【Live Information】
素晴らしい作品を目や耳にしたあとは、その感動が大きければ大きいほどその作者や演奏者に、自分がいかに感動したかを伝えたくなります。
しかし、そんな時に出てくる言葉はえてしてありきたりのものばかり。そうでなければ、心が揺さぶられたあまり思わず訳のわからない言葉を発してしまったり。どちらにしても、あとでちょっとした自己嫌悪に陥るのが関の山です。
昨夜の大野俊三ジャズコンサートの余韻がまさにそんな感じでした。
ライブの感想として浮かんでくる言葉は、「惹き込まれる」「広い」「奏」「温かい」「知的」「芳醇」「盤石」「昇華」「美」「揺るぎない」「別世界」などなど。
全員が桁外れの実力の持ち主なのに、不思議と「超絶技巧」「凄い」「圧倒」のような類の、陳腐な言葉とは距離があるような気がしました。
メンバー4人みなが自分だけの強烈な世界を持っていました。
そしてその世界に対して互いに敬意を払い、互いに受け入れ合って作った景色の、なんとも美しく楽しかったこと。
午後7時。
メンバーがステージに現れるや、すぐに山田さんがビートを刻み始めました。これがまたこちらのテンションを一挙に高めてくれるような、体を動かさずにはいられないような、ゴキゲンなドラミングなのです。
石橋さんのベースは、まさにバンドにとっての生命の源。驚異的なテクニックに裏打ちされたそのプレイはゆとりがあり、豊穣な音色とグルーブ感を持ちながら、いわば音楽的司令塔の役割を果たしているように思えました。
このふたりがガッチリ手を組んだリズム・セクションの幹の太さがこのユニットの土台です。
しきりにリズム・セクションと笑顔でアイコンタクトを取る木畑さん。日野皓正さんのグループに在籍したこともある木畑さんのピアノはとても叙情的で、リズム・セクションの作り出す太いグルーブにいろいろな音楽的演出を施しています。
大野さんは、トランペッターとしても素晴らしいですが、とても美しい曲を書く方でもあります。演奏中の大野さんは、細身の体とはうらはらにとても存在感がありました。
アンコールでは急遽ベースの石橋さんにソロ交換を持ちかけ、急に振られて笑いながら応える石橋さんと熱のこもった演奏を繰り広げていたのが印象的でした。

4人の名手が持ち味を出して作り上げた一夜限りの世界は、とても高いところにありました。
下から見上げると、キリマンジャロもエベレストも、「どちらもただ高く見えるだけ」で、どちらがどのように高いかは見当もつかないものです。
しかし、どれだけ高いかを知ってその知識を誇るのではなく、そこへ行きたくてワクワクウズウズし続けていたいと思いました。
(行くことができればそれに越したことはなのですが、そこに辿り着けるかどうかよりも、行くことに決めて出発することや道中をとにかく楽しむ、というか。。。)
こんなライブを体感できて、とてもhappyです。
まだ余韻に浸っています。
このグループのツアーは、11月10日(土)が和歌山Desafinado、11日(日)が加古川喫茶いるかと続きます。行けるものならもう一度行きたいです。

11月8日(木) 岡山ルネスホール
大野俊三(trumpet)
木畑晴哉(piano)
石橋敬一(bass)
山田玲(drums)

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素晴らしい作品を目や耳にしたあとは、その感動が大きければ大きいほどその作者や演奏者に、自分がいかに感動したかを伝えたくなります。
しかし、そんな時に出てくる言葉はえてしてありきたりのものばかり。そうでなければ、心が揺さぶられたあまり思わず訳のわからない言葉を発してしまったり。どちらにしても、あとでちょっとした自己嫌悪に陥るのが関の山です。
昨夜の大野俊三ジャズコンサートの余韻がまさにそんな感じでした。
ライブの感想として浮かんでくる言葉は、「惹き込まれる」「広い」「奏」「温かい」「知的」「芳醇」「盤石」「昇華」「美」「揺るぎない」「別世界」などなど。
全員が桁外れの実力の持ち主なのに、不思議と「超絶技巧」「凄い」「圧倒」のような類の、陳腐な言葉とは距離があるような気がしました。
メンバー4人みなが自分だけの強烈な世界を持っていました。
そしてその世界に対して互いに敬意を払い、互いに受け入れ合って作った景色の、なんとも美しく楽しかったこと。

午後7時。
メンバーがステージに現れるや、すぐに山田さんがビートを刻み始めました。これがまたこちらのテンションを一挙に高めてくれるような、体を動かさずにはいられないような、ゴキゲンなドラミングなのです。
石橋さんのベースは、まさにバンドにとっての生命の源。驚異的なテクニックに裏打ちされたそのプレイはゆとりがあり、豊穣な音色とグルーブ感を持ちながら、いわば音楽的司令塔の役割を果たしているように思えました。
このふたりがガッチリ手を組んだリズム・セクションの幹の太さがこのユニットの土台です。
しきりにリズム・セクションと笑顔でアイコンタクトを取る木畑さん。日野皓正さんのグループに在籍したこともある木畑さんのピアノはとても叙情的で、リズム・セクションの作り出す太いグルーブにいろいろな音楽的演出を施しています。
大野さんは、トランペッターとしても素晴らしいですが、とても美しい曲を書く方でもあります。演奏中の大野さんは、細身の体とはうらはらにとても存在感がありました。
アンコールでは急遽ベースの石橋さんにソロ交換を持ちかけ、急に振られて笑いながら応える石橋さんと熱のこもった演奏を繰り広げていたのが印象的でした。

4人の名手が持ち味を出して作り上げた一夜限りの世界は、とても高いところにありました。
下から見上げると、キリマンジャロもエベレストも、「どちらもただ高く見えるだけ」で、どちらがどのように高いかは見当もつかないものです。
しかし、どれだけ高いかを知ってその知識を誇るのではなく、そこへ行きたくてワクワクウズウズし続けていたいと思いました。
(行くことができればそれに越したことはなのですが、そこに辿り着けるかどうかよりも、行くことに決めて出発することや道中をとにかく楽しむ、というか。。。)

こんなライブを体感できて、とてもhappyです。
まだ余韻に浸っています。
このグループのツアーは、11月10日(土)が和歌山Desafinado、11日(日)が加古川喫茶いるかと続きます。行けるものならもう一度行きたいです。

11月8日(木) 岡山ルネスホール
大野俊三(trumpet)
木畑晴哉(piano)
石橋敬一(bass)
山田玲(drums)

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