ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

MCの秘訣?

2015年06月07日 | 価値観

                           ♪MCはライブの大事な要素。さだまさしやスターダスト・レヴューなどはMCの名手として知られる


【Live Information】

 

 【エムシー (MC)】[master of ceremonies]
 司会者。進行係。式場係。転じて、コンサートなどで行われている、曲と曲の間での演奏者のおしゃべり。
 

 

 ぼくは、自分のリーダー・バンドでない時でも、ステージでMCをとることが多いです。
 本来、すこしばかり目立ちたがりなところがあるからでしょう、ステージ上でしゃべることが好きだし、臆することもありません。
 ありがたいことに、「MCうまいですよね」と言っていただくこともしばしばなので、それなりなしゃべりはできているのかな、とも思います。
 そんなわけで、MCについての質問をたびたびいただきます。


 いただく質問の中で多いのが、
 1.MCのコツを教えてください。どうすればMCがうまくなりますか。
 2.何をしゃべればいいのでしょうか。どうすればウケますか。
 3.人前だとうまくしゃべれません。どうすればいいですか。
 
 
 ぼくなんかに質問して大丈夫かな(^^;)と思うのですが、よっぽど切羽詰っているのかもしれないし、答えられることの範囲でなら、と思って聞いてみると、
 「どうすればうまくなりますか?」式の質問をくださる方に共通して言えるのは、
 1.自腹を切らない
 2.お答えしても、その答えを実践しない
 3.何をお伝えしても、返ってくる言葉は「でも~」
 このみっつです。


 自腹を切らない、というのは、勉強するために必要な手間暇経費を使おうとしない、という意味です。
 つまり、「自分で考えようとしない」「タダで教わろうとする」「わざわざ習いに行かない(たまたまその場にいた人に手軽に尋ねる)」とういうことです。
 不思議に思うのですが、歌や楽器であれば、程度の差こそあれ、自分で練習して本番に臨みます。ならば、MCだって同じこと、自分で仕込んでくればいいだけのことだと思います。MCの題材はそこらじゅうにころがっているんです。
 やろうとせず、できない理由ややらない理由を述べ立てるのがうまい人は、論外、かな(^^;)
 教わるだけで実践しないのは、実は上達したいのではなく、「悩んでいる自分」アピールをしたいだけなんだと思って、以後そっとしておきます。 
 

 MCの内容には規制があるわけではないので、しゃべりたいことをしゃべればいいと思います。
 回数を重ねるごとに、「自分のMCには適さない話題」が分かるはずですから。
 「こういうふうにしゃべりたい」というイメージを持つことも大切でしょう。逆に「MCはしない」というスタイルも有りだと思います。 
 流暢にしゃべる必要も、ウケる必要もありません。ウケようとして出した音は必ずスベるのと同じです。
 そもそもウケ狙いのためにMCをするわけではありません。


 ただし、下手な、あるいは失礼なMCが、安易に「個性的」と言われて、持ち上げられるケースも多いです。
 また、人のMCに「ツッコミ」を入れているつもりなのでしょうけれど、結果的に他人のMCを「けなしている」方(共演者)もしばしばお見かけします。
 こういうことも裏を返せば勉強になると思います。 


 意識があって、うまくなりたければ、自分で自分の課題が見つかります。
 本当にうまくなりたい人は、自腹を切ってでも勉強しに行くでしょう。
 でもそれは、MCに限らず、どんな分野でも同じです。






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