ガス欠
2021-07-13 | 日記
このところものすごい勢いで投稿してましたね。多い時は1日4回も。その必然の結果としてネタ切れに。(温存しとくんだったか?)
ということで困った時の読書ネタです。5月の日記の終わりで触れていましたが、上はいずれも「将棋世界」誌の元編集長氏による著作。(ただし右端は編者としてエッセイをまとめたもので、冒頭の1作のみが大崎氏の著作です。)デビュー作「聖の青春」(将棋ペンクラブ大賞等受賞)や次作「将棋の子」(講談社ノンフィクション賞受賞)などノンフィクションは10年以上前に読んでいましたが、小説としては処女作となる左端の文庫本を先月読み、こちらも吉川英治文学新人賞を取っただけのことはあると思いました(ちなみに次作の「アジアンタムブルー」はその続編とのことですが未読)。
ネタバレは避けたいので「パイロットフィッシュ」のストーリーに触れるのは回避し、代わりにその制作にまつわる裏話を書いてみましょうか。以下は著者のエッセイ集「編集者T君の謎」中の「わが友、森信雄」から。29歳の若さで没した村山聖九段の評伝執筆を師匠の森信雄六段(現七段)から打診された時、大崎氏は「20歳くらいの頃に小説家を志したものの1本の短編すらまとめることができなかった」(注)自分に書けるという自信が最初は持てなかったようです。(注:小説を書きたいという気持ちはあったものの、その題材がわからなかったのが理由とのこと。その後日本将棋連盟に入り、以後20年近くを編集者 (プロの物書き) として過ごすことになります。)けれども、今最高のテーマが与えられていると考えた氏は引き受けることに決め、その前にとにかく一度は小説を書いてみようと思い立って3日で書き上げたのが処女作の元となった作品だそうです。交響曲第1番の着想から完成までに21年を費やしたドイツの大作曲家を連想したので、「現代日本文学界のブラームス」という異名でも呼ばせてもらうことにしましょうか。(←だいぶ違うな。構想を抱えていた訳でもないし。)その時の110枚の中編が最終的には310枚の「パイロットフィッシュ」として出版されることになったため、質量ともに充実しているのは当然でしょう。最初から最後までとにかく隙がありません。
その隣、英語のサブタイトルの付いているのは5作品からなる短編集。うち奇数番目が秀逸と思いました。大切な人(家族や恋人)を喪うというエピソードは「パイロットフィッシュ」にも出てきますが、やはり短編ではストーリーに占める比率が高い分だけ読者の受けるインパクトも大きくなります。そして、登場人物がその悲しい過去の出来事・記憶を乗り越えていくまでの描き方が(当然作品ごとに異なりますが)いずれも素晴らしい。そこまで悲惨な目には遭ったことがない私でも何だか救われたような気分になれました。さすがに最後の作品ともなれば「これはきっと何かあったな」と予測は付きますが、それを理由に「先が読めてしまう」「マンネリ」などとケチを付けるのは野暮というもの。敢えてそういう作品を集めたという意図を理解しなければなりません。クールダウン的な作品(2番目と4番目)も挟まれていますし。
次に手を付けることになる「別れの後の・・・・・」も非常に楽しみです。ブックオフで見つけたらとりあえずカゴに入れる作家が一人増えました。
おまけ
上が現在「積ん読」状態の書物一覧。(他にネットで入手した詰将棋の作品集が数冊ありますが、それらは引退してから紐解くことになると思います。他に「将棋世界」誌の付録で手付かずの、あるいは短手数の作品だけ解いたものも結構ありますしね。)左側の単行本はかさばるため、お盆や年末年始に(部屋に籠もって)読むことになるでしょうが、一時は20冊を超えていた文庫本のストックは今週読み始めた将棋関係の右端を含めて9冊。この程度では(最近コロナで我慢していますが)青春18きっぷによる鉄道旅行、あるいは大阪近郊区間大回り旅を何度かすればなくなってしまう。(しばらく先でしょうけど、Lindaの里帰り時にはもっと必要です。)ということで近い内に補充しに行くつもりです。この本のタイトル作の主人公(注)のようにはなりたくありませんからね。(注:もちろんフィクションですが、そのモデルは実在の人物、というか著者の古くからの仕事仲間で実名が (ただしひらがな書きで) 使われています。上画像の座談会本にも名を連ねていましたね。)
7月15日追記
この台湾籍女性作家について以前触れたはずですが、捜してみたけど見つかりませんね。それはともかく、昨日(2度目の候補で)芥川賞を受賞しましたか。何年先になるかは分かりませんが、少なくとも1作は読むと思います。(こっちの人も未読ですが。)
ということで困った時の読書ネタです。5月の日記の終わりで触れていましたが、上はいずれも「将棋世界」誌の元編集長氏による著作。(ただし右端は編者としてエッセイをまとめたもので、冒頭の1作のみが大崎氏の著作です。)デビュー作「聖の青春」(将棋ペンクラブ大賞等受賞)や次作「将棋の子」(講談社ノンフィクション賞受賞)などノンフィクションは10年以上前に読んでいましたが、小説としては処女作となる左端の文庫本を先月読み、こちらも吉川英治文学新人賞を取っただけのことはあると思いました(ちなみに次作の「アジアンタムブルー」はその続編とのことですが未読)。
ネタバレは避けたいので「パイロットフィッシュ」のストーリーに触れるのは回避し、代わりにその制作にまつわる裏話を書いてみましょうか。以下は著者のエッセイ集「編集者T君の謎」中の「わが友、森信雄」から。29歳の若さで没した村山聖九段の評伝執筆を師匠の森信雄六段(現七段)から打診された時、大崎氏は「20歳くらいの頃に小説家を志したものの1本の短編すらまとめることができなかった」(注)自分に書けるという自信が最初は持てなかったようです。(注:小説を書きたいという気持ちはあったものの、その題材がわからなかったのが理由とのこと。その後日本将棋連盟に入り、以後20年近くを編集者 (プロの物書き) として過ごすことになります。)けれども、今最高のテーマが与えられていると考えた氏は引き受けることに決め、その前にとにかく一度は小説を書いてみようと思い立って3日で書き上げたのが処女作の元となった作品だそうです。交響曲第1番の着想から完成までに21年を費やしたドイツの大作曲家を連想したので、「現代日本文学界のブラームス」という異名でも呼ばせてもらうことにしましょうか。(←だいぶ違うな。構想を抱えていた訳でもないし。)その時の110枚の中編が最終的には310枚の「パイロットフィッシュ」として出版されることになったため、質量ともに充実しているのは当然でしょう。最初から最後までとにかく隙がありません。
その隣、英語のサブタイトルの付いているのは5作品からなる短編集。うち奇数番目が秀逸と思いました。大切な人(家族や恋人)を喪うというエピソードは「パイロットフィッシュ」にも出てきますが、やはり短編ではストーリーに占める比率が高い分だけ読者の受けるインパクトも大きくなります。そして、登場人物がその悲しい過去の出来事・記憶を乗り越えていくまでの描き方が(当然作品ごとに異なりますが)いずれも素晴らしい。そこまで悲惨な目には遭ったことがない私でも何だか救われたような気分になれました。さすがに最後の作品ともなれば「これはきっと何かあったな」と予測は付きますが、それを理由に「先が読めてしまう」「マンネリ」などとケチを付けるのは野暮というもの。敢えてそういう作品を集めたという意図を理解しなければなりません。クールダウン的な作品(2番目と4番目)も挟まれていますし。
次に手を付けることになる「別れの後の・・・・・」も非常に楽しみです。ブックオフで見つけたらとりあえずカゴに入れる作家が一人増えました。
おまけ
上が現在「積ん読」状態の書物一覧。(他にネットで入手した詰将棋の作品集が数冊ありますが、それらは引退してから紐解くことになると思います。他に「将棋世界」誌の付録で手付かずの、あるいは短手数の作品だけ解いたものも結構ありますしね。)左側の単行本はかさばるため、お盆や年末年始に(部屋に籠もって)読むことになるでしょうが、一時は20冊を超えていた文庫本のストックは今週読み始めた将棋関係の右端を含めて9冊。この程度では(最近コロナで我慢していますが)青春18きっぷによる鉄道旅行、あるいは大阪近郊区間大回り旅を何度かすればなくなってしまう。(しばらく先でしょうけど、Lindaの里帰り時にはもっと必要です。)ということで近い内に補充しに行くつもりです。この本のタイトル作の主人公(注)のようにはなりたくありませんからね。(注:もちろんフィクションですが、そのモデルは実在の人物、というか著者の古くからの仕事仲間で実名が (ただしひらがな書きで) 使われています。上画像の座談会本にも名を連ねていましたね。)
7月15日追記
この台湾籍女性作家について以前触れたはずですが、捜してみたけど見つかりませんね。それはともかく、昨日(2度目の候補で)芥川賞を受賞しましたか。何年先になるかは分かりませんが、少なくとも1作は読むと思います。(こっちの人も未読ですが。)
4月に参加した陶芸体験教室で私たちが作った陶器は遅くとも6月中には焼き上がるという話だったので、先週電話で問い合わせたところ、翌日に「前回窯に入らなくて、まだ焼き上げてないのですが、明後日焼き上がりますので、明後日の夕方以降で取りに来られる日が分かりましたら、ご連絡頂ける様お願いします。」というメールが。それで次の日曜の午後に伺うと返信し、今日受け取りに行きました。
持ち帰る途中で割れたりしないよう丁寧に梱包までしていただきました。万全のアフターサービスにも感謝です。
正直不格好な器でも釉薬をかけて焼き上がれば、それなりに見られるものになりますね。もちろん世界で唯一無二。Lindaもしばらく愛おしそうに鑑賞していました。
お昼は蕎麦にするつもりでしたが、切らしていたのが判明したため、うどんに変更。乾麺を茹で始めて間もなく、Lindaが天ぷら鍋を取り出しました。で、上が急ごしらえとなった天ざるうどんですが・・・・・
これは何でしょうか? 2種類あるように見えて実は同じ野菜です。
正解、というか揚げる前がこれ。ということでズッキーニ(カボッキー)の果実と花でした。Lindaによるとせっかく雌花が咲いても果実が肥大する前に腐って落ちてしまうものが結構あるとのことだったので、今朝畑に出てスイカと同じ要領で人工受粉を試みました。(雄花にも雌花にもアリがいっぱい来ていたので放っておいても結実着果したかもしれませんが。)その時、「たしかズッキーニの花もオクラと一緒で食べられるんじゃなかったっけ?」と思ったので調べてみたところ、やはりイタリアでは花ズッキーニという立派な野菜として利用されているようでした。ただし、これから大きくなる雌花を摘むのはもったいないので雄花のみを持ち帰りました。そして花も食用となることを私から聞いたLindaが天ぷらにすることを思い付いたという次第。実際、実に負けず劣らず雄花もたいへん美味でした。これからも萎んでしまう前に摘むことにします。
7月14日追記
ということで昨晩のメインディッシュがこれ。左がズッキーニとカボチャの炒め物(たぶん)で右は夏野菜の卵とじ(人数分を目玉焼きにするのがLinda流)。そちらには花ズッキーニも入っていますが、その食感は抜群に良いですね。万能野菜です。なお同属のカボチャの雄花も当然食べられるはずなので、今後は見つけたら収穫します。
寒いけど
2021-07-11 | 番外
昨日目に留まったのはこのニュース。5月に紹介した平均寿命とはかなり異なっているようで、滋賀県は男女とも上位には入っていません。とくに平均寿命は4位、健康寿命は下から5番目の女性は、(それらデータを額面通りに受け取れば)それだけ非健康状態での存命期間が長いということですから問題アリです。トップのコメントに書かれていたように考察は「イチャモン」に近いものがあると思いますけど。なお、そのギャップそのものの都道府県ランキングを捜したところ、こちらに出ていました。滋賀県は男性も下から7番目ですから決して褒められたものではないですね。いつか青森に移住するか。寒さが大の苦手のLindaは嫌がるでしょうが、このまま温暖化が進めばちょうどいいくらいになる?
ということで14時前に家を出て市内(旧びわ町)のコンサートホールへ。
演奏中にもかかわらず客席のあちこちで写真と動画が撮影されていました。また通常のコンサートでは入場できない未就学児童も多数。中には走り回ったり椅子を上下させて音を立てたりという傍若無人の子供も。(許されているような雰囲気だったため私も咎めたりはしませんでしたが、親には「注意ぐらいしろよ」と言いたくなりました。)
そして開始から1時間ほど経って登場した演奏者はどこかで見た人。あれ?
ということで父が月2回通っている教室(家から徒歩1分)などによる合同発表会でした。
出来はまあアレですが、ビデオも撮ったので上げときますね。
もちろん本人もミスが多かったことは自覚しており全然満足はしていませんでした。帰る車の中でLindaは「完璧でした」と言ってましたけど。それより彼女は毎日のようにこの曲を聞かされたことにウンザリしていた様子で「次(来年?)は好きな演歌にして下さい」とお願いしていました。
演奏中にもかかわらず客席のあちこちで写真と動画が撮影されていました。また通常のコンサートでは入場できない未就学児童も多数。中には走り回ったり椅子を上下させて音を立てたりという傍若無人の子供も。(許されているような雰囲気だったため私も咎めたりはしませんでしたが、親には「注意ぐらいしろよ」と言いたくなりました。)
そして開始から1時間ほど経って登場した演奏者はどこかで見た人。あれ?
ということで父が月2回通っている教室(家から徒歩1分)などによる合同発表会でした。
出来はまあアレですが、ビデオも撮ったので上げときますね。
もちろん本人もミスが多かったことは自覚しており全然満足はしていませんでした。帰る車の中でLindaは「完璧でした」と言ってましたけど。それより彼女は毎日のようにこの曲を聞かされたことにウンザリしていた様子で「次(来年?)は好きな演歌にして下さい」とお願いしていました。
朝食後に徒歩か自転車で散策してから畑で草取りなどの作業。最近の土曜日はこれが午前中の過ごし方になっています。
ビートは今年も大豊作でした。(まだ1/3も収穫していません。)とても食べ切れないのでLindaは教会の仲間などにプレゼントしていますが、それでも余ったものは茹でてから冷凍保存しています。けれどその冷凍庫もそろそろ満杯に。来年は数を減らさないといけないですかね。
午後は3人で出かけます。
ビートは今年も大豊作でした。(まだ1/3も収穫していません。)とても食べ切れないのでLindaは教会の仲間などにプレゼントしていますが、それでも余ったものは茹でてから冷凍保存しています。けれどその冷凍庫もそろそろ満杯に。来年は数を減らさないといけないですかね。
午後は3人で出かけます。
昨日の夕飯です。おかずはホッケの干物を除くとほとんど野菜。下画像にある通り、魚の付け合わせはグリル(コンベックスオーブン)で焼くという手間暇のかかったものです。(ところで先ほど気が付きましたが、知らぬ間にスマホの設定をいじったらしく、画像の縦横比が3:4になっていました。次回投稿から9:16に戻します。)
ここで特筆すべきはその自給率の高さ。例外はダイコンの漬物ぐらいでしょうか。野菜以外でも購入品はサラダのカニかま、ワカモレのアボカド、味噌汁の豆腐と油揚げ、そして各種調味料。(なお味噌は委託していますが、原材料の大豆と米は自給です。)ということで、先日観たBS世界のドキュメンタリーの家庭と同じことを我が家でやっても、あそこまで悲惨なことにはならないかな、と思ったのでした。
その番組に登場した家族が食べられたのは獣肉と魚、そして地場産の野菜ぐらい。それゆえ言い出しっぺのセニョーラは別として、家族(夫と子供3人)は糖質が著しく制限されたこと、および塩なしの味付けに対して口々に不平を並べ立てていました。前者の原因は当地で小麦などの穀類が栽培できないことですが、そのため彼らがベーグルやサンドイッチを熱望することになりました。また後者は本人も結構きつかったようで、最後は採取してきた泥を煮出して煮詰めるという非常手段にまで出ていました。
うちは先述した通り野菜は大丈夫だし、もちろん主食の米は自家栽培(再開)します。本気になれば味噌、醤油、豆腐、納豆だって作れるため、蛋白質の欠乏にも陥ったりはしないでしょう。肉は滅多に口に入らなくても琵琶湖の魚がある。と、ここで思い当たりましたが、塩の確保はやっぱり大問題でしょうね。かつて内陸の藩はどこもかしこもそれで悩んだ訳ですから。
なおデザートのケーキにもダメ押し的にビートをタップリ使っています。上みたいにカカオはさすがに無理ですが、小麦粉は容易に手に入るでしょうからLindaも「パンが食べたーい」と泣き言を言わずに済むはず。地元産はグルテン含量の多いパン用ではないので、モッチリ感には不足するかもしれませんが。私も時々食べたくなったらうどんを打ちます。
追記
不自由な食事は耐えられてもアルコールなしの生活は想像したくない。そうなると酒税法に触れることになっても密造酒(どぶろく)を・・・・・・
午前中とある会合に出席するため環境科学部棟の外に出たところ・・・・・・
下で何やら測定作業をしている学生が見えました。訊いてみたらネジバナの調査をしているとのこと。キャンパス内で区画法による調査は時々目にしますが、これほど大規模なものは初めてかも。
下で何やら測定作業をしている学生が見えました。訊いてみたらネジバナの調査をしているとのこと。キャンパス内で区画法による調査は時々目にしますが、これほど大規模なものは初めてかも。