投宿先のHoliday Inn Express Singapore Clarke Quayから直線距離1km、徒歩20分のところにアジア文明博物館があり、シンガポール・リバーを川下方面に向かって歩いた。
そこは川の屈折点である。周囲はクラークキーのシーフード・レストランが立ち並ぶ。
年代物の建物が見えて来た。目的のアジア文明博物館であろう。ここも中国陶磁愛好家には必見である。豊富な歴代の中国陶磁を見ることができる。それらの展観記は別途紹介するが、1点の鞏縣(きょうけん)窯陶磁を紹介する。
これは藍彩か青花か? 鞏縣窯といえば唐時代の河南省の名窯で唐三彩を焼成した。唐三彩は主として緑、赤褐色、藍の三色の掛け分けである。藍はコバルトを用いた鉛釉である。漢の時代に西域からコバルトを含めて、その技術が伝播したとされるが、中国陶磁については疎いので、これ以上の詳述はできない。一般的に青花の初出は、至正十四年の紀年銘とされている。これは元朝末期のことであり、写真の鞏縣窯盤が初出とすれば、染付の歴史は大幅に早まることになる。
帰途、名前を失念したが写真の吊り橋を渡り、1928年建設のフラートン・ホテルを通過し、TAXIを拾ってホテルに戻った。ラッフルズ程ではないが、なかなか感じがよさそうである。
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