近代日本の形成に多大な影響ならびに功績をのこした、福沢先生がもしご存命で、この度の特定秘密保護法に関する一連の動きをご覧になったら、何とおっしゃるだろうか?
以下、福翁ならば、かく謂わん、といった内容だ。
自由で民主的な社会実現を目指すとする、自由民主党らしからぬ手段で法案をごり押しするとは、チト解せぬ。民主主義たらんと欲するものは、議論・審議は尽くすべきなり。格好だけの審議でお茶を濁すとは、笑止千万。一国の政(マツリゴト)をあつかうにしては、はなはだ軽重浮薄なり。これほどまでに、法案を至急通さねばならぬ背景とは、一体何ぞ。国民に、ひた隠しにせねばならぬ事態が発生したのか、これから発生するのか。いづれにせよ、何らかの隠し事があることに疑いなし。先の大戦では、国民に国の経済状況を明らかにせず、国力を正確に把握せずして、米国などの列強に、謀な戦いを挑むことになった、というではないか。臭いものには蓋をしろ、では再び大戦を迎えること必定ぞ。
党三役の幹事長たる石破君は慶応義塾社中の者というではないか。冷戦沈着を旨とする石破君らしからぬ所業といわざるを得ない。国民の声を真摯に聞く姿勢こそ、政治家に求められる大切な資質なりとは、余のたびたび言うところなり。
万世一国の政を拙速に決めてはならぬことは、必定のこと。ゆめゆめ忘れずべからず。
いかがでしょか、みなさん。