僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

明日へ…②

2012年11月15日 | ケータイ小説「パトスと…」



ねぇねぇ、あれ欲しくない?

辰雄の袖を引っ張りながら留美子は言った


ん?バナナチョコ?買うの?

ううん、バナナチョコじゃない。


コアラのマーチ?

違うったら


何だよ、それより揚げまんじゅうにしようよ

違う違う、ほら

留美子は辰雄の腕を両手で引っ張りながら店の前に歩み寄った


腕にしがみついたまま留美子は目配せした


ほらこれ、

きれいなバナナだけど


違うったら

え?


バナナの だ い!

引っかけてあるコレのこと?


うん、これいいと思わない?

あぁ沖縄の方じゃみんなこうやってつるしとくらしいよね


そっか、バナナ痛まないしね。なんかカッコイイね

うん、ほしい、いくらかなぁ?って売りモンじゃないだろ、今度作ってみようか



いいねいいね、ほんとに作って作って


しがみついた腕に何度も力を入れながら留美子ははしゃいでいた。
























コメント (2)
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