ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

ネクタイを締めながら

2019年01月15日 | 随想録

【Live Information】

 よく晴れて清々しい日曜の朝。
 ふだん休日はいつも遅くまでダラダラ寝ているムスコが珍しく早くから起きて、髪型をいじくって、そればかりかさらに珍しくワイシャツまで着て、部屋から部屋へウロウロしている。
 
 
 つい一昨日
 「気分悪いの〜なんじゃお前のその態度は
 「何がよ
というやり取りがあったばかりで、そこからケンアクな雰囲気が続いていたのに、今朝は
 「『すべらない話』でアインシュタイン稲田がメッチャ面白かったよ」
と話しかけてきたりしたので、「今日なんかあるんか?」と聞いてみたら、成人式だという。
 
 
 そうか、ついに成人式か。
 「そういえば成人の日は、いまは1月15日じゃないんだな」思うと同時に、「なんや、そんなのなんも聞いてないわ」と一瞬拗ねかけたら、ムスコが「ネクタイこれでいいかなあ」と聞いてきた。
 見てみると、ちょっと長くて不恰好。
 結ぶポイントが合ってなかったので、長さがちょうど良くなるよう結び直してやった。
 
 
 前からだと左右逆に見えるので訳がわからなくなるから、背中から抱きつくような感じでネクタイを締めてやったんだけれど、締めながらなんとなく「自分は誰にネクタイの締め方を教わったかなあ」と考えていた。
 ぼくは早くから家を飛び出してしまったので、父からネクタイの締め方を教わる機会なんてなかった。もしかすると親父もぼくにネクタイの締め方を教えたかったのかもしれないなあ。
 そう思ったらきちんとネクタイを結んでやりたくなった。
 ネクタイピンもひとつやり、タイピンの位置も教えてやったら、ムスコは少し照れたように小さく「ありがと」って言った。
 
 
 日ごろのぼくはやりたい放題だけれど、こういう時は自分も人の親だったということを思い出してしまうなあ。
 きっとムスコは今夜は遅くなるんだろう。
 あ、小遣いをやるのを忘れた、、、
 けど正月にやったばかりやから、まあいいかw





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