Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(527)

2025-02-13 00:10:00 | コラム
く「し」→「し」にざま

敢えて「なにも起こらないこと」を主題とする映画もあるにはあるけれど、映画はドラマが起こってこそ成り立つ。

生まれる、あるいは死ぬ。
統計を取ったわけではないが、後者でドラマを展開していく映画のほうが多いのではないかな。

自作でほとんど「ひとを死なせたこと」がなかった小津は、『東京物語』(53)を創った際、後年まで「ばあさんを殺してしまった」と悔やんだという。

感動的だなぁ!
どっちが優れているとかではないが、芝刈り機で大殺戮する映画(ひとでなくゾンビだけど)もあるっていうのにさ笑笑!!


以下、自分が好きな「映画のなかの死にざま」5選。


『コラテラル』(2004)

トム・クルーズが演じるヴィンセントは、タクシー運転手のマックスに「ココ(ロス)は嫌いだ、来る度に頭が痛くなる。ロスの地下鉄で座った状態で死んだ男が、何時間も気づかれずにそのまんまだったそうだ。そんな街はイヤだ」と話すが、皮肉なことに彼もまた・・・。

※関係ないけど、このコヨーテの場面も印象的。
マイケル・マン監督は、夜を捉えるのがほんとうに巧い。



『用心棒』(61)

「こいつ、どこまでも向こう見ずの本性を崩さずに、死んでいきやがった」

ピストル使いの卯之助(仲代達矢)は、丑寅門下のなかでただひとり三十郎を警戒し「別の方向」を見ていた。



先日久しぶりに観返したが、このキャラクターは『ダイ・ハード』(88)でいうところの弟を殺されたアレクサンダー・ゴドノフにあたり、


あぁ完璧だな、後世の映画にまで影響を与えているんだものなぁ!と、あらためて感心。


『トカレフ』(94)

犯人の佐藤浩市は、「親より先に死んじゃダメだよね…」と呟いて息絶える。

映画史上で最も好きな死にざまかもしれない。



『ピアノ・レッスン』(93)

エイダは生きている。
しかしエンディングで彼女は宣言するのだ、過去の自分は死んだのだと。

4K映像で拝むことが出来て、えがった^^



『ディア・ハンター』(78)

ニックの死よ・・・涙


最期、一瞬だけあのころに戻るんだよね。

激しい戦闘描写よりもはるかに、戦争の惨さを表現している。


あすのしりとりは・・・
しにざ「ま」→「ま」くどなるど。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(528)』

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 絆創膏150枚。。。 | トップ | シネマしりとり「薀蓄篇」(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

コラム」カテゴリの最新記事