僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

想い出の玉川学園

2013年12月01日 | ケータイ小説「パトスと…」







腹減ったよ

そうね



牛丼食べようか、ほら松屋

う~ん、牛丼はいらないかな



なんだよ、んじゃラーメン?

いつか食べたとこおいしくないんだもん



君は今何が一番食べたい?
辰雄は立ち止まり、留美子の両肩を押さえて尋ねた

何ですか、その芝居ががった聞き方は
今あんまりおなかすいてないし



んじゃあそこの高台まで上ってみようか

いこ!





イルミネーションはないけどきれいね

うん、右のあっちの方が町田のビルだね



駅の周りはきっとすごいんだろうね

辰雄、行ってみたい?



留美子は見たいの?

辰雄が見たいなら行くけど、私はここでいいわ



俺もここでいい、あっちはきっとすごい人でさ、きれいだろうけど

わたし、食べたいものが見つかった



おぉそっか、いいぞ、何が食べたくなった?

ラスク



え?らすくって?

ラ ス ク ! だってば




留美子はいたずらっぽく笑いながらそう言うと
いくよ、と走り出した

何だよ突然、ラスクって何のこと?
辰雄はカメラをポケットに入れると慌てて留美子の後を追った。







つづく





























コメント
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