Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(354)

2020-11-15 00:10:00 | コラム
こまん「どー」→「どー」る。

40後半のおっさんがなにをいっているのかって話だが、人形よりぬいぐるみのほうが好きなので、人形は持ってない。

ゆえに、現実離れした美しさを放つバービー人形や、ふつうに作ったはずなのに怖く見える和の人形に対しても、じつはあまり思うところがなかったり。

けれども映画の小道具としては、ぬいぐるみと同じくらいの効力を発揮したりする。


この世に存在するものは、命があろうとなかろうと、意味があるってことですね・・・と、なんとなく深く聞こえるようなことをいってみる。


以下、映画のなかの人形8選。


『マルコヴィッチの穴』(99)

そういえば主人公は、人形師だった。

これから起こる物語を、なんとなく予測させる設定だったんだよね~。




『チャイルド・プレイ』(88)

ホラー界の超有名人、チャッキーが「おイタ」をするシリーズ。

この映画のポイントは、チャッキーがぜんぜん可愛くないってことだよね笑



『空気人形』(2009)

業田良家の漫画を是枝裕和が映画化。

いわゆる「大人の玩具」の役をペ・ドゥナが演じると決まった時点で成功は約束されたんだと思う。


『ザ・ロック』(96)

箱のなかから出てきたのは、猛毒ガスを吐き出す人形だった・・・。




『ポルターガイスト』(82)

トビー・フーパ―×スピルバーグによる、SFXを多用したホラー。

人形の使いかたが、とっても上手。

尤も・・・皮肉をいえば、この映画の現場はフーパ―にとって地獄だったようで、スピルバーグに操られる人形のようだったとか。


『トイ・ストーリー』(95)

さすがのピクサー・クオリティで展開される、玩具たちの物語。


4作目まで創られたが、裏切られることがまったくないのはすごいね。


『Dolls ドールズ』(2002)

北野武のキャリアのなかでは語られることが少ないけれど、迷走期の実験作に比べたら、観る価値は「おおいにある」野心作。

3つの愛の物語の語り部になるのは、文楽の人形だった。


『スモール・ソルジャーズ』(98)

ふつうの玩具「じゃない」ものたちを主人公とした、ワクワクする特撮で彩られたアクション。

キルスティン・ダンスト目当てで観たが、とても面白かった。


次回のしりとりは・・・
どー「る」→「る」とがーはうあー。

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明日のコラムは・・・

『フェスのない夏。~2020回顧6~』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(353)

2020-11-14 00:10:00 | コラム
どろん「こ」→「こ」まんどー

80年代に青春期を過ごした映画少年にとって、成龍ことジャッキー、スライことスタローン、そしてシュワ氏ことシュワルツェネッガーは21世紀になってもヒーローであり続けている。

挙げた順に好きなので、じつはシュワ氏はいちばん最後だったりするのだけれども、
それは肉体が現実離れし過ぎていて、存在自体がSF的であったりするから。


ただ、3人のなかで最も器用なのはシュワ氏でしょう。
コメディもソツなくこなし、政治もやる。
後者の手腕はよく分からなかったけれども笑

初期代表作『コマンドー』(85)は、ホラーコメディ『バタリアン』(85)との二本立てで日本に上陸。

配給会社としての売りは『バタリアン』のほうで、『コマンドー』はあくまでもオマケ扱いだったはず。
だから現在までこのアクションの支持が高いことに、当時の関係者は驚いているのではないかしら。

どのくらい人気があるのか。
試しにYoutubeで検索をかけてみてほしい、『コマンドー』に対する「愛のあるいじり」に溢れているから。



お話は、こういっちゃアレだけど、どうということはない。
コマンドー部隊の工作によって失脚したバル・ベルデ共和国(架空の国)の独裁者が、コマンドー部隊で最も優秀だったメイトリックス(シュワ氏)の娘を誘拐、現大統領の暗殺に協力しなければ娘を殺すと脅迫する。

いうこと聞くわけない我らがシュワ氏は見張りを撲殺し、離陸直前の飛行機から脱出、たまたま居合わせたCAシンディを巻き添えにして娘の救出に向かう、、、と。

おっと、どうということはないってのは失礼でしたね、なかなかちゃんとした物語でした。

が、後半はもう、ドンパチがメインだから、やっぱりどうということはないかも笑

ただ、キャラクター描写がしっかりしているのは褒めるべきかもしれない。

キュートだが父に似て勝気な娘を演じたアリッサ・ミラノは日本で人気となり、


歌手デビューを果たしたり、CMにも出演。


ラストで3人は一緒に暮らすのではないか・・・と思わせるシンディの描きかたもよい。
演じたレイ・ドーン・チョンはセクシーな魅力を振りまき、80年代の青春映画に多数出演。

そして、メイトリクスを忌み嫌うベネット役にヴァーノン・ウェルズ。
この映画と『マッドマックス2』(82)で日本の映画ファンに愛されつづけ、本人も日本愛を口にしている。

娘がどこに居るか分かっていない状況で次々に建物を爆破していくクライマックスには笑ってしまうが、
まったくダレることのない92分間の疾走に触れると、
いまさら流行らないであろうマッチョイムズも悪くない、、、なんて思わせてくれるのだった。


あすのしりとりは・・・
こまん「どー」→「どー」る。

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BIGでDEEPなインパクト~2020回顧5~

2020-11-13 00:10:00 | コラム
本年度の総括、第5弾は「個人のパフォーマンス」。

通常であれば「映画で素晴らしいパフォーマンスを披露した俳優の10選」なのだが、本年は有事のため、とくに外国映画が上陸出来なかった。
ゆえに10選を展開出来ないと考え、映画から「芸能」の世界にまで広げて、個々人の活躍を評価してみたい。(エラソーに)

ややバラエティ寄りなのは、それはもう、それが自分の嗜好ですから。


(1)「東京ってすごい」のネタ…とにかく明るい安村

『有吉の壁』(日本テレビ)で披露。

「ほぼハダカ」で奇天烈なダンスを披露する安村さんの歌は、笑えて泣けて、誤解を恐れずにいえばチャップリンかと思うほどだった。




(2)映画『マリッジ・ストーリー』の演技…スカーレット・ヨハンソン

Netflix発で、自分が最も感心した映画。

物語もよいが、これは演技を堪能する作品だと思う。




(3)フジテレビ『女子メンタル』での振る舞い…峯岸みなみ

芸人ではない女性芸能人が集まって、「最後まで笑わなかったひとが勝ち」というゲーム。

いやぁ見直しました。



(4)映画での使い道…東出昌大

おおいに弱った上半期だが、「大根」「ぶっきらぼう」とまで酷評された演技は、キャスティングによってはプラスに転じることを多くの監督は気づいていたんだね。

つまりこの4位というのは、東出くんというより、彼を起用した勇気ある監督に対する敬意ね。


(5)映画『37セカンズ』の演技…佳山明

演技経験ゼロ、すべてをさらけ出す彼女の出演によって、身体障害者を扱う映画はネクストステージへと移行出来た。




(6)映画『パラサイト 半地下の家族』の演技…パク・ソダム



今年最高に輝いていた俳優さん。

やさぐれ感が、またよかった。


(7)映画『マリッジストーリー』の演技…アダム・ドライバー

夫婦が離婚するまでの物語、、、というより、繰り返しになるが、これは演技合戦を堪能する映画。


(8)ラジオ番組での暴走…霜降り明星せいや

リモートで「おイタ」をやらかした芸人さんが、その週でどんな発言を展開するのか。

せいやはなんと、完全無視、120分をほぼネタで押し切って評価を上げた。

すげー面白かった。


(9)映画『ジョジョ・ラビット』の演技…トーマサイン・マッケンジー

主人公が成長するために必要だった、ユダヤ人少女との出会い。


彼女の清新な演技により、映画から嘘くささが消えている。


(10)相方のために…アンジャッシュ児嶋

相方さんが復帰するまでがんばってね。

元々好きなひとだったので、持ち堪えてほしい。

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大晦日は、「仮おさえ」。

2020-11-12 00:10:00 | コラム
今年は有事だし、公式はまだ発表していないけれど、とりあえず大晦日は例年どおり「たまアリ」に行くことで「ほぼほぼ」決定。

だって公式はまだだっていうのに、フジテレビがフライングでテロップ流しちゃうし、


朝倉海は「大晦日に向け酒もやめて追い込み開始」、


堀口恭司は「復活!」


・・・と、各Twitterで発表しているから。


副業としてやっている仕事も31日のシフト希望欄は「はみ出すほどの×印」を記し、準備万端。

30日~元日午後くらいまでは、映画のことを忘れます。

1年のうち3日間くらい、そんなことがあってもいいよね?



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外国女優別キャリア10傑(47)ブリジット・フォンダ

2020-11-11 00:10:00 | コラム
~ブリジット・フォンダのキャリア10傑~

フォンダ一家の新世代として90年代に大活躍したブリジットも56歳、
ティム・バートン作品でお馴染みの映画音楽家、ダニー・エルフマン夫人となって以降は「ほぼ引退状態」。

ちょっと、寂しいです・・・。


(1)『ジャッキー・ブラウン』(97)

陽気なビッチを好演。


デ・ニーロとヤッて、デ・ニーロに殺られる。


(2)『シンプル・プラン』(98)

大金が転がり込んでくると、誰もが冷静ではいられなくなる―というサスペンス。

サム・ライミらしさはないが、すごく楽しめる。


(3)『アサシン 暗・殺・者』(93)

ベッソンの『ニキータ』(90)を、北米感覚でリメイク。

オリジナルの苦さはないが、なんか憎めない。



(4)『ルームメイト』(92)

一方的に「憧れられ」、いつしか同化してこようとする同居者との戦い。

ヒロインにブリジット、同居者役にジェニファー・ジェイソン・リー。

ジェイソン・リーも、充分魅力的なひとなのだけれど。。。




(5)『ゴッドファーザー PART III』(90)

多くの日本人にとって、初ブリジットになったであろう大作。

深刻な物語で、ほとんどの俳優さんが深刻そうな顔をしているなか、ブリジットだけは笑顔で登場してくれるのでホッとする。



(6)『スキャンダル』(89)

実質的な俳優デビュー作。

英国を揺るがした国家機密漏洩疑惑「プロヒューモ事件」を材に取った社会派サスペンス。


(7)『シングルス』(92)

最新ファッションと音楽に彩られた、いかにもキャメロン・クロウ監督作らしい青春映画。




(8)『あなたに降る夢』(94)

宝くじの当選をめぐる男女の悲喜劇。

前半は楽しんで観ていられるが、裁判に発展する後半はなかなかに深刻。

しかし、リアルってこういうことだよね。


(9)『キス・オブ・ザ・ドラゴン』(2001)

ジェット・リーと組んだアクション。


キャスティングに妙味があり、意外や意外楽しめた。


(10)『リトル・ブッダ』(93)

シッダールタ王子(キアヌ・リーヴス)の半生と、高僧の生まれ変わり候補者による選考が交互に描かれる、ベルトルッチらしい実験作。

不思議な創りだが、飽きることはなかった。

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