付き合いがあった人にも参列してもらわへんわけやからなぁ・・・・でも金が無い、言うんやからしゃーないしなあ」
「・・・でも、仏さんになった魂と縁のあった人の心は通じ合えると思うから、大丈夫やと思うで」
「そうやな。・・・そうや、そういえば付き合いのあった人は家族葬や言うてもちゃんと見送りには来てくれはったわ。香典は堪えてもろたけどな」
「そうやろ。そんで良いと思うよ」
「甥も独身やしな。法事が今度あんねんけど何も知りよらへんからなぁ・・・金無い言うし・・・せやから最初の法事だけは坊さん呼んでせえよ、って言うたったんや。
お膳は、もうそこらの弁当で良いから、1回だけはしたってくれってな・・・金無い言うし・・・しゃーないやろ」
「うん。そんでええやん。その甥っこさんもそうやって教えてくれる伯父さんがおって助かってると思うで」
「そうやのぉ!あれも独りやからのぅ・・・ほんでな、そいつもGSで働いとんねんけどな、生活費を稼ぐために休まれへんらしいわ。ホンマは1週間くらいは休んで仏さんの傍におってやってほしいねんけどなぁ」
「そうやな。・・・でも今は皆そんなんらしいよ。正社員やったら有給とかあるけど、今はそうじゃない人も多いやろ」
「そうやな。甥のとこも皆フリーターちゅうんか?そんなんらしいわ」
「弟さんも、出来るだけのことしてあげたら、そんで喜んではると思うで。それにこんな田舎でも、葬式もだんだん簡素化されていくんちゃう?」
「そや!ワシもそない思うわ。坊さん3人も4人もいらへんわ、な!(笑)」
・・・・・・・・・・
葬儀業者、僧侶から「仕事紹介料」 お布施の4割の例も(朝日新聞) - goo ニュース
葬儀で僧侶に包む「お布施」。その一部を、僧侶が葬儀業者に渡す仕組みがあることが朝日新聞の調べでわかった。読経の「仕事」を紹介してくれた業者に対する一種のリベートとみられる。お葬式の舞台裏で何が起きているのか。
「ご遺族をだましてお布施をつり上げているのも同然で、申し訳ない。悪習でやめるべきだが、我々は弱い立場でどうしようもない」
イオンが提携葬儀会社向けに作成した「寺院(司式者)依頼書」。お布施の金額を僧侶に事前連絡するための欄があり、僧侶よりも葬儀会社のほうが力を持ち始めている実態がうかがえる
総合スーパー最大手のイオンが手がける葬儀会社紹介事業をめぐって、全国の仏教団体でつくる全日本仏教会(全仏)が反発していた問題で、イオンはついに全仏の主張を一部受け入れ、ホームページからお布施の目安を削除した。
イオンは今年5月から、「お坊さん紹介サービス」をスタート。お布施の金額に関する顧客の悩みが多かったことから、お布施の目安を「読経一式+普通戒名=25万円」「直葬+普通戒名=10万円」などとホームページに表示した。
これに対し全仏は、主に二つの点で猛反発。まず、サービス開始に当たりイオンは「(仏教)8宗派の総本山から許可を得ている」としていたが、実際は8宗派で修行をして僧籍を持っている僧侶を紹介するだけのことだった。
そのため多くの宗派が、「許可など与えていない」と抗議し、イオンはすぐさま「不適切な表現」だったと詫びた。
もう一つが「お布施の目安」の問題。全仏は、戒名を授ける意味や作法は各宗派独自の伝統があるうえ、お布施はあくまでも寄付であり、金額を表示するのは適切でないとしていた。
イオンもさすがに仏教界との全面戦争は避けたいとの思いがあった模様で、9月10日までにホームページから目安を削除。現在は、多数の寺院で取りまとめられた目安を、コールセンターのみで知らせるサービスに変更したという。
また、サービスの名称も「お坊さん紹介」から「寺院の紹介」へと変更。寺に所属しているしっかりした僧侶を紹介することを前面に打ち出した。
とりあえず両者の対立は、イオンが矛を収めたかたちだが、課題は依然として残ったままだ。
ある仏教関係者は、イオンが「寺院からもお客様からも紹介手数料をいただいていない」と表明していることについて疑問視する。
「いくらイオンがもらっていなくても、イオンが紹介した葬儀会社が、僧侶から紹介手数料をもらっているケースが少なからずあるはず」とし、その手数料は「お布施から回されており、顧客はお布施が本来の目的以外に使われていることに納得しないのでは」と指摘する。
一方で、全仏にとっても一件落着とは言いがたい。今回、イオンは全仏に対し、「今後もお布施の目安を明示する葬儀会社が出てくる可能性があるが、全仏はどう対処するのか」との疑問を投げかけた。
そもそも根底に、仏教団体が葬儀、お布施の意義や意味を伝えるのを怠ったことで仏教離れが進み、イオンのような事業会社が進出する土壌をつくってきたという背景もある。
「今回は全仏の要求が通った。しかしイオンと同様にお布施の目安を表示する動きは止まらないだろう」と仏教関係者は語る。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 野口達也)