過日、モン(MON)陶と称する、やや不思議な盤がネット・オークションに出品されていた。やや不思議と記したが未見の盤、ないしは近年に手が加えられたのか、モン陶に詳しくない当該ブロガーには、真贋が判断できない。
以下の盤が出品されていた。最終的に2万円で落札されたようだ。
先ず口縁部の釉剥ぎと云うか無釉、同じく口縁部の4箇所に半月状の削り込みが3つ、底は無高台である。合わせて胎土の様子、轆轤の回転方向も問題なさそうである。
問題と思うのは、釉薬の発色の様子である。これは青磁釉と云うよりコバルト系統の藍釉とでも呼ぶべきものであろう。モン陶は、それでも30-40点は見てきたが、その中でこのように発色した盤を知らない。ただ経験が浅いだけなのか?もう1点。器胎が赤焼けしているのが気になる。胎土の鉄分が焼焔と反応し備前焼の如き発色を呈している。
以上、何が云いたいかと云うと、後釉薬の2度焼きの可能性を勘ぐっている。写真を拡大してみると、ハッキリしない点もあるが、貫入に土銹を見ず、昨日の焼き上がりのように見える点である。
これが本歌(本物)であれば、大きな希少価値を得ることになり、代表的なモン陶をゲットしたことになる。モン陶については、BKK在住のK氏がプロである。K氏の初見を伺いたい。当該ブログを御覧になっているようであれば、是非コメントを伺いたい。
<了>
口縁部のへらで削いだような3つ、4ヶ所の空気抜き(?)は初めて見ました。
成程、写真写りが異なると。モノの数を見ていない者にとっては、迂闊な表現はできないようですね。