毎日が夏休み

LEAVES THAT ARE GREEN TURN TO BROWN

17ページの忘れもの

2020-06-19 23:46:46 | 本 3

 

もう少し早い時間にパソコンを起動し、

時間に余裕を持って投稿すればいいのはわかっているのだけれど、

いつもぎりぎり焦って事を進めるから後からあちゃーと気が付くことが多々あります。

 

前回の17ページシリーズで登場した武田百合子さんの本。

 

 犬が星見た ロシア旅行/武田百合子

 

このとき書きたいことが二つあったのにすっかり忘れてしまっていて、

さきほど「あちゃー」と気が付いたわけです。

今回はその二つを書き記しておこうと思います。

 

この本は武田さんご夫妻が昭和44年6月10日~7月4日までのロシア旅行記。

ヤルタに向かう途中マイクロバスの運転手が話した話の部分を読み、

まさかの泣きがはいってしまった。

その部分をそのまま抜粋して書き写すと、

 

 ━━三頭の熊が、棄てられた小さな女の子を育てていた。娘に成長しても仲よく暮らしていたが、或る日、人間の青年に出会った娘は、熊のもとから青年と逃げ出し、この海岸から船に乗った。追いかけてきた熊は海の水を飲み干して娘を取り戻そうとした。神様がいいきかせると、二頭の熊はやめたが、一頭だけは、どうしてもあきらめず、いうことをきかないで海水を飲みつづけているから、神様は怒って山に変えてしまった。あの岬がそれだ。

 見晴らしのいい草むらの前でバスを停め「ここから見ると熊の形に見える」と運転手はみなを降ろす。

 

うちの娘が結婚したばかりで、おお、その熊って私じゃないか、

うちの娘は逃げ出したわけではないけれど、熊の気持ちは痛いほどわかる。

熊もつらいよな、人間もつらいよな、せつないよね。

私もいうことをきかないで海水を飲みつづけていた派かもしれない。

 

気になったのでこの岬のことを調べてみると見事に熊が海に顔をつけ海水を飲んでいる形の山というか岬の画像を見つけました。

おそらくこれだと思います。

 

 

もうひとつはというと、

グルジア(ジョージア)の女性はとても美しく、みんなエリザベス・テイラーみたいだと書いてあり、

ここでも「おおっ、そうだエリザベス・テイラーに似ている」とおもったのが、

カティア・ブニアティシヴィリ

数年前にシューマンの幻想曲を動画で聴き比べをしていた時結構感激し、

以来ファンとなっております。

シューマンの幻想曲のころはまだそこまで肉感的ではなかったけれど、

今は聴くより目が目が目がという感じで、

これはどこを見ていればいいのやら。

またそこのところを彼女もしっかり心得ていると見え、

そこのところを楽しんでもいるようなスタンスも結構私は好き。

そんな彼女の小曲を。

 

 

 

Vagiorko mai _ Don't You Love Me あなたは私を愛していないの?

 

旧グルジア(ジョージア)の民族音楽をカティアさんが編曲。

ピアノは電子楽器と違い、打鍵のしかたで音色がいろいろ変わるわけです。

彼女は真綿に包まれたような繊細な音もゴディバのチョコレートのような濃厚さも自由自在。

見事に制御しつつあの表情にあの肉体にお召し物。

確かにエリザベス・テイラー、眉と赤い唇、黒いカールした髪が酷似かと。

 

ちなみにこの本の中でワインが何度も出てきます。

ジョージアワイン、飲んでみたかった。

いつの日かワイン・イン・サッポロが開催されますように。

 



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