本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

組織内モチベーション管理3 : プロフェッショナル#43

2007-03-22 01:20:48 | プロフェッショナル
モチベーション・リーダーシップ 組織を率いるための30の原則

PHP研究所

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◆それでは、強い企業組織を作るためには?

まず、一般的にあまり浸透していないが、「エントリーマネジメント=組織の入り口管理」という考えが必要となる。
採用、入り口の段階で応募者との相思相愛の関係を作るために、共感の接点を作っていくことが必要となる。
そのためには、以下4つの発想の転換が必要となる。

1.
極論すると、採用できた人材で事業の方向性が決まる。ということ~
これまでの「事業戦略のための人材」ではなく「人材力が事業戦略を決める」という考えが必要。

2.
採用は自社への入社という選択を迫る営業行為という考え~
「入りたい人材」ではなく、「採りたい人材」っをトップ自ら口説いていくというスタンス。そのためには、自社の理念・ビジョン・戦略の明確化が必要。

3.
「会社の中に人材を入れる」ではなく、「人材の中に会社をいれ続ける」という考え~

採用、社内人材のマネジメントは「質の高い共感者の創造」。
そのために、共感してもらいたい価値観を応募者・メンバーの頭の中にいれ、迎え入れた後も継続的に価値観の共有をすることが必要。

4.
次世代人材育成のきっかけとしての採用~
採用に次世代を担う若手人材も加えていくことで、仕事の意味の把握、新メンバーからのプレッシャーでモチベーションを向上させた入りということも期待できる。

◆エントリーマネジメント=関係構築のマネジメント
⇒エグジット・マネージメント=関係解消のマネジメント

入り口の段階だけでなく、組織内のローコストパフォーマーを外に出し、ハイコストパフォーマーを内に残すという仕組み作りが必要になる。

具体的には、
1.即時清算型の報酬制度の導入
年功序列型、退職金制度といった貢献に対して後払い的に払う制度からそのつど、支払う貸し借りのない関係の構築。

2.人事評価の多頻度化
一年半と仕事の人事評価を三ヶ月ごとにすることで、そのつど期待されているパフォーマンスを明確化する。

3.自己選択型や会社選抜型の研修制度

4.社内労働市場の構築
職務、事業部希望などを考慮した制度の導入

◆モチベーションの仕組みを理解した刺激策の検討

モチベーションの高さ=目標【報酬】の魅力×達成【獲得】可能性

という公式であらわせる。

まず、
モチベーションを高めるためには、「目標の魅力」を高めてやることが必要。
それには、以下のような施策が考えられる。

1.ラダー効果・・・上位の目的・概念を示すことで業務を意味づける
ex:求人広告の仕事の場合「個人と企業のお互いの幸せな関係を築ける社会を作る仕事」というように

2.オプション効果・・・自己選択の機会を増やす
ex:仕事の進め方などを裁量に任せる

3.サンクス効果・・・貢献実感を持たせる
ex:顧客の声を届ける、事務職の場合、メンバーからの声をバックする仕組みを作るなど

4.スポットライト効果・・・個人が表彰される機会、名前を刻む機会を設ける
注:一つの評価に偏り過ぎないように

次に、モチベーションの高さを高めてやるもう一つの要素が、「達成可能性」を高めてやるということ。

具体的には、

1.マイルストーン効果・・・途中目標を明確に設定する
何をいつまでに達成すればよいのかという小目標を設けてやる。それと、状況のモニタリング。

2.フィードバック効果・・・取り組みや結果を評価する

3.ロールプレイング効果・・・役割演技で視点を移動させる

4.ナレッジ効果・・・専門化や経験者からの伝授、ノウハウを共有する

といった具合だ。

この本の内容はまだ続くが、取り急ぎピックアップしたいポイントは以上だ。
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組織内モチベーション管理2 : プロフェッショナル#42

2007-03-22 00:59:21 | プロフェッショナル
モチベーション・リーダーシップ 組織を率いるための30の原則

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◆それでは、リーダーのマネジメントする領域は?
<続き~>
■「環境マネジメント」で市場を支配すること

次に顧客の購買動機をマネジメントする必要がある。
顧客が商品を購買する理由としては、大きく以下の4つが考えられる。
以下の動機〈モチベーション〉への対処方法と、それに伴う「顧客価値」の強化が必要となる。

1.機能型モチベーション
【顧客モチベーションの誘発策】
マーケティングと商品開発の強化。
☆人材の配置に関しては、「企画業務」「開発業務」に優秀な人材をシフトしなければならない。

2.条件型モチベーション:
商品やサービスの価格、支払い条件、納期など
【顧客モチベーションの誘発策】
家電量販店に見られるように、周辺競合のリサーチをリアルタイムに行い、その優位性を顧客に短期サイクルで提供することが必要。

3.人材方モチベーション:
そのサービスを扱う人材にある場合。
【顧客モチベーションの誘発策】
前線で顧客に価値を提供する人材への投資と、それを引き止めるための評価、報酬の見直しが必要。

4.企業型モチベーション:
その商品を扱う企業のブランド価値
【顧客モチベーションの誘発策】
自社ブランドイメージの向上のための宣伝広報。

◆それでは、従業員がモチベーションを感じる要素とは?
現在は、企業と個人がお互いに「選びあう関係=人材流動化の時代」ということもあり、リーダーは以下の項目に対して、メンバーが「どのファクターを重視し、どのファクターに不満を持っているのか?」を分析することが必要。

【企業の魅力という側面から】
1.会社の基盤い対する安心
2.理念や戦略に対する共感
3.事業内容に対する興味
4.仕事の醍醐味
5.組織風土との合致度
6.人的な魅力
7.施設や環境
8.制度や待遇での納得感

【上司の魅力という側面から】
1.情報提供
2.情報収集
:マネジメントをされる側として、内外環境を踏まえての、自分の課題、取り組みの評価がなされているか?
3.判断行動
:適切な評価
4.動機形成

【職場の魅力という側面から】
1.顧客接続
2.目標達成にむけての社内風土
3.意欲相乗
4.業務効果:
仕事の成果を高めるための情報・ノウハウの共有の仕組みがあるか?
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組織内モチベーション管理 : プロフェッショナル#41

2007-03-22 00:36:24 | プロフェッショナル
モチベーション・リーダーシップ 組織を率いるための30の原則

PHP研究所

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この本はひとことで言うと、組織内でどうモチベーション管理をするかということについて書かれた本だ。ちなみに著者がもともとリクルートのワークス研究所にいたということもあり、リクルートのHR分野の営業マンが日常の営業活動で使う理論の裏づけがわかりやすく書かれており、大変参考になる。

◆「アイカンパニー」という考え
この本ではまず、リーダーとしての心得とも言える部分からはいる。
近年よく言われる「従業員皆経営者主義」「アメーバ経営」という言葉にもつながるが「アイカンパニー」という概念をまず紹介する。
リーダー自身がメンバーを含めた「自分株式会社=アイカンパニー」を経営しているという意識を持ち、経営計画書を作り、共感者を組織内、もしくは対クライアントに対して創造して行くべきだと説く。
この考えは、リーダーだけでなく、組織内のメンバー一人ひとりに有効な考えだといえる。ひとりひとりが、自らの目指すべき方向性、組織内で果たすべき役割を明確化し、その目標達成のための戦略を立てると行った具合だ。

◆リーダーシップとは?
リーダーシップとは、「ある目的に向けて人々に影響を与え、その実現に導く行為」(22P)ということ。
ということは、ある一定の目的に対して共感者を作り導いていかなければならないということになる。

◆共感の要素とは?【社内のメンバーに対して】
メンバーを共感させるためには、以下の4つの要素があるといえる。
1.組織の活動内容:
事業の社会的影響や、仕事の醍醐味〈内容〉など
2.組織を構成する人の魅力や組織風土の魅力:
どんな人とどのような雰囲気の中で過ごすか?
3.待遇やその他の条件の魅力:
4.組織が掲げるビジョンや理念の魅力:
「食べるために働く」という感覚が薄れ、多くの人が人生の意味や意義を問い始めた歌かな時代は「ビジョンへの共感」という要素が大きくなる。
4を示され始めて1に目覚めることもあるし、4の魅力度によって3を凌ぐこともある。

☆ビジョンとは、単に数値、売上的なものでなく、売り上げ目標というものを達成することで、
「社会の中でどのようなポジションをとりたいか?」「業界をどんな姿にしたいか?」「どのような社会貢献がしたいか?」「顧客にどのような価値を提供した以下?」などというそのことによって何を得たいかが大切である。
cf『ビジョナリーカンパニー』

◆それではビジョンの策定後、どのように人を動かしていくか?〈原則4 38P~〉
人を動かす、そのためのリーダーの影響力の源泉は以下の5つであるといわれている。
1.専門性
2.人間性:
人間的魅力を構成するものとしては、以下の4つがある。
「身体的能力≒外見的魅力」「態度の親和性」「相手からのポジティブな評価」「空間的近接」
3.返報性:
恩義を感じている人に対して、報いたいという心情。
4.一貫性:
ビジョン、戦略と一貫した言動。
5.恐怖心

◆それでは、リーダーのマネジメントする領域は?
大きくいうと、
■「環境マネジメント」で市場を支配すること
cf.2章
-ビジネスとは、「社会やマーケットに対するコミュニケーション活動」であり、どのようなメッセージをコンパクトに顧客に提供するかということを考えることが必要。
きちんとターゲットを定め、顧客のセグメンテーションに沿ったコンセプト方のメッセージが必要。
メッセージのパターンとしては、
「あなたは、こんな問題を抱えて困っていませんか。私たちは●●の方法でそれを解決します」「あなたは、こんなことを実現したいと思いませんか。私たちは△△の方法でその実現をお手伝いします」
のいずれかになる。
例:ワイキューブの顧客戦略⇒中小プル型
例:楽天、ユニクロ

cfメッセージをオンリーワンにす5つのアプローチ:80P

cf原則:11「事業の発展段階で起こる問題とその対処法のポイント」

以下次項にて~

■「モチベーションマネジメント」で人材を熱くする
cf.3章
■「ルールマネジメント」で信頼を創造する
cf.4章
■「コミュニケーションマネジメント」で組織を変革する
cf.5章
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