過日HIS・KL支店でシンガポール往復便と宿泊手配に出向いたが、ホテル・航空券bookingで空き無しや料金高騰、イミグレの混雑等々から年末は避けたが良いとのことで、NUS博物館行は断念した。幸いNUS博物館の当該展示会のパンフレットを入手していたので、そのパンフレットから展示内容を紹介したい。
パンフレットの表紙が上掲写真である。以下に、その記載内容の概略を紹介する。
物原出土のミャンマー青磁の再展示は、ミャンマーの歴史ある窯から出土した陶片と、灰釉薬を使用した現代陶器の作品と一緒に展示する。現代の商品には、「セラボン(celabon)」という名前が付けられている。
宋時代から輸出された中国の青磁は、陶磁学者の間で人気のある研究分野である。タイの青磁に関する研究の一環として、難破船からの貨物の調査により、タイの窯は15世紀初頭から約100年間青磁の積極的な輸出陶窯であったことが示されている(Brown 2009:51-68)。 これとは対照的に、古い横焔式窯が発見されたことをきっかけに、注目すべき青磁の生産センターとしてミャンマーが浮上してきた。そのことについて学者の間での認識は、過去20年前からのことである。
青磁は、その釉薬の厚くて光沢のある質感のために重宝されていた。青磁の製品は、焼成中に酸素の量が減少すると、釉薬中の鉄と酸化チタンから誘導される緑色のスペクトルになる(Wood 1999:30)。 シリカは、ガラスのような仕上げをもたらす釉薬中の化合物である。シリカの融点を下げるために、木灰が融剤として添加された。下ビルマの歴史ある窯の小片はオリーブグリーンの色合いをしており、そのような釉薬で覆われた多数の鉢と盤の断片が、発掘された窯や未開発の生産現場から回収されている。
中世ミャンマーの陶工は灰釉薬を知っていたが、同時代の人々はこの技術に慣れていなかった。但しシャン高原のホーナー村のグループは例外である。
歴史ある青磁窯の発見は、ミャンマー陶磁協会のMyo Thant Tyn氏が率いて、トワンテで行った。
<続く>
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