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ランプーン県・古代製鐵所跡の発掘と実験考古学

2021-12-21 07:53:23 | 北タイの風土・慣習

タイ芸術局第7支所(在・チェンマイ)は、SNS情報を頻繁に更新している。今回は最近の情報のなかから、ホンマかいなと思われる情報である。ホンマかいなと記載したが、疑問に思うものの考古学者の知見は北タイで2000年前の製鐵跡を発見し、実験考古学の立場から製鐵の再現実験をおこなったと云う。以下、第7支所記載の要旨である。

”2000年前の製鉄所の発見からコミュニティ参加による大規模な実験考古学をタイ芸術局第7支所(在・チェンマイ)が報告する。2019年第7支所は、コミュニティリーダーと協力して、ランプーン県のプレーンズ盆地のリー地区の古代鉄製錬所跡を発掘調査し、古代法にのっとり鉄の精錬と作刀をおこなった。

直径90〜100センチ、高さ約180センチの直円筒炉(シャフト炉)を用い、摂氏1150〜1300度の熱を利用した直接法(直接鉄製錬法)による鋼の製造を行った。構造から炉内でらせん状の空気を作り出すことができる。

鋼塊の取り出し後、鋼の品質をさらに向上させる。製錬で得られた鋼塊等級分けし、それを鍛造して鋼中の不純物を取り除き、鋼内の元素をより均一に分散させることによって。刀剣材料を入手した。

技術者は鋼塊から目的の形状を形成する前に、加熱と交互に鋼を鍛錬する。刀の形状に鍛造後、刻印技術者はノミを使って刀の名前を刻み、それが作られた年を刻んだ。その後、刀は磨かれ、研ぎ澄まされた。この刀は現在、ランプーン県のリー地区事務所で保存されている。”・・・以上である。

残念なことに製鐵原料は何であるのか記載されていない。砂鉄なのか鉄鉱石なのか?・・・肝心なことを記載して欲しいものだ。

それにしても2000年前とは本当か?・・・弥生時代に相当する。日本では製鐵が始まるかどうか微妙な時期に、北タイにシャフト炉が存在していたのか。存在していたのであれば相当なる先進文化で、北の方中国ではなく西方インド渡来文化の影響であろう。

発掘されたシャフト炉の写真が?フェイクとまでは云わないが、発掘後の手が入っているように見える。発掘そのままの写真を掲載して欲しい。日本の初期の製鐵炉は単なる坩堝炉にすぎない。倭の時代よりも進んだ製鐵技術であろう。

<了>

 



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