出雲・上塩冶築山古墳とその時代（１３）

＜続き＞

＜第６章　祈ー鎮魂と辟邪ー：その２＞

今回は③潰された冠、④撒かれた玉に関する展示品を紹介する。

残念乍ら展示品はなく、パネル展示のみであった。

この鎮魂と辟邪については興味津々である。この種の展示会の常として考古学的成果のみ展示され、民俗学と共同して展示する試みがなされない。まことに残念である。古墳時代には種々の鎮魂と辟邪が存在したであろう。亡くなった人の怨霊が悪霊化するのを恐れ、魂鎮めをおこなった。民俗学的視点の展示も欲しい。

＜続く＞