僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

無料大数

2006年05月02日 | SF小説ハートマン
もうずっと前だけど、何とか流星群が来て、いっぱい流れ星が見えるからっていう日があった。ニュースで何日か前からやってたからみんな楽しみにして、夜一緒に見たんだ。

「誰が一番沢山見つけるか競争だぞ。」お父さんが言った。寒かったけど我慢して星が流れるのをずっと待っていた時、

「星っていっぱいあるでしょう、いくつあるか知ってる?」空を見上げたままで星見ちゃんが言った。

「知らないけど百万個くらい?」
「ううん、もっといっぱい、無量大数。」
「なにそれ。」
「あのね、うーちゃん、一億って知ってる?」
「うん、聞いたことある。お父さんがこの前買ってきた宝くじ見せて、一億円だって言ってた。」
「その上が一兆、その上が一京、その上がガイで、ジョ、ジョウ、コウ、カン、えーっといろいろあって、ナユタ、不可思議、無量大数なの。」
「へーえ、なにそれ。」

難しすぎるよって思った。
「うーちゃんもそのうちお勉強すればわかるよ。」  つづく

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