夢の翼with皇大26期生のブログ

私と関わる全ての人たちが繋がりあえるように、大学時代の思い出から現在の環境までをまとめて1つのブログにしちゃいました。

発達障害の教室担当者と一緒に

2012-08-29 15:21:55 | 教育・躾全般
 昨日、発達障害通級教室の担当者の方々の研修会に、特別ゲストとして参加させていただくことが出来ました。最初の打ち合わせでは、皆さんの研究会なので、あくまでもオブザーバーとして参加させてもらう約束だったのですが、当日の次第を見たら、まるっきりメインの扱いになっていてびっくり!調子づいて自分の取り組みや思いの丈ばかりを話してしまい、他の先生方に申し訳なかったのですが、司会の先生の見事な仕切りで他の皆さんへ話を振っていただくことが出来ました。
 話の内容は殆どが「言語通級での取り組み」についてなので、ここでは敢えて書きませんが、今回発達障害の担当者の実践報告を聞いているうちに、「えっ!?」と驚いたことがあったのでひとつだけ載せておきます。教室の中に、どこの特別支援学級にも置いてありそうな立体パズルが置いてありました。パズルを使うのは普通に考えて「集中力を高める」ための前置き的な存在です。発達の教室ですから、私はてっきり「集中力不足」の子どもに「集中させる」ために使用するものだと思っていました。しかし、違っていたのです。使用時間は10分限定。5分の時もあるそうです。そんな短い時間では集中力が高まり始める前に終わってしまって、子どもたちも乗らないのでは?と思ったら、何と、このパズルはSST(ソーシャルスキルトレーニング)に用いているのであって、決められた時間内に、どんなに夢中になっていても「やめること」を育てるために取り組んでいるらしいのです。確かに、発達障害の子どもの中には「けじめ」を付けられず、「あとちょっとだけ!」「もう一回!!」と何度もせがんでパニックになる子もいます。発達障害でなくても、最近の子どもたちは「けじめを付ける」「我慢する」などという言葉を知らない子が大変多いです。原因・理由はたくさんあるのでここには書きませんが、身の回りの子のことで思い当たる節もあるのではないでしょうか?とにかく、この発達障害児に関する取り組みには「目から鱗」という感じで驚かされる、しかし、よく考えてみれば当たり前の、つまりそれだけ日常生活に必要なことを指導する場が「発達障害通級指導教室」なんだということを教えていただいた気がします。学級担任の先生の中には「勉強が分からない子だから補習授業の代わりに教えてやってくれ」と言ってくる先生も未だにいるのが残念ですが、こういった誤解を解きながら理解啓発を進めなければならないのは、言語難聴も発達も同じだなと痛感しながらお話を伺いました。どんなカテゴリーであれ、「通級指導」は、子どもの「障害(困り感)」を改善させる「自立活動の授業」がメインであって、遅れがちな授業の内容理解を補助するのは、あくまでも「TT(ティームティーチング)」担当の先生や「少人数指導・学力補充」で配置されている先生方の範疇です。この違いを、通級設置校の管理職の先生方や同僚の先生方に分かっていただけるように、理解啓発活動を続けていかなければならないのだということを再確認した日でもありました。
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