3日、全日本剣道選手権大会がありました。その日は朝から冬合宿に向けての打ち合わせと下見で、美浜少年自然の家へ出掛けていました。先生方の車に乗せていただきながら剣道の話に花を咲かせておりました。今年の全日本選手権の話題の中心は、やはり高鍋進選手の三連覇の偉業達成なるか?ということでしたが、残念ながらそれはかないませんでした。王者というものは常に追われる立場。最速の面打ちを打たせなければ勝機は見いだせるわけです。もちろん、それは我々凡人が考えられることではなく、日々修行に励んでいる現役全日本選手達だからこそ出来る技なのですが。他の選手達が放つ面打ちの速度は構えてから0.2秒。高鍋選手はその倍の0.1秒。私のような凡人にはとうてい見極められないスピードで、当然そんな人を相手に戦えば瞬殺されるわけです。審判を務める範士八段の先生方でさえも見間違える速度ですから、仕方のないことでしょうか・・・。
しかし、彼らとて同じ人間。最初からその最速の面が放てたわけではありません。ここまでの修行の成果であり、努力の結果なのです。うちの娘は試合に向かう度に、昨年度のスポーツニュースの特集で取り上げられていた高鍋選手の最速の面の映像と解説を見て出掛けます。彼女なりにイメージトレーニングをしているのです。いや、小学校三年生ですからイメトレも何もありませんが、「上手に面を打ちたい!素早い面を打ちたい!」という気持ちを高めていくのです。ビデオは「何故早いのか」を解説してくれていますから、理論的なことは分かります。しかし、剣道のプロ集団の速度や技術が、小学生の娘に身につけられるはずもありません。試合では最近勝ち星を挙げられずに悩んでいます。でも、私は娘が高鍋選手の特集を何度も見ることは、良い着眼点だと思っています。技術やスピードは確かに小学三年生には真似は出来ません。でも、気持ちを高めて試合に臨むことは大切です。憧れる選手の真似をするところから始めるのは、大賛成です。そのうち娘が視点を変えて、そのビデオをただ気持ちを高めるためだけに見るのではなく、自分とどこが違うのか、どんなことに注意すれば、自分にもこんな面が打てるようになるのかを考えられるようになってくれればと思います。
そんな高鍋選手を破って、見事初優勝を飾った木和田選手。目の覚めるような小手が決まり、会場を沸かせました。寺本選手以来の大阪勢の優勝ということですが、三重県出身で、うちの先生の後輩ということで、先生もご機嫌でした!優勝者が身近に感じられたのは久しぶりです。高鍋選手を破ることを目指して頑張ってきたのですから、その努力が実を結んでの優勝は、感慨も一入でしょう。努力したものだけが、その先に栄冠をつかむことが出来るのだということを、どの子どもたちにも知って欲しい。試合も、昇段試験も、学校の勉強も。何もしないで遊んでいただけでは、栄冠は転がり込んでは来ないのだということを知って欲しい。木和田選手の決まり手の瞬間と優勝インタビューは、しばらく我が家のハードディスクから消えることはないでしょう。
蛇足ですが、うちの息子は弐段の試験を受けるまでに毎日五〇〇本の連続跳躍素振りを義務づけられました。「やり続ける」という覚悟と「やり遂げた」という自信を持って試験に臨めるようにと。影ながら応援してやりたいと思います。
しかし、彼らとて同じ人間。最初からその最速の面が放てたわけではありません。ここまでの修行の成果であり、努力の結果なのです。うちの娘は試合に向かう度に、昨年度のスポーツニュースの特集で取り上げられていた高鍋選手の最速の面の映像と解説を見て出掛けます。彼女なりにイメージトレーニングをしているのです。いや、小学校三年生ですからイメトレも何もありませんが、「上手に面を打ちたい!素早い面を打ちたい!」という気持ちを高めていくのです。ビデオは「何故早いのか」を解説してくれていますから、理論的なことは分かります。しかし、剣道のプロ集団の速度や技術が、小学生の娘に身につけられるはずもありません。試合では最近勝ち星を挙げられずに悩んでいます。でも、私は娘が高鍋選手の特集を何度も見ることは、良い着眼点だと思っています。技術やスピードは確かに小学三年生には真似は出来ません。でも、気持ちを高めて試合に臨むことは大切です。憧れる選手の真似をするところから始めるのは、大賛成です。そのうち娘が視点を変えて、そのビデオをただ気持ちを高めるためだけに見るのではなく、自分とどこが違うのか、どんなことに注意すれば、自分にもこんな面が打てるようになるのかを考えられるようになってくれればと思います。
そんな高鍋選手を破って、見事初優勝を飾った木和田選手。目の覚めるような小手が決まり、会場を沸かせました。寺本選手以来の大阪勢の優勝ということですが、三重県出身で、うちの先生の後輩ということで、先生もご機嫌でした!優勝者が身近に感じられたのは久しぶりです。高鍋選手を破ることを目指して頑張ってきたのですから、その努力が実を結んでの優勝は、感慨も一入でしょう。努力したものだけが、その先に栄冠をつかむことが出来るのだということを、どの子どもたちにも知って欲しい。試合も、昇段試験も、学校の勉強も。何もしないで遊んでいただけでは、栄冠は転がり込んでは来ないのだということを知って欲しい。木和田選手の決まり手の瞬間と優勝インタビューは、しばらく我が家のハードディスクから消えることはないでしょう。
蛇足ですが、うちの息子は弐段の試験を受けるまでに毎日五〇〇本の連続跳躍素振りを義務づけられました。「やり続ける」という覚悟と「やり遂げた」という自信を持って試験に臨めるようにと。影ながら応援してやりたいと思います。