~ジョン・カーペンターのキャリア10傑~
前回のウォルター・ヒルにつづき、いわゆるジャンル映画を手がけるひとを取り上げよう。
71歳のジョン・カーペンターは、若いころからジャンル映画一筋。
主にホラーやSFでその才能を発揮するひとで、「じつは好きな監督」という映画小僧もたいへん多い。
自作の音楽まで手がけたりする多才さで、撮りたいように撮ることが出来さえすれば、ファンを落胆させることのない職人だと思う。
ときにB級だC級だと軽んじられることはあるけれど、映画が「本来」持つ見世物精神と誠実に向き合った名作の数々は、いまの若い映画ファンさえ虜にするのではないかな。
・・・あ、分かるでしょうが。
トップ画像の右側のひとだからね、左はカート・ラッセルです、はい。
(1)『ゼイリブ』(88)
サングラスをかけると、この世はエイリアン天国だった―オスカー戦線にからんでくる巨匠が撮れば180分の深刻な大作になるところ、100分以内でよくまとめあげたものです。
(2)『遊星からの物体X』(82)
ハワード・ホークスによるオリジナル版を幼少期に観て、カーペンターの人生は決まった。
そんな思い入れがたっぷり詰まった名作を彼なりの解釈でリメイク、悪夢的イメージがそのまんま映像化されインパクト充分。
(3)『ハロウィン』(78)
もはや古典と呼べるホラー映画。
個人的には、ジェイソンよりもフレディよりもブギーマンのほうが怖い。
絶叫クィーン、ジェイミー・リー・カーティスも素敵。
(4)『クリスティーン』(83)
スティーブン・キングの小説を大胆に脚色、怨念を宿した車にまつわる物語。
キング作品の映画化としては有名なほうではないが、割と好き。
(5)『ゴースト・オブ・マーズ』(2001)
(なぜか)マリリン・マンソンのような風貌のゴースト、時制をアベコベにした脚本なのにそれが活かされていないなど、ツッコもうと思えばいくらでも出来るが、好演するアイス・キューブも含めて、なんだか憎めないSF。
(6)『スターマン/愛・宇宙はるかに』(84)
異星人と、ある女性の恋物語。
洋画劇場で頻繁に放送されていたので、日本人にとっては馴染み深いSFかもしれない。
(7)『ニューヨーク1997』(81)
アイデア満載の近未来映画。
大金がなくても充分に面白いものは出来る、そしてカルトヒーロー「スネーク」が誕生した。
(8)『ザ・フォッグ』(80)
濃霧が街を覆うと、殺されたばかりの死体が腐敗していく・・・。
謎解きも楽しめる奇怪なホラー。
(9)『光る眼』(95)
ある日、町の女性全員が妊娠していた!!
英国産『未知空間の恐怖/光る眼』をリメイク、医師を演じるクリストファー・リーブが熱演、最後の対決を盛り上げていた。
(10)『アイズ』(78)
脚本を担当、キャリアのなかでは最も意外な作品かと。
主演は、なんとフェイ・ダナウェイ。共演に、まだ人気が出る前のトミー・リー・ジョーンズ。
ダナウェイが扮する女性カメラマンの受難を描くサスペンスだが、結末がちょっと弱いかもしれない。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『手渡しの快楽』
前回のウォルター・ヒルにつづき、いわゆるジャンル映画を手がけるひとを取り上げよう。
71歳のジョン・カーペンターは、若いころからジャンル映画一筋。
主にホラーやSFでその才能を発揮するひとで、「じつは好きな監督」という映画小僧もたいへん多い。
自作の音楽まで手がけたりする多才さで、撮りたいように撮ることが出来さえすれば、ファンを落胆させることのない職人だと思う。
ときにB級だC級だと軽んじられることはあるけれど、映画が「本来」持つ見世物精神と誠実に向き合った名作の数々は、いまの若い映画ファンさえ虜にするのではないかな。
・・・あ、分かるでしょうが。
トップ画像の右側のひとだからね、左はカート・ラッセルです、はい。
(1)『ゼイリブ』(88)
サングラスをかけると、この世はエイリアン天国だった―オスカー戦線にからんでくる巨匠が撮れば180分の深刻な大作になるところ、100分以内でよくまとめあげたものです。
(2)『遊星からの物体X』(82)
ハワード・ホークスによるオリジナル版を幼少期に観て、カーペンターの人生は決まった。
そんな思い入れがたっぷり詰まった名作を彼なりの解釈でリメイク、悪夢的イメージがそのまんま映像化されインパクト充分。
(3)『ハロウィン』(78)
もはや古典と呼べるホラー映画。
個人的には、ジェイソンよりもフレディよりもブギーマンのほうが怖い。
絶叫クィーン、ジェイミー・リー・カーティスも素敵。
(4)『クリスティーン』(83)
スティーブン・キングの小説を大胆に脚色、怨念を宿した車にまつわる物語。
キング作品の映画化としては有名なほうではないが、割と好き。
(5)『ゴースト・オブ・マーズ』(2001)
(なぜか)マリリン・マンソンのような風貌のゴースト、時制をアベコベにした脚本なのにそれが活かされていないなど、ツッコもうと思えばいくらでも出来るが、好演するアイス・キューブも含めて、なんだか憎めないSF。
(6)『スターマン/愛・宇宙はるかに』(84)
異星人と、ある女性の恋物語。
洋画劇場で頻繁に放送されていたので、日本人にとっては馴染み深いSFかもしれない。
(7)『ニューヨーク1997』(81)
アイデア満載の近未来映画。
大金がなくても充分に面白いものは出来る、そしてカルトヒーロー「スネーク」が誕生した。
(8)『ザ・フォッグ』(80)
濃霧が街を覆うと、殺されたばかりの死体が腐敗していく・・・。
謎解きも楽しめる奇怪なホラー。
(9)『光る眼』(95)
ある日、町の女性全員が妊娠していた!!
英国産『未知空間の恐怖/光る眼』をリメイク、医師を演じるクリストファー・リーブが熱演、最後の対決を盛り上げていた。
(10)『アイズ』(78)
脚本を担当、キャリアのなかでは最も意外な作品かと。
主演は、なんとフェイ・ダナウェイ。共演に、まだ人気が出る前のトミー・リー・ジョーンズ。
ダナウェイが扮する女性カメラマンの受難を描くサスペンスだが、結末がちょっと弱いかもしれない。
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明日のコラムは・・・
『手渡しの快楽』