Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(512)

2024-08-27 00:10:00 | コラム
るぱーとぱぷ「きん」→「きん」じし

毎年8月末~9月頭に開催されるベネチア国際映画祭は、カンヌ・ベルリンと並んで世界三大映画祭のひとつとして有名。

大雑把に色分けすれば・・・
カンヌは作家性の強い作品、ベルリンは社会性の強い作品、そしてベネチアは(カンヌ・ベルリンに比べれば)娯楽映画に理解を示してくれる・・・そんな感じ?

ちなみに東京国際映画祭は、世界的にみて「ぜんぜん知られていない」。

思い切って、振り切っちゃえばいいのにね。
たとえば山形の国際ドキュメンタリー映画祭は世界的にも有名なわけですよ、だから「バカ映画を集める」とか「18禁映画をメインとする」とか、そのくらいアクが強くないと!!

さて本年のベネチアは今週水曜日から開催、
審査委員長は俳優のイザベル・ユペールが務めます。

主なコンペ出品作は・・・
スペインのペドロ・アルモドバル、
ブラジルのウォルター・サレス、
アルゼンチンのルイス・オルテガ・・・
らの新作に加え、きのう取り上げた『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』も参戦する。

オープニング上映はティム・バートンの『ビートルジュース ビートルジュース』だし、ねっ、カンヌとかに比べ娯楽映画にやさしいでしょ^^

日本からはコンペ外として、いつの間にか撮っていた北野武の『Broken Rage』、そして黒沢清の『Cloud クラウド』が出品される。


近年では宮崎爺、濱口竜介らがコンペで受賞を果たした…が。
がが。
ががが!

それよか評価されるべきことが!!

塚本晋也監督は、この映画祭で「しゅっちゅう」審査員のひとりを務めているということ。

日本のメディア、ちゃんと報じようぜ^^



さて。
最高賞のグランプリは「金獅子」と呼ばれるトロフィーが贈られるが、80年の歴史を数えるこの映画祭の金獅子作のなかから「個人的5傑」を挙げてみましょう。


『羅生門』(51)

関係者も含めて「受賞を期待していなかった」というし、逆輸入的な評価を辿った黒澤の歴史的名作。

「敗戦に打ちひしがれた日本国民に、希望を与えた」とされているが、正直ほんとう??とは思う。
大好きな映画だけれど、大衆性みたいなものは皆無だった気がするんだよね。



『去年マリエンバートで』(61)

物語は、「あって・ないようなもの」。
でも不思議と飽きない。



その実験性において、本来であればカンヌ受賞こそ相応しかった、、、のかもしれない。


『悲情城市』(89)

全世界が、台湾映画を「発見」した記念碑的作品。



『ショート・カッツ』(93)

ロバート・アルトマンの最高傑作。

みんな愚かで、いとおしい。



『HANA-BI』(97)

北野映画で初めて、満員御礼を経験した。

感慨深かったな…。



次回のしりとりは・・
きんじ「し」→「し」ろうと。

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明日のコラムは・・・

『スプレー3缶、まぁ標準かな(^^;)』
コメント
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