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北タイ名刹巡礼#6:ワット・ウーモン

2016-06-29 06:31:20 | 北タイの寺院
<Wat Umong:ワット・ウーモン>

旧市街の西、緑深い山中に本堂を構える。多くの寺院が街中や田園の中にポツンとあり、境内に木々が少ない寺院が多い中にあって、当該寺院は鬱蒼とした木立の中にあり、日本人が古刹を参拝するときの感性と合致する。
中央付近であったろうか、写真のアショカ王柱に似た柱が聳えており、際立つ存在であった。
ここは現在、瞑想修行を中心とした宗派の寺院で、メンライ王により13世紀末に建立され、1371年6代・クーナー王(1355-1385年)がスコータイから招いた、高僧スマナーのために改修した。寺院は山中にトンネル(ウーモン)を掘った洞窟寺院で、幾つかの通路が穿たれ、その末端や諸処に仏龕があり、そこに仏陀坐像が安置されている。2010年10月ー11月の1か月間で、北タイ各地の寺院を60ケ寺巡礼したが、その中でははじめての経験である。
その洞窟の左上には古色の仏塔が建っている。この仏塔も煉瓦製で漆喰塗りなのだが、所々剥落しているが、その程度が少ないことから、仏塔そのものはメンライ王の時代を下るものと考えられる。
この寺院は、外国人の修行も受入れており、毎週月曜日には英語の瞑想説法会が開かれている。