気がつけばもう11月ですか~
前回の記事からすでに5ヶ月も経っている・・・(汗)
携帯電話から手軽にネットの世界を覗いてはいたんですが、そのせいかPCを開ける時間そのものが減ってしまっていました。気力もあまりなかったし・・・。
エネルギーを記事のアップに回すこともなんとなくしんどかったりしてたんですが、自分が周りの人に支えられていることを実感できることがあったりして、そのおかげか、体調も少し良くなってきた気がします。
秋は一番好きな季節です。気候も穏やかで過ごしやすく、空気を吸うだけで清清しかったりしますよね。
気分的にも落ち着いてきたそんな時、大の仲良しのなおちゃんから「マイケル・ジャクソンの『This is it』観に行かない?」というお誘いを頂きました。
実はぼくはマイケルの曲をじっくり聴いたことはなかったんです。ヒットしてるから一応押さえておく、みたいなスタンスでしか接してなかったんですね。でもマイケルが亡くなったニュースはやはりショックだったし、彼のことは非常に優れたタレントだとは思ってたから、彼の映画があるなら「ぜひ動くマイケルを観てみたい」と思って、大喜びでお誘いを受けました。
夕方に大阪駅で待ち合わせ。そこから歩いて5分ほどで目的の「梅田ブルク7」へ到着。
上映期間限定の話題作でもあるし、飛び石連休のさなかでもあるので、席が確保できるかどうか不安でしたが、ゆったり座れて満足でした。
もうご覧になった方も多いと思いますが、「This is it」はマイケルのツアーのリハーサル風景を凝縮したドキュメンタリー映画です。
「リハって早く言えば練習でしょ?練習風景なんか観て楽しいの?」と思う方もいらっしゃると思います。実際、リハではステージの流れだけを確認するタイプのミュージシャンもいるのですが、マイケルは違いました。リハの段階から全力を尽くして、全身で表現しているのです。ここに彼の生き様の一部を見た気がしました。
ぼくが耳にしていた曲も多く、それはつまりマイケルもステージでかつて幾度となく歌った曲ばかりということなのでしょう。でも「慣れからくる手抜き」は全く見られなかったですね~。つねに最善を尽くして、観る者聴く者を異次元に連れて行こうとしてくれる、そんなマイケルの命がけの熱い想いがひしひしと伝わってきました。
マイケルの根底にあるのは「愛」だなぁ。。。
愛が詰まってないと、あんなハートフルなステージにはならないよね~
スタッフを愛し、オーディエンスを愛し、音楽を愛し、自然を愛し、地球を愛し・・・。そんなマイケルを愛し、心からリスペクトしているバック・ダンサーやミュージシャン、照明さん・音響さん・衣装さんなどのスタッフたち。
彼らがファミリーとなり、一体と化して、心をこめて作り上げようとしている壮大な世界、それが感動的にならないわけがないです。こんなことをしみじみ思わされました。
上映時間は111分。あっという間の111分でした。
今更ですが、マイケルってほんっと「稀代のスーパー・スターにして最高のエンターテイナー」です!
観終わったあと、なおちゃんと「良かったね~」と話し合いながら、余韻に浸りました。なおちゃんも「芸術人間」なので、感激もひとしおだったみたい。
迫力に引き込まれ、感銘を受けたあとだったので、すぐにはいろんな言葉が出てこなかったんですが、「マイケルは流行のポップ・スター」というぼくの認識は見事に覆されて、尊敬の念さえ沸き起こってました。
マイケルの映画を観たあとはジャズです。
大阪市北区にあるライヴ・ハウス「ミスター・ケリーズ」に、西山瞳トリオを聴きに行ってきましたよ。

ミスター・ケリーズ

西山 瞳(pf)
最近の日本のジャズ・ピアノ界は「美人・ハイテク・ジャズ・ピアニスト」が次々と頭角を現しているのですが、西山嬢もそんなブームの中に身を置いているひとりです。
あちこちで名前をお見かけするので、ぜひ一度聴いてみたいと思っていたんですが、ちょうどこの夜「ケリーズ」に出演することを知り、すぐ予約を入れてたんです。
メンバーは、ベースが佐藤"ハチ"恭彦さん、ドラムスが小前賢吾さん。とくに佐藤さんはあちこちで引っ張りだこの多忙なベーシスト、ぜひ一度生で聴いてみたいと思っていたので、このブッキングは願ったりかなったりです。
演奏は19時半からと21時15分からの2セット。密度の濃いステージでしたよ。
ぼくは、漠然と「ヒートアップして弾きまくる」姿を想像して、楽しみに開演を待ってました。
実際の西山嬢のピアノは「ヨーロピアン」な感じでした。テクニカル、と言うよりは、「瀟洒で知的」とでも言ったらいいのでしょうか。本人もMCでビル・エヴァンスの名を出してたけど、やっぱり影響受けてるのかな。面白かったのは、リリカルながらも常にどこか飄々とした雰囲気が漂っていたこと。内面では熱くなっているんでしょうけれど、ずーっとそんな雰囲気なんです。といって決して冷ややかなピアノではなく、西山嬢の温かい「歌」が店内に響き渡っていましたよ。さながらキャンバスに絵を描く過程を見せてもらっているようでした。
面白い、と言えばドラムスの小前さんのプレイ。つねに小前さんが何かを仕掛けて、曲をどんどん発展させようとしているみたいでした。生きたリズムを三人で共有しているのが前提なので、単調にリズムを刻む場面ってあまりなかったですね。その分、それぞれが自己表現スペースを作って、思い思いに表現を重ねているように聴こえました。そこが自由度の高いジャズの面白さのひとつなんですよね。
佐藤さんのベースは、とっても巧み。しなやかさの裏に堅実さが備わっているような。でも低音部を支える、というよりは(もちろんそういう役目も担っていますが)三人の出す音を溶け合わせる感じでしたね。ビートを出しつつもさりげなく自己主張してたりして、懐の広いベーシストだと思いました。

楽しい時間ってあっという間に終わっちゃいます。
2セットじっくりジャズを堪能できました。しかもそのサウンドが生きていて、聴いているぼくたちの気分さえも心地良く支配するんです。そこにおいしい料理とお酒が入って、演奏後のおしゃべりもとっても楽しいものでした。
なおちゃんも「音楽大好き」で、しかもいろんなアンテナを張っていて、知的好奇心旺盛なので、話題が尽きません。結局、閉店時間を過ぎるまで話し込んでしまいました。
マイケルの映画とジャズの生演奏、波長の合う大切な人とのアツい会話、まさに「一日早い文化の日」にふさわしい時間でした。
ぼくは「おひとり様」でライヴハウスに出没することも多いのですが、なおちゃんみたいな「楽しむことを知っている人」と一緒に音に浸るのもとても刺激的でした。月並みな表現ですが、とても密度の濃い、楽しい時間でした。
やはり「ナマ」で見聞きするのは良いですね~
自分が音と映像と会話で磨かれたような気がします。
気力がある時はまた出かけるぞ~(^^)
皆さまもどうぞ「芸術の秋」を存分に堪能してくださいまし!
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