『天才になる瞬間-自分お腹の道能力をスパークスさせる方法』,斉藤孝
この本では端的に言えば、どうすれば自分の才能をがっちり把握し夢に向かって渾身できるかということを考える。
天才は成果を出すに当たってなんらかのブレイクスルー(開花)を経験している。
つまり、自分の才能を結果につなげるに当たって何らかの試練を経験しているというか、それぞれにあった才能の発揮の仕方を身につけているということだ。
まず、共通することは、これと掴みかけた自分の何かに自分の全力を渾身(全力を注ぎきること)するということだ。
斎藤氏いわく、自分の力を身につけるためには、力の出し惜しみをするのではなく、出し切ることで、力のバックグラウンドというか素地は広がるという。
以下、この本で問い上げられている天才たちの才能開花のコツをみていきたいと思う。
1.黒澤明
:彼は、メモ魔であったという。昔から、読書する時は横に大学ノートを置いてメモをしながら、気になるところ、アイデアなどをつけ加え、メモしながら読んでいたという。
クリエイティビティーは、彼もいうように、これまで自分に蓄えられてきたアイデアを編集することで生まれる。
だからこそメモが必要なのだ。
2.手塚治虫
:「キミには無理だ」こんな言葉、態度は私たちが日常生活においてよくとはいわないまでも経験する言葉であろう。
こんな言葉に接した時どういう風に私たちは対処しているしているだろうか?
腹を立てているだけだろうか?憂鬱な気分になっているだけだろうか?
手塚氏が才能を開花させて理由がこの「不愉快な刺激」をばねに徹底的に努力し、成果を出そうとしたことだという。
3.ビルゲイツ
:彼が今世界で一番の長者として成功した理由。
それは一見当たり前だが、徹底的に勝ちこだわった結果だと斎藤氏は分析をする。
彼は何かあると一定のある特殊なうごきを体を使ってするという。
どんな時でも、自分を保ちリズミカルにリラックスをし、勝ち続けようという意志を持つ。
これが彼の強さの秘訣のようだ。
4.ミケランジェロ
:彼は運命に、上司に、翻弄され続けた人生だったという。
ゆえに、斎藤氏いわく私たちの様な一般的な人間には参考になるであろうと。
望まない、最初はいやな仕事でも、そこに自分なりのビジョンと設計図を作ることできっちりやり遂げる。
それで、後々やりがいはついて来ると。
5.ニーチェ
:彼は、偉大な仕事を成し遂げてきた。
なにゆえか?それは、自分に徹底した自信を、自負を持っていたからだと斎藤氏は分析する。
自信を持つことでエネルギーを持つことができ、それが夢を実現するための力へとなる!!
今を輝くベンチャーで成功している人々に近いものがあるかもしれない。
6.ビートたけし
:彼がシゴトで偉大な成果を残した理由。
斎藤氏によると、それは彼がシゴトをガキとして楽しむことができたからだという。
ガキとしてシゴトに面白みを見つけ、モチベーションは身近な家族にもつ。
こんなシンプルなことが原動力になる。
面白い指摘だと思う。
7.トルストイ
:個人的に一番共感したのがトルストイだ。
彼は日々日記をつけ、自分の理想と現実の間で苦しんでいたという。
「出来ない自分が抱く焦燥感をエネルギーに変換する」
今の自分の共通する何かを感じる。
8.ロダン
:あの有名な「考える人」の」彫刻を作った人物だ。
彼の人生から学べることは、日々の生活に潜む感動を大切にし、夢を見つけ、夢を形作るため、創意工夫を重ね、渾身することの大切さだろうか。
9.ゴッホ
:不器用さと、挫折の中にいながらも、彼は自分の理想に近づくために全力を尽くした。
彼にとって絵を描くことということは、「自分の感じるものと自分の能力の間に立ちふさがるらしい目に見えない鉄の壁を突破すること」であったという。
出来ない、でもしたい!!その気持ちには感服だ。
10.ゲーテ,11.ゴーギャン
:彼ら二つに共通するのは、現在有名になっている文学、画家というそれぞれの分野で活躍するようになる前に別の分野でそれぞれに活躍し、ある程度の名声を上げていたということだ。
彼らは、自分の現状に満足することなく、本当に心のそこから、自分がしたいと思うことに邁進した。
せざるを得ない状況に自らを追い込み、実行した。
彼らの人生から我々は退路を立つということの大切さを思い知らされる。
12.宮崎駿
:身近にいる異質なライバルと刺激しあい続ける。
あらゆることに敬意を示しつつ、そこからヒントを得つつも、
自分という未開の存在の未知なる人生を自分なりに、オリジナリティーを持って切り開いていこうという意志を持つことの重要性。
これが彼の人生から学べることであろう。
このようにこの本では12人の天才から、天才になるコツを学べる!!