「源氏物語を読む」シリーズの22回目、「玉鬘」です。自分の備忘録として書き残しておきます。2年以上間が空いてしまいました。情けない。なんとか頑張って続けて行きたいです。
亡くなった夕顔の娘が見つかります。名前は玉鬘です。母の死後、幼いころに乳母一家に伴われて筑紫へ下国し、20歳になっています。乳母はすでに死んでいます。その美しさのために肥後の豪族大夫監に強引に求婚されます。乳母の長男の豊後介は、玉鬘を船で京に連れて逃げます。そこでかつて夕顔の侍女であり、今は源氏に仕える右近に再会します。源氏が夕顔の娘をさがしていたので、右近は源氏の所に来るように言います。
六条院では玉鬘は親代わりとして花散里に面倒を見させます。花散里は柔和で温かい性格で、玉鬘と初めて出会ったときからお互いに親しみを感じ、すぐに打ち解けます。花散里の優しさと包容力は、玉鬘にとって大きな支えとなり、彼女の新しい生活において欠かせない存在となります。
夕顔と源氏は関係を持ったのですが、実はそれ以前に夕顔は当時の頭中将と関係を持っており、玉鬘は頭中将と夕顔の子です。ですから源氏とはなんの血のつながりもありません。このあたりが波乱の要素になってくるのです。
六条院にたくさんの女性をかこっている源氏にとってはちょっと渋滞気味のような気もします。そこで視点を変えて玉鬘を中心に物語を進めていったのかもしれません。