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逝く人、つまり部屋が空くということで、すぐ次の方の入居契約があります。
介護施設というところは、いつもその繰り返しで成り立っています。
一般の生活をされている皆様には、想像しがたいかもしれません。
何しろ、人の死、を眼近で経験する人のほうが少ないのですから。
介護現場へ転職してから、この繰り返しを数え切れないほどしていますけれど、それでも切り替えをするのは、いつも少し時間がかかります。
最初の1年で、何人というのは止め考えないことにしています。
何年経っても心の中に残っている方の死もあります。
お一人だけ、わたしのルーツと一緒にいつも身近に置いている方の写真があります。
かかわりは数ヶ月と短かったのですが、その方はわたしの背中を押してくださり、命の最後の時間を下さいました。
身寄りが無かったこともあり、傍にいていただいています。
週末に、新しく入居される方を迎えます。
事前にお会いして聞き取りはしました。
幸い、施設に転居することを楽しみにしてくださっています。
でも、環境が変わるとご本人の態度も変わるので、安心ばかりはしていられません。
すでにいらっしゃる方々とうまく付き合っていけるか?
施設うつにならないか?
認知症が悪化しないか?
これから観察し、変化を見逃さないようにしていかなければなりません。
家族のように接し、家族以上にご本人の様子を細かく見て、医療と家族に報告して連携するのが、わたしたちの業務です。
「入居、よろしくお願いします~!」