「それ」がひとを苦しめるという点では厄介かもしれないが、それでも大事にしたい感情のひとつ。
そう、孤独とは「状態」ではなく「感情」。
周りに沢山のひとが居ようが孤独を感じるときもあるし、その逆に、ひとりで居る空間でも孤独と感じないときがある。
ただ、大事にしたい感情とはいっても、ひとは弱いもの。
孤独に押し潰されそうになったとき、映画に寄りかかるのも悪くない。
現に自分はそうやって救われてきたわけで・・・
年が明けたばかりでヘヴィかもしれないが、今宵は「ひとりぼっちの夜に観たい映画」をセレクトしてみた。
「オメーは、そんなに孤独だったのか」と問われれば、他者と比較することは難しいので「うーん」となるが、
「そこそこ」に幸せで、「そこそこ」に不幸せ、「そこそこ」に孤独感を抱いてきた、、、のだと思う。
ここで同意を求めるのも卑怯かもしれないが・・・だいだい、みんながそうだろう?
そういうものだろう、ひとって。
(1)『カノン』(98)
自分を「ちんぽだ」というサイテーな男の、愛と開き直りと復活の物語。
滅多にひとには薦めないが、じつは、自分が最も泣いた映画でもある。
孤独を感じた夜、パンクな映画に抱きしめられる映画小僧っていうのは「ひじょーに」分かり易い。
(2)『レイジング・ブル』(80)
スコセッシ、80年代の最高傑作。
不器用ということばでは解釈出来ないほど、ジェイク・ラモッタは病んでいる。
ほとんど気が触れているといっていいその強烈なキャラクター性で、結局はひとりぼっちになってしまう。
彼が和解を求め、実弟を「強引に」抱きしめるシーンが切ない。
(3)『太陽を盗んだ男』(79)
世界を思うままに出来るモノを持っているのに、なにをしたらいいのか分からない主人公。
最初の要求が野球放送の延長なんて、笑えて、ちょっと可愛いじゃないか。
(4)『十九歳の地図』(79)
社会の歯車のひとつとして機能しているはずなのに、その実感がない主人公が、社会を敵に「回してみる」。
でもやったことは、イタズラ電話。
青年の無力感が胸に迫って、すごく痛い。
自分が70年代症候群なのは、こういう映画が溢れかえっていたから。
(5)『マン・オン・ザ・ムーン』(99)
エッジに過ぎて、誰も理解出来ない笑いを展開したコメディアンの一代記。
理解者を得られないこと―それを孤独というんだよね。
(6)『鬼火』(63)
アル中が自死するまでの魂の彷徨を冷徹な視点で描く、ルイ・マルの代表作。
サティの音楽が、孤独を強調して戦慄でさえある。
(7)『SHAME』(2011)…トップ画像
セックス依存症の兄と、闇を抱えた妹と。
孤独を知るものであるならば、キャリー・マリガンの歌声に涙することだろう。
(8)『市民ケーン』(41)
崇められ過ぎて、かえって敬遠するひとも多いが、これは観ておいたほうがいい。
不朽の名作を貫くテーマもまた、孤独なのだから。
(9)『デッドゾーン』(83)
ほしくなかったよ、そんな能力―ふつうに生きたかった主人公の叫びが聞こえる、切ない超能力者の物語。
ぜんぜんクローネンバーグらしくない映画だが、これをベストとするひとが多いのは、なんとなく分かる。
(10)『タクシードライバー』(76)
なにを描いた映画? と問われれば、やっぱり正解は「孤独」だと思う。
※R.E.M.による『マン・オン・ザ・ムーン』主題歌
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『空腹、しかし食べられないときに観たい映画』
そう、孤独とは「状態」ではなく「感情」。
周りに沢山のひとが居ようが孤独を感じるときもあるし、その逆に、ひとりで居る空間でも孤独と感じないときがある。
ただ、大事にしたい感情とはいっても、ひとは弱いもの。
孤独に押し潰されそうになったとき、映画に寄りかかるのも悪くない。
現に自分はそうやって救われてきたわけで・・・
年が明けたばかりでヘヴィかもしれないが、今宵は「ひとりぼっちの夜に観たい映画」をセレクトしてみた。
「オメーは、そんなに孤独だったのか」と問われれば、他者と比較することは難しいので「うーん」となるが、
「そこそこ」に幸せで、「そこそこ」に不幸せ、「そこそこ」に孤独感を抱いてきた、、、のだと思う。
ここで同意を求めるのも卑怯かもしれないが・・・だいだい、みんながそうだろう?
そういうものだろう、ひとって。
(1)『カノン』(98)
自分を「ちんぽだ」というサイテーな男の、愛と開き直りと復活の物語。
滅多にひとには薦めないが、じつは、自分が最も泣いた映画でもある。
孤独を感じた夜、パンクな映画に抱きしめられる映画小僧っていうのは「ひじょーに」分かり易い。
(2)『レイジング・ブル』(80)
スコセッシ、80年代の最高傑作。
不器用ということばでは解釈出来ないほど、ジェイク・ラモッタは病んでいる。
ほとんど気が触れているといっていいその強烈なキャラクター性で、結局はひとりぼっちになってしまう。
彼が和解を求め、実弟を「強引に」抱きしめるシーンが切ない。
(3)『太陽を盗んだ男』(79)
世界を思うままに出来るモノを持っているのに、なにをしたらいいのか分からない主人公。
最初の要求が野球放送の延長なんて、笑えて、ちょっと可愛いじゃないか。
(4)『十九歳の地図』(79)
社会の歯車のひとつとして機能しているはずなのに、その実感がない主人公が、社会を敵に「回してみる」。
でもやったことは、イタズラ電話。
青年の無力感が胸に迫って、すごく痛い。
自分が70年代症候群なのは、こういう映画が溢れかえっていたから。
(5)『マン・オン・ザ・ムーン』(99)
エッジに過ぎて、誰も理解出来ない笑いを展開したコメディアンの一代記。
理解者を得られないこと―それを孤独というんだよね。
(6)『鬼火』(63)
アル中が自死するまでの魂の彷徨を冷徹な視点で描く、ルイ・マルの代表作。
サティの音楽が、孤独を強調して戦慄でさえある。
(7)『SHAME』(2011)…トップ画像
セックス依存症の兄と、闇を抱えた妹と。
孤独を知るものであるならば、キャリー・マリガンの歌声に涙することだろう。
(8)『市民ケーン』(41)
崇められ過ぎて、かえって敬遠するひとも多いが、これは観ておいたほうがいい。
不朽の名作を貫くテーマもまた、孤独なのだから。
(9)『デッドゾーン』(83)
ほしくなかったよ、そんな能力―ふつうに生きたかった主人公の叫びが聞こえる、切ない超能力者の物語。
ぜんぜんクローネンバーグらしくない映画だが、これをベストとするひとが多いのは、なんとなく分かる。
(10)『タクシードライバー』(76)
なにを描いた映画? と問われれば、やっぱり正解は「孤独」だと思う。
※R.E.M.による『マン・オン・ザ・ムーン』主題歌
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『空腹、しかし食べられないときに観たい映画』
新年おめでとうございます。
今年も宜しくお願いします♪
人生 そんなにうまくいかないーなんて思いながら
REMのベストこれから聞きます♪
映画を観る時は基本ひとりぼっちなんですよね~。
でも、昼間に観る作品と深夜に観たい作品は
誰かと観てもいい作品と絶対に独りで観たい作品の
違いに似ている気がします。
遅くなりましたが、謹賀新年♪
今年もよろしくです♪
最後に分厚い映画辞典ができてしまうのかも。
禁煙してからどうも頭の働きがいま一歩。
それにしても100円のチューハイはやはりまずかった・・