坂本龍一さんの最後のピアノソロ演奏を記録した映画「Ryuichi Sakamoto | Opus」を見ました。音楽に身をゆだねる時間のすばらしさを実感できました。
知っている曲が6割ほど。初めて聞く曲もあります。知っている曲はそれを聞いていたころの思い出や、そこから生まれて来るさまざまな感慨が浮かんできます。心地のいい時間が過ぎていきます。初めて聞く曲は曲に集中していきます。次に来る音を想像し、想像を裏切る展開に喜びを見つけ、緊張感を味わいながら聞いていきます。生きている時間の貴重さが心に沁み込んでいきます。
昔、仙台で大貫妙子さんが坂本龍一さんのピアノだけで歌うコンサートがあり、それを聞きに行きました。12月で仙台市の夜はは有名な「光のページェント」で輝いてゐます。その光のページェントについて坂本さんは、「やめればいいのに」と言って大貫さんに「コラコラ」とたしなめられていました。余計なエネルギーを使うなという意図だったのですが、それがとても印象に残っています。
未来に何を残すべきか。帰り道そのことを考えていました。
坂本さんは亡くなりましたが、坂本さんの音楽は残り続けます。