「ねぇねぇ辰雄君、そう言えば何かケーキな気分しない?美味しそうなデザートいっぱいあるわよ」
「そそそそうだね」
「何でどもっちゃうのよ、ほらこれ、これも、おいしそーう」
留美子はメニューを開き、子どもに読み聞かせをするようにひとつひとつ説明する。
「これはブルーベリーがいっぱいね、これはマロンクリームよ、モンブランなら辰雄君も好きでしょう、キャラメルソースは見逃せないし、イチゴってかわいいから好き、あっ、こっちのはアイスとソースの組み合わせが自由なんだって…」
「うれしそうだねぇー」
「いいからいいから、で、辰雄君はどれにする?」
「コーヒーな気分だな」
「じゃぁこれね、私はこれとハーブティーにする」
留美子はひとりで決めてウエイトレスを呼ぶのだった。
運ばれて来た辰雄のケーキはミルフィーユのベースにビターな生チョコレートをたっぷりと散らしバニラアイスを添えたものだ。
「オレ、ケーキ食べるの何年ぶりだろう」
「何言ってんの、こないだのお誕生日にも食べたし、クリスマスにだって一緒に食べたでしょう?」
「そっか、でもこれすごくうまいかも」
「食べてよかったでしょう」
「うん、あっ留美子のハーブティいい匂いがする」
「とってもおいしいわ、ほら飲んでみて」
辰雄は留美子の差しだしたティーカップに口をつけた。
落ち着いたダージリン紅茶の中にミントの澄んだ香りがした。
しばらく目をつむりハーブティの香りを味わった後、
「そう言えばアレどうなった?」
と視線を上げると、
留美子はもうそこにいなかった。

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「そそそそうだね」
「何でどもっちゃうのよ、ほらこれ、これも、おいしそーう」
留美子はメニューを開き、子どもに読み聞かせをするようにひとつひとつ説明する。
「これはブルーベリーがいっぱいね、これはマロンクリームよ、モンブランなら辰雄君も好きでしょう、キャラメルソースは見逃せないし、イチゴってかわいいから好き、あっ、こっちのはアイスとソースの組み合わせが自由なんだって…」
「うれしそうだねぇー」
「いいからいいから、で、辰雄君はどれにする?」
「コーヒーな気分だな」
「じゃぁこれね、私はこれとハーブティーにする」
留美子はひとりで決めてウエイトレスを呼ぶのだった。
運ばれて来た辰雄のケーキはミルフィーユのベースにビターな生チョコレートをたっぷりと散らしバニラアイスを添えたものだ。
「オレ、ケーキ食べるの何年ぶりだろう」
「何言ってんの、こないだのお誕生日にも食べたし、クリスマスにだって一緒に食べたでしょう?」
「そっか、でもこれすごくうまいかも」
「食べてよかったでしょう」
「うん、あっ留美子のハーブティいい匂いがする」
「とってもおいしいわ、ほら飲んでみて」
辰雄は留美子の差しだしたティーカップに口をつけた。
落ち着いたダージリン紅茶の中にミントの澄んだ香りがした。
しばらく目をつむりハーブティの香りを味わった後、
「そう言えばアレどうなった?」
と視線を上げると、
留美子はもうそこにいなかった。

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