東京地評 松本事務局長の主催者挨拶
健康と命に直接かかわる企業として放射能対策に責任を示せ
明治乳業争議団、昭和ゴム労働組合でたたかう仲間のみなさん、食品一般ユニオン、全国一般の仲間のみなさん、ご苦労様です。また、支援にお集まりのみなさん、ご苦労様です。みなさんのたたかいが、働く仲間全体を大きく励ましていることに、改めて敬意を表するものであります。
さて、3月11日に発生した、日本の観測史上最大の東日本大震災は、東北地方と関東地方を中心に、2万人近くの犠牲者・行方不明者と、未曾有の大被害をもたらしました。明治ホールディングス株式会社が、東北工場その他の施設が、東日本大震災において大きく被災されていることに、まずは、お見舞いを申し上げます。その後、順次生産が再開されたようで、さすが大企業は回復が早いなと感じました。
ただ、一つ懸念がありますのは、サンデー毎日の報道によれば、牛乳の放射性セシウム汚染について、雪印メグミルクは検査を実施していますが、御社、明治は、放射性物質の検査を実施していない、と回答したと報じられていることです。使用乳の産地も公表されていません。「健康と命」に直接かかわる食品企業として、何の対策も講じない姿勢は、国民や消費者の不安が増すばかりであり、責任ある姿勢とは到底言えません。乳業界のトップ企業として、率先して、放射線濃度を測定し、その検査結果と使用乳の産地の公表を、要請いたします。「儲かりさえすれば、何でもあり」という企業体質を改める絶好のチャンスであります。
企業の社会的責任を明示している明治グループの企業行動憲章によりますと、「役員および従業員は、諸法令などを遵守し、高い倫理観のもと、公正かつ誠実に行動する、従業員の多様性や人格・個性を尊重する」としています。そのような御社の方針に基づいて、「労働条件の向上」「不当な賃金差別の是正」を求めているのが、明治乳業争議団であります。豊かな暮らしを求めるのは当たり前のことであり、一人一人の社員の多様性を尊重して対処していただきたい、そういう行動をしているだけであります。会社のCSR行動憲章そのままに、行動しているだけであります。会社の大方針通りの運営をやっていただきたい。しかも、そういう当たり前のことを主張する社員に対して、人権を否定する弾圧を繰り返し、賃金も差別するというような、異常な労働者管理は、社員の多様性を尊重しているとは、到底いえません。一人一人の活力を活かしているとはとてもいえません。直ちにやめていただきたい。
また、昭和ゴム問題も大問題であります。昭和ゴムは、今から74年前、明治製菓の子会社として設立されました。今、悪名高いファンドに乗っ取られています。実体経済を壊し、暴走するファンドに対しては、株主や債権者はもちろん、一般投資家も被害を被りますが、一番の被害者は、その企業に働いている労働者です。汗水流して働いて、その働いた果実をすべてファンドはむさぼり、収奪していき、さらには会社をつぶす寸前まで追い込んでいるからであります。ファンドには、大企業と行政が歯止めをかける責任があります。昭和ゴムは、明治の子会社だったわけですから、昭和ゴムをファンドに身売りした責任を、明治は取るべきであります。それが日本経済に責任を持つ大企業の役割ではないでしょうか。
労働者あっての会社であります。一刻も早く賃金差別、長期の争議を解決し、ぜひ、是正をお願いいたします。昭和ゴムについても、社会的役割を発揮していただきたい。
以上、東京地評を代表しての、主催者としてのご挨拶とさせていただきます。明治乳業争議団、昭和ゴムのたたかう仲間のみなさん、支援のみなさん、ともにがんばりましょう。
明治乳業争議支援共闘会議 松本議長の挨拶
不当労働行為で社長に就任した浅野茂太郎社長に解決の決断を求める
本社社前に争議支援でお集まりのみなさんお疲れさまです。また、経営陣、社員のみなさん、しばらくおさわがせをしますがよろしくお願いします。
本日の行動の目的は、明治ホールディングスと株式会社明治に、子どもたちの命を守るために乳製品の放射線検査をすること、同時に、長期にわたる労働争議解決の決断を求めることです。
明乳争議の本質は何か。
これは明治乳業資本によるまともな労組を潰すための不当労働行為事件です。労組を乗っ取ったあとは、徹底的に賃金差別を行いました。大阪工場で働いていた糸賀さんは赤組のレッテルを貼られ、定年退職時まで一回も昇格せず、15万円台の基本給で退職しました。ですから、東京高裁も市川事件で集団間に格差はあった、すなわち差別を認め、不当労働行為についても言及しました。しかし、時効だとして明乳資本を免罪しました。
明治乳業は反共秘密組織、すなわちインフォーマル組織をつくって労組を乗っ取ったことを否定しています。しかし、浅野茂太郎社長の存在が不当労働行為を証明しています。なぜならば、市川工場の労組支部長選挙で明乳争議団の小関団長と支部長のポストを争い、当選したのが浅野社長だからです。不当労働行為によって、労組を乗っ取った張本人が現在の社長です。
長期争議の結果、明治乳業はどうなっているのか。
株価は低迷し、この4月から6月の連結決算は純利益が前期比48%も減少しています。業界誌は明治乳業と明治製菓が統合したとき、「市場か総スカン」と報道しました。また、別の業界誌は明治乳業には「疲弊感が漂っている」と表現しました。
現在、明治乳業はお母さんたちが子どもの命を守るため、乳製品の放射能検査をして欲しいとの切実な要望を無視しています。なぜか、もうけにならないからです。
また、明治乳業社内に全労連の組合員が一人いますが、新聞の切り抜きなど、仕事をほとんどあたえず、人権侵害をしています。昨年は、二人の非正規の女性が工場内の機械に潰されて亡くなりました。二人一組の仕事を入社して間もない21歳の女性に一人で仕事をさせていました。非正規労働者をモノ扱いしている典型です。
このように明治乳業の本質は、東京電力と同じく、利益至上主義です。その犠牲を労働者、消費者、酪農家に被せています。労働者の人権を守らない会社は、消費者の人権も、酪農家の人権も守らないと言うことです。
今、明治乳業に求められていることは大企業として労働者の人権を守る、消費者の人権を守るなど、社会的責任を果たすことです。食の安心・安全を守るため、放射線検査を速やかにすべての乳製品に対し行うこと。経営悪化に対し、経営責任を放棄し、リストラや賃下げなど、労働者への犠牲転嫁をやめること。大震災と原発で苦しんでいる酪農家に対し支援をすること。そして長期争議を解決することです。
すでに大型争議は、日立も東芝も石川島播磨重工も昭和シェルも話し合いで解決しています。
明乳争議は27年目に入り、すでに争議団64人中9人が60代の若さで無念の死を遂げています。現職時代の三交替制の激務と長期争議のストレスが影響していると思われます。これ以上の長期化は人道上も許されない。
明治乳業は争議団の電話要請も拒否、要請書も受け取らない、もちろん話し合いにも応じない、こんな大企業が日本に存在するのです。しかし、食品ユニオンの団体交渉、全労連地域労働組合こうとう明治乳業分会の団体交渉に明治乳業争議団や支援共闘会議のメンバーが参加していますが、これには会社は応じています。
社員のみなさん、浅野社長は一方で拒否し、一方で争議団のメンバーの交渉に応じています。浅野社長の不当労働行為である「アカ差別」路線はこのように破たんしています。
「企業は人権を尊重する義務を負う」と国連指針も強調している。また、「過去を清算しないものに未来はない」との言葉もある。
明治ホールディングスの全社員のみなさん、不当労働行為で労組を乗っ取り、社長になった浅野茂太郎社長のメンツのため、会社の将来を危うくし、乳製品全体の放射能検査もせず、労働者イジメを長期化させていいのでしょうか。
3.11大震災からの復興と原発からの撤退が求められている情勢のもと、もうこの争議を解決させ、ものづくり企業として発展することを私たちは願っています。私たちは良識ある経営人、株主、社員、消費者のみなさんにこの争議の決断を促していただけるようお願いします。
明治乳業争議支援共闘会議は国民と共同して、この争議が解決するまで最後まで、断固たたかうと言うことを強調して、訴えとさせていただきます。ありがとうございました。
争議団 小関団長の決意表明
明治乳業には異常な企業体質が二つある
ご紹介いただきました当該争議団の小関と云います。
先ほど議長の挨拶の中にもありましたが、明治乳業と菓子業界のトップメーカー明治製菓とが経営統合を行い、そして親会社明治ホールディングスは、この4月企業再編を行いました。企業再編によって明治乳業という90年を超えるその看板を下げ、株式会社「明治」になったわけであります。しかし皆さん、私たちはその看板を下げることによって、いくら社名を変えても、企業の中身が変わらないことには何にも変わらない、このように訴えているのであります。明治乳業には異常な企業体質は二つあります。一つは、1960年代から労働争議が絶えないのであり、解雇事件、女性隔離事件、不当労働行為・差別事件などなど、ありとあらゆる労働争議がこの半世紀に及んで切れ目なく続いているのであります。
二つ目の問題は、この様な従業員を人間として扱わない、その異常な企業体質を背景として、製品の不祥事や不正行為が後を絶たないことです。皆さん、明治乳業と云う会社は、1970年代には、牛乳の中に密かに「ヤシ油」、輸入したヤシ油を混ぜて販売していた。それが国会で追及されて、インチキ牛乳問題として当時の社長や経営陣が退陣に追い込まれたという歴史があるわけであります。
しかし皆さん、明治乳業はこのような不正行為を反省することなく、最近でも大腸菌群に汚染された脱脂粉乳を密かに正常な脱脂粉乳に混ぜて使っていたことも告発されているのです。私たち争議団は食品企業に働く労働者として、食の「安全・安心」を守ってこそ食品企業に働く労働者の誇り、という立場で一貫して運動を続けてきました。
皆さん、そこに働く労働者の人権を守れない様な企業には、消費者・国民の願いである「食の安全・安心」も守れないということなのです。
そして、いま重大なのは、改めて明治の企業体質が厳しく問われる状況にあることです。
あの3・11の大震災、そして東電福島第一原発でのあの重大な放射能汚染問題、いまお母さん方を中心に、牛乳は大丈夫なの、「学校牛乳は大丈夫なの」と云う声が日々大きくなっているのであります。私はこの問題を、6月の明治ホールディングス株主総会で追求しました。しかし、ホールディングス社長は、「行政の行っている検査を信頼しています」といい、「企業独自の検査は必要ありません」と答えたのであります。しかし、その後、6月、7月、8月と消費者の声が強まる中で、最近のホームページを開いてみると「明治としても独自の検査をやっています」とあります。しかし、検査はやってはいるけれども、政府の暫定基準値以下だから公表はしませんと云うのであります。皆さん、牛乳の中に含まれる放射線ヨウ素やセシウムの政府の基準はいくらだと思いですか。セシウムでは200ベクレルであります。そして、ヨウ素では300ベクレルなのです。問題なのは、この基準で本当に安全なのかという不安です。国際基準では10ベクレル以上は駄目だと云っているのであります。さらに基準の厳しいドイツなどでは、子供たちでは4ベクレル以上の放射線汚染はいけないというのです。
皆さん、こう云う問題を考えますと、いま問われているのは、明治を含めて企業として独自でも汚染検査を行い、その数値は暫定基準に関係なく正確に公表し、本当に汚染されていない牛乳ならば責任を持って「安全宣言」をやるべきだということです。
私たち争議団は、食の「安全・安心」を守る食品企業に働く者の旗を掲げて頑張っています。明治の異常な企業体質の背景には、労働者を差別して恥じない企業体質があるのであり、この企業体質を変えることがどうしても必要であります。そのためにも何としても、この争議に勝利し解決しなければならない、私たちはその決意で奮闘しています。
皆様のご支援ご協力をお願いし、皆さんの闘いと連帯して闘う意思を述べて当該を代表しての決意表明といたします。ありがとうございました。
健康と命に直接かかわる企業として放射能対策に責任を示せ
明治乳業争議団、昭和ゴム労働組合でたたかう仲間のみなさん、食品一般ユニオン、全国一般の仲間のみなさん、ご苦労様です。また、支援にお集まりのみなさん、ご苦労様です。みなさんのたたかいが、働く仲間全体を大きく励ましていることに、改めて敬意を表するものであります。
さて、3月11日に発生した、日本の観測史上最大の東日本大震災は、東北地方と関東地方を中心に、2万人近くの犠牲者・行方不明者と、未曾有の大被害をもたらしました。明治ホールディングス株式会社が、東北工場その他の施設が、東日本大震災において大きく被災されていることに、まずは、お見舞いを申し上げます。その後、順次生産が再開されたようで、さすが大企業は回復が早いなと感じました。
ただ、一つ懸念がありますのは、サンデー毎日の報道によれば、牛乳の放射性セシウム汚染について、雪印メグミルクは検査を実施していますが、御社、明治は、放射性物質の検査を実施していない、と回答したと報じられていることです。使用乳の産地も公表されていません。「健康と命」に直接かかわる食品企業として、何の対策も講じない姿勢は、国民や消費者の不安が増すばかりであり、責任ある姿勢とは到底言えません。乳業界のトップ企業として、率先して、放射線濃度を測定し、その検査結果と使用乳の産地の公表を、要請いたします。「儲かりさえすれば、何でもあり」という企業体質を改める絶好のチャンスであります。
企業の社会的責任を明示している明治グループの企業行動憲章によりますと、「役員および従業員は、諸法令などを遵守し、高い倫理観のもと、公正かつ誠実に行動する、従業員の多様性や人格・個性を尊重する」としています。そのような御社の方針に基づいて、「労働条件の向上」「不当な賃金差別の是正」を求めているのが、明治乳業争議団であります。豊かな暮らしを求めるのは当たり前のことであり、一人一人の社員の多様性を尊重して対処していただきたい、そういう行動をしているだけであります。会社のCSR行動憲章そのままに、行動しているだけであります。会社の大方針通りの運営をやっていただきたい。しかも、そういう当たり前のことを主張する社員に対して、人権を否定する弾圧を繰り返し、賃金も差別するというような、異常な労働者管理は、社員の多様性を尊重しているとは、到底いえません。一人一人の活力を活かしているとはとてもいえません。直ちにやめていただきたい。
また、昭和ゴム問題も大問題であります。昭和ゴムは、今から74年前、明治製菓の子会社として設立されました。今、悪名高いファンドに乗っ取られています。実体経済を壊し、暴走するファンドに対しては、株主や債権者はもちろん、一般投資家も被害を被りますが、一番の被害者は、その企業に働いている労働者です。汗水流して働いて、その働いた果実をすべてファンドはむさぼり、収奪していき、さらには会社をつぶす寸前まで追い込んでいるからであります。ファンドには、大企業と行政が歯止めをかける責任があります。昭和ゴムは、明治の子会社だったわけですから、昭和ゴムをファンドに身売りした責任を、明治は取るべきであります。それが日本経済に責任を持つ大企業の役割ではないでしょうか。
労働者あっての会社であります。一刻も早く賃金差別、長期の争議を解決し、ぜひ、是正をお願いいたします。昭和ゴムについても、社会的役割を発揮していただきたい。
以上、東京地評を代表しての、主催者としてのご挨拶とさせていただきます。明治乳業争議団、昭和ゴムのたたかう仲間のみなさん、支援のみなさん、ともにがんばりましょう。
明治乳業争議支援共闘会議 松本議長の挨拶
不当労働行為で社長に就任した浅野茂太郎社長に解決の決断を求める
本社社前に争議支援でお集まりのみなさんお疲れさまです。また、経営陣、社員のみなさん、しばらくおさわがせをしますがよろしくお願いします。
本日の行動の目的は、明治ホールディングスと株式会社明治に、子どもたちの命を守るために乳製品の放射線検査をすること、同時に、長期にわたる労働争議解決の決断を求めることです。
明乳争議の本質は何か。
これは明治乳業資本によるまともな労組を潰すための不当労働行為事件です。労組を乗っ取ったあとは、徹底的に賃金差別を行いました。大阪工場で働いていた糸賀さんは赤組のレッテルを貼られ、定年退職時まで一回も昇格せず、15万円台の基本給で退職しました。ですから、東京高裁も市川事件で集団間に格差はあった、すなわち差別を認め、不当労働行為についても言及しました。しかし、時効だとして明乳資本を免罪しました。
明治乳業は反共秘密組織、すなわちインフォーマル組織をつくって労組を乗っ取ったことを否定しています。しかし、浅野茂太郎社長の存在が不当労働行為を証明しています。なぜならば、市川工場の労組支部長選挙で明乳争議団の小関団長と支部長のポストを争い、当選したのが浅野社長だからです。不当労働行為によって、労組を乗っ取った張本人が現在の社長です。
長期争議の結果、明治乳業はどうなっているのか。
株価は低迷し、この4月から6月の連結決算は純利益が前期比48%も減少しています。業界誌は明治乳業と明治製菓が統合したとき、「市場か総スカン」と報道しました。また、別の業界誌は明治乳業には「疲弊感が漂っている」と表現しました。
現在、明治乳業はお母さんたちが子どもの命を守るため、乳製品の放射能検査をして欲しいとの切実な要望を無視しています。なぜか、もうけにならないからです。
また、明治乳業社内に全労連の組合員が一人いますが、新聞の切り抜きなど、仕事をほとんどあたえず、人権侵害をしています。昨年は、二人の非正規の女性が工場内の機械に潰されて亡くなりました。二人一組の仕事を入社して間もない21歳の女性に一人で仕事をさせていました。非正規労働者をモノ扱いしている典型です。
このように明治乳業の本質は、東京電力と同じく、利益至上主義です。その犠牲を労働者、消費者、酪農家に被せています。労働者の人権を守らない会社は、消費者の人権も、酪農家の人権も守らないと言うことです。
今、明治乳業に求められていることは大企業として労働者の人権を守る、消費者の人権を守るなど、社会的責任を果たすことです。食の安心・安全を守るため、放射線検査を速やかにすべての乳製品に対し行うこと。経営悪化に対し、経営責任を放棄し、リストラや賃下げなど、労働者への犠牲転嫁をやめること。大震災と原発で苦しんでいる酪農家に対し支援をすること。そして長期争議を解決することです。
すでに大型争議は、日立も東芝も石川島播磨重工も昭和シェルも話し合いで解決しています。
明乳争議は27年目に入り、すでに争議団64人中9人が60代の若さで無念の死を遂げています。現職時代の三交替制の激務と長期争議のストレスが影響していると思われます。これ以上の長期化は人道上も許されない。
明治乳業は争議団の電話要請も拒否、要請書も受け取らない、もちろん話し合いにも応じない、こんな大企業が日本に存在するのです。しかし、食品ユニオンの団体交渉、全労連地域労働組合こうとう明治乳業分会の団体交渉に明治乳業争議団や支援共闘会議のメンバーが参加していますが、これには会社は応じています。
社員のみなさん、浅野社長は一方で拒否し、一方で争議団のメンバーの交渉に応じています。浅野社長の不当労働行為である「アカ差別」路線はこのように破たんしています。
「企業は人権を尊重する義務を負う」と国連指針も強調している。また、「過去を清算しないものに未来はない」との言葉もある。
明治ホールディングスの全社員のみなさん、不当労働行為で労組を乗っ取り、社長になった浅野茂太郎社長のメンツのため、会社の将来を危うくし、乳製品全体の放射能検査もせず、労働者イジメを長期化させていいのでしょうか。
3.11大震災からの復興と原発からの撤退が求められている情勢のもと、もうこの争議を解決させ、ものづくり企業として発展することを私たちは願っています。私たちは良識ある経営人、株主、社員、消費者のみなさんにこの争議の決断を促していただけるようお願いします。
明治乳業争議支援共闘会議は国民と共同して、この争議が解決するまで最後まで、断固たたかうと言うことを強調して、訴えとさせていただきます。ありがとうございました。
争議団 小関団長の決意表明
明治乳業には異常な企業体質が二つある
ご紹介いただきました当該争議団の小関と云います。
先ほど議長の挨拶の中にもありましたが、明治乳業と菓子業界のトップメーカー明治製菓とが経営統合を行い、そして親会社明治ホールディングスは、この4月企業再編を行いました。企業再編によって明治乳業という90年を超えるその看板を下げ、株式会社「明治」になったわけであります。しかし皆さん、私たちはその看板を下げることによって、いくら社名を変えても、企業の中身が変わらないことには何にも変わらない、このように訴えているのであります。明治乳業には異常な企業体質は二つあります。一つは、1960年代から労働争議が絶えないのであり、解雇事件、女性隔離事件、不当労働行為・差別事件などなど、ありとあらゆる労働争議がこの半世紀に及んで切れ目なく続いているのであります。
二つ目の問題は、この様な従業員を人間として扱わない、その異常な企業体質を背景として、製品の不祥事や不正行為が後を絶たないことです。皆さん、明治乳業と云う会社は、1970年代には、牛乳の中に密かに「ヤシ油」、輸入したヤシ油を混ぜて販売していた。それが国会で追及されて、インチキ牛乳問題として当時の社長や経営陣が退陣に追い込まれたという歴史があるわけであります。
しかし皆さん、明治乳業はこのような不正行為を反省することなく、最近でも大腸菌群に汚染された脱脂粉乳を密かに正常な脱脂粉乳に混ぜて使っていたことも告発されているのです。私たち争議団は食品企業に働く労働者として、食の「安全・安心」を守ってこそ食品企業に働く労働者の誇り、という立場で一貫して運動を続けてきました。
皆さん、そこに働く労働者の人権を守れない様な企業には、消費者・国民の願いである「食の安全・安心」も守れないということなのです。
そして、いま重大なのは、改めて明治の企業体質が厳しく問われる状況にあることです。
あの3・11の大震災、そして東電福島第一原発でのあの重大な放射能汚染問題、いまお母さん方を中心に、牛乳は大丈夫なの、「学校牛乳は大丈夫なの」と云う声が日々大きくなっているのであります。私はこの問題を、6月の明治ホールディングス株主総会で追求しました。しかし、ホールディングス社長は、「行政の行っている検査を信頼しています」といい、「企業独自の検査は必要ありません」と答えたのであります。しかし、その後、6月、7月、8月と消費者の声が強まる中で、最近のホームページを開いてみると「明治としても独自の検査をやっています」とあります。しかし、検査はやってはいるけれども、政府の暫定基準値以下だから公表はしませんと云うのであります。皆さん、牛乳の中に含まれる放射線ヨウ素やセシウムの政府の基準はいくらだと思いですか。セシウムでは200ベクレルであります。そして、ヨウ素では300ベクレルなのです。問題なのは、この基準で本当に安全なのかという不安です。国際基準では10ベクレル以上は駄目だと云っているのであります。さらに基準の厳しいドイツなどでは、子供たちでは4ベクレル以上の放射線汚染はいけないというのです。
皆さん、こう云う問題を考えますと、いま問われているのは、明治を含めて企業として独自でも汚染検査を行い、その数値は暫定基準に関係なく正確に公表し、本当に汚染されていない牛乳ならば責任を持って「安全宣言」をやるべきだということです。
私たち争議団は、食の「安全・安心」を守る食品企業に働く者の旗を掲げて頑張っています。明治の異常な企業体質の背景には、労働者を差別して恥じない企業体質があるのであり、この企業体質を変えることがどうしても必要であります。そのためにも何としても、この争議に勝利し解決しなければならない、私たちはその決意で奮闘しています。
皆様のご支援ご協力をお願いし、皆さんの闘いと連帯して闘う意思を述べて当該を代表しての決意表明といたします。ありがとうございました。
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