三遊亭円楽さんが亡くなった。落語会のために尽力なさった方であり、落語会の広告塔を引き受けてくれた方だったように思う。志半ばでの死であっただろう。ご冥福をお祈りする。
若い時から『笑点』に出演し、その活躍は誰もが知るところであろう。若い時はさわやかな印象だったが、だんだん悪役になってきた。もちろん悪役を演じているのが視聴者にはわかっている。だから毒舌を楽しむことができた。
円楽さんの一番の功績は、落語を広めようとしたということである。多くの落語会をプロデュースした。それによって落語家たちの横のつながりができてきたように思える。かつての大御所たちの確執を溶かすために努力してきた人生だったのだろう。
落語家としてはこれからが円熟する年である。自分の落語を極めたかったに違いない。とても残念な死だ。
しかし、円楽師匠が今日の落語会の盛況を作り上げたと言っても過言ではあるまい。その功績をたたえたい。