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僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

「パトスとエロス」 昼下がりの八幡様

2009年10月13日 | ケータイ小説「パトスと…」
鳥居をくぐって階段を上がると小さな公園がある。

樹木に囲まれたテニスコートほどの境内なのだが
ほとんどが落葉樹なので今はがらんとして
夏のうるさいほどの蝉の声もなく
参拝する人影もない。

留美子は境内の隅にあるブランコに腰掛けていた。

「おーい」
「んもう辰雄君、遅い!」

留美子は立ち上がり
怒った顔を作って辰雄を指さした。

「ごーめん、ほんと悪りい。でも留美子まだいたんだ」
「まだいたんだよ。でも遅すぎだよ」

「確かに。いやぁまいったよ、吉永先生に頼まれちゃってさ」
「木村君から聞いた。でもあんまり来ないからもう帰っちゃったんだと思った」

「留美子もまさか待ってるなんて思わなかったよ」
「私は約束守る人だもん」

「それはオレも同じだろ」
「そうね、でーも遅すぎ」


「普通帰るだろ、10分位で」
「先生のお手伝いしてるって聞いたからちょっと待ってみようと思ったけど、30分位でもう帰ろうかなってちょっと思った」

「でも待ってたんだ」
「私が言い出したんだし、もう走れメロスって感じね。とぼとぼ歩いてきためろめろメロス」

「オレも留美子が待ってるって信じて来たんだ」
「うそよ」

「ばれちゃう?ホント言うともうとっくに帰ったと思ってた。ごめん」

「知ってるよ、それよりもーお腹すかない?」

「思いっきりすいちゃってるよ」






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石けん作り 平和で賞

2009年10月12日 | 石けん作り
オバマさんにあげようと思い
思い切って買ってみた(1枚で3個しか作れなくて1050円、高ぇ)

でも早速取りかかるのだ






油は油断しているとどんどん温度が上がる
しかも火から下ろしてもまだ上がり続ける(どうしてなの?)











一方同時進行の苛性ソーダは
一向にさめない
んでもって器ごと水につけて放置すると
あれよあれよいう間に下がる



でもかき回すとまた少し温度は上がる(なんして?)







とりあえずトレースが出た(マヨネーズ状態)ので型に流し込む
いい感じデス



3枚重ねて保温箱に納めました









そしてそして見守ること一昼夜
固まっているぞぅ




しかし、これ

どうやって型から出すのだ?
押しても叩いても出てこないyo







物理学で賞に変更だな…





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「パトスとエロス」 約 束

2009年10月11日 | ケータイ小説「パトスと…」
いつもそうだ。
留美子は突然に消えてしまう。

じゃぁねとか、そろそろ行くねとか言ったことがない。
分かっていても辛い。
留美子は初めからここにはいないんだ。


辰雄はひとりでレストランに入る。
テーブルを決め向かい側の席にバッグを置く。
バッグにはいつも留美子の写真が入っている。鎌倉の紫陽花の前で微笑んでいる写真だ。

メニューを見て、それから視線を上げると留美子はいつの間にかそこにいて
「ねぇねぇ辰雄君、そういえばさぁ」と話し始める。



実際にふたりだけで食事をしたことは1度だけある。
あれが食事と言えるならだが。

食べる時にはいつも仲間がいてワイワイと弾けていた。
辰雄もその中にいて楽しい時間を過ごした。


卒業が近くなった、たしか2月の日曜日の事だったと記憶している。

卒業委員会ということで午前中各クラス数名ずつが学校に集まった。
その中に辰雄も留美子もいた。
会が始まる前、留美子が辰雄に声をかけてきた。

「ねぇねぇ辰雄君、今日一緒に帰れる?」
「あぁいいよ、そんじゃぁ終わったらあそこの八幡様にいるから」

そう約束したのだが、
分担別の話し合いで留美子と別れてから担当の先生に声をかけられてしまった。

「おぅ辰雄、あのさぁ悪いんだけどちょっと残って手伝ってくれないかなぁ」

約束があるからダメですとも言えずに仕事を手伝い、終わったのはみんなより1時間半も後になってからだった。時計の針は12時をすっかり回ってしまっていた。


せっかく留美子と約束したのに悪いことしたなぁ。
辰雄はふてくされ気味にブラブラ歩き、八幡様に一応回ってみた。




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「パトスとエロス」 ケーキの後

2009年10月10日 | ケータイ小説「パトスと…」
「ねぇねぇ辰雄君、そう言えば何かケーキな気分しない?美味しそうなデザートいっぱいあるわよ」
「そそそそうだね」

「何でどもっちゃうのよ、ほらこれ、これも、おいしそーう」

留美子はメニューを開き、子どもに読み聞かせをするようにひとつひとつ説明する。

「これはブルーベリーがいっぱいね、これはマロンクリームよ、モンブランなら辰雄君も好きでしょう、キャラメルソースは見逃せないし、イチゴってかわいいから好き、あっ、こっちのはアイスとソースの組み合わせが自由なんだって…」

「うれしそうだねぇー」
「いいからいいから、で、辰雄君はどれにする?」

「コーヒーな気分だな」
「じゃぁこれね、私はこれとハーブティーにする」

留美子はひとりで決めてウエイトレスを呼ぶのだった。


運ばれて来た辰雄のケーキはミルフィーユのベースにビターな生チョコレートをたっぷりと散らしバニラアイスを添えたものだ。

「オレ、ケーキ食べるの何年ぶりだろう」
「何言ってんの、こないだのお誕生日にも食べたし、クリスマスにだって一緒に食べたでしょう?」

「そっか、でもこれすごくうまいかも」
「食べてよかったでしょう」

「うん、あっ留美子のハーブティいい匂いがする」
「とってもおいしいわ、ほら飲んでみて」

辰雄は留美子の差しだしたティーカップに口をつけた。
落ち着いたダージリン紅茶の中にミントの澄んだ香りがした。


しばらく目をつむりハーブティの香りを味わった後、

「そう言えばアレどうなった?」
と視線を上げると、




留美子はもうそこにいなかった。








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「パトスとエロス」 レストランのふたり

2009年10月09日 | ケータイ小説「パトスと…」
「おいしいね」
と留美子は言った。

「うん」
とだけ辰雄は答えた。

辰雄は料理以上に時間を味わっていた。

目の前の留美子がナイフで肉を切る、取りにくいレタスを何度も落としながらやっと口に運ぶ、パンをちぎってバターを少しだけつける、初めてつけてみたというジバンシーの口紅を気にしながら、冷えて水滴のついたゴブレットから水を飲む、


それから時々辰雄を見て微笑む。


辰雄は留美子より先に食べ終えてしまわないようスピードを合わせながらゆっくりと食べた。
最後は皿に残ったソースをちぎったパンでぬぐい取るようにして食べた。

留美子も同じようにして残りのソースを味わったが、ふたくちで最後のパンが無くなってしまった。

「パンはお代わり自由だからもう一個もらおうか?」
「ううん、いいよ」
「じゃこれ半分あげるよ」

辰雄は自分のパンをちぎって留美子に渡した。

「うん」
留美子はにっこりうなずいて両手を差しだした。

「美味しいソースね」
「肉も軟らかくてうまいけど、この味付けがいいよね」
「うん」

「留美子はパプリカ嫌いなんだっけ?」

皿に赤いパプリカが一切れ残っているのを見て辰雄が尋ねた。

「ううん好きよ、あっこれ?最後に食べるの」
「へえ~、留美子ってそうなんだ」

「なぁに、変?」
「変じゃないけどさ」

「トマトとか人参とか、何か赤いものがお皿から無くなっちゃうのって寂しくない?」
「うん、そんな気もする」


「美味しいって幸せね」

「うん、幸せだ」

そう答えた辰雄だったが、幸せなのは留美子が目の前にいるからだと分かっていた。





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仮面の奥

2009年10月07日 | お知らせ
大丈夫、私は味方です

仮面を被っていますがバイクには乗りません

でも乗り物は好きなんですよ


やだなぁ、
地球人ではありませんし、昆虫の仲間でもありませんヨ


しっかりとあなたを守ります

正確には、あなたの「もの」を守りますです


またまたぁそんなこと言って、初めてじゃないって

何度かお会いしていますよぅ

見つめ合ったことだってありますって


いいんです気にしなくって

それが私の仕事ですし

そうゆう風に生まれついたのですから


あなたはあなた、わたしはわたし

生き方も目標も違って当たり前

同じ基準で評価しようとする方が間違いです

自分のすべきことをきちんとすることで

自信を持つべきです


誰も分かってくれないなんて事は、決してない

何も言わなくても

誰かがきっと見ているものです

誰かがきっと分かってくれています


今日だって何人もの人があなたを見て

何人かの人があなたのことを気に止め

そのうちの一人の人が今あなたを思い出したかも知れない…



そろそろ時間ですネ

私の国に帰ります。。。







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ゲージツの周りにあるもの

2009年10月06日 | ウォッチング
この絵はすごい!


君の瞳に感動した。


ウソや冗談じゃなく


本当にいいと思ったんだ。



地下道で、地べたに座って
人生分かったような顔をして
下手な字のみつをもどきの色紙を書いているヤツに
見せてやりたいナ


そう思わない?


                あっそうですか。。。




















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早朝の公園にて

2009年10月04日 | その辺の木や花です
注:あたい達には関係ないけどね(日向ぼっこのネコより)



森の小径を老夫婦が歩いている



ポッ ポッと聞こえる音は
どんぐりが地上に降る音
不規則だが絶え間なく音は続いている








小径から離れると
光はほとんどたまにしか差し込まない



だがその光を待ち続けているものがいる







競い合って上っていくもの








競争に敗れて、あるいは
自分の意志で、あるいは
そのどちらでもなく



朽ちていくもの







人知れずもくもくと生き続けるもの


中央をよく見ると、木の幹に足の長いSFチックな「座頭虫」がいます
コイツは全長10㎝位あり、けっこう早く移動します







さてさてネコ君達
マイムもこの辺で休憩することにしたなりよ。。。



う~ん、うまっ!










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例えばアルマゲドン

2009年10月03日 | その辺の木や花です
松が枯れている

どんどん枯れている

家の庭の松
公園の松
町中の松が枯れ始めている

数百年、ひょっとしたら千年以上生きる植物からしたら
恐るべき勢いで終焉が近づいているように感じる








温暖化の影響なのか
酸性雨が原因なのか
当然専門家が調べて対策を検討していると思うが
実態を知り、現実に気がつくと寒気を感じるほど恐ろしい


脅威はインフルエンザだけではない
今変えないと今みんなが気付かないと
それは見えないうちにどんどん大きくなり
大きくなり切ってから姿を現すことになる










ベンチで明日の夢を語り合う恋人達は
その愛を最後まで育てることができるのだろうか…






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イィーーーッス

2009年10月02日 | ウォッチング
こないだの記事の答えです

ウォーター少年に出会う前

本当はコレを見に行ったのです


みんなその辺に無造作に置かれていて
自由に座ることができます。

お尻だっていろいろ楽しみたい…
ってカンジです。




うっしっしっし





いかにもデザイナー的ですが、只の滑り台






カエルかよ、ってかどこに座るんだ?






画像では分かりにくいんですが
すごくでかい。よじ登って座る、当然足ぶらぶら…





すっぽりはまっちゃう






重厚な革張り、高級なのに
普段使いで使い込んであるのがいい






居酒屋に並んでいるのとはひと味違う
背中の組木細工





ラウンドなフォルムが
冷たい素材を温かくしている



唇の中でしばし、うとうとしてしまった。。。






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