ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

ドント・ドリーム・イッツ・オーヴァー (Don't Dream It's Over)

2008年05月04日 | 名曲

 


 もう10年くらい前になると思うけれど、当時わりと仲の良かったKちゃんに、「これいいよ! 絶対オススメだよ」と言われて借りたCDがありました。
 なかでもKちゃんが、「ミナギさん、あたし落ち込んでるときにこれ聴いて精神的に解放されたのよ」と強く推してくれた曲がありました。
 確かに心地良いグルーブ感と浮遊感は気持ちを楽にしてくれるし、メロディは素晴らしくポップで、しかも泣ける。


 気に入った (・∀・)!


 ・・・んだけれど、なぜか録音しておくの忘れてまま、返しちゃった。
 ま、いいか。また借りればいいよな~
 と思っているうちに月日は川のように流れてゆく・・・
 


 そうこうしているうちに、Kちゃんは結婚して遠くに行ってしまった。
 ぼくは、その頃には、その曲の記憶すらカスカなものになっていたのだけど、ある日、何かの拍子にその曲を思い出してしまったんです。
 といっても、ごくごく一部。まるっきり断片。
 「ヘイ ナウ、ヘイナウ、なんと~か~オーバー」ってとこだけなんです。
 しかも、タイトルもバンド名も忘れてしまってるので、尋ねようもないし。
 そういう曲に限って、「聴きたい聴きたいもういっぺん聴きたい~」という欲求がつのるんですね。


 そしてそのまま、また数年が経ったある日のこと。
 FMを聴きながら運転していると、男声と女声の違いはあるが、おおっ!、これはあの曲のメロディだっっっ!! 曲が終わったら、DJがタイトルを言う可能性があるな。これは聞き逃さないようにしなければっ…


 耳に全神経を集中(運転中にアブネーな…)します。
 曲が終わりました。
 集中力オッケー、ヒアリング準備オッケー、記憶力スタンバイオッケー!

 さあDJがしゃべり始めたぞ。
 「ただ今お届けしたナンバーは・・・ブォー××のーーー・・・イッツ××ーーーでした・・・ーーーーーーーーーー

 対向車のダンプのエンジン音のせいで聞こえん・・・(´Д`;)


 そしてそれ以後つい先日まで、ついにその曲の断片すら聞くことはありませんでした。


 話は飛ぶけれど、この間レンタルCDショップに行ったんです。オムニバスのものを何枚か借りて、MDにダビングしてました。
 ん~?なんだかこれは聞き覚えがあるようなメロディ・・・

 あの曲じゃないかっっ!
 (T▽T)


 タイトルもバンド名もなーんにもわからないから、検索しようがなかったんですよ。CDのライナーノートを見ると、バンド名は「シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー」でした。


 そして、オリジナルを演奏しているグループと曲名は、
クラウデッド・ハウスの、「Don't Dream It's Over
だ、とライナーに書かれてあったんです。


     
     クラウデッド・ハウス


     
     シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー


 この曲がヒットしたのは1986~87年。そしてクラウデッド・ハウスの代表曲でもあるんですね。でもその頃には、ぼくはロックから遠ざかっていて、ジャズばかり聴いていた頃だったから、当時の洋楽にはあまり詳しくないんです。


 でもやっと、約10年の月日を経て、胸のつかえが取れました。
 うれしい~~!!
 



Crowded House 『Crowded House』 (1986年)



[歌 詞]
[大 意]
内にも自由があり 外にも自由がある
紙コップで洪水を受け止めてみるんだ
前方で戦争をしている 戦いとは負けることもある
けれど道の終わりは決して見えない
君が僕と旅を続ける限り

ヘイ ナウ ヘイ ナウ 夢はもう終わった
ヘイ ナウ ヘイ ナウ 世界が争いを始めると
奴らがやって来て 僕らの間に壁を作る
でも僕らは知っている 奴らが負けることを

今 僕は自分の車を押しながら歩いている
屋根に穴が空いてしまったんだ
持てるがゆえに疑惑を抱く僕 でも根拠はない
今日の新聞には戦争と浪費の物語
でも君はすぐにTV欄

今再び僕はドラムのリズムに合わせて歩いている
そして君の心の扉まで あと何歩か数えている
屋根を陰らせる影だけが 自由と安息を知っている

ヘイ ナウ ヘイ ナウ 夢はもう終わった
ヘイ ナウ ヘイ ナウ 世界が争いを始めると
奴らがやって来て 僕らの間に壁を作る
奴らを絶対に勝たせちゃいけない




ドント・ドリーム・イッツ・オーヴァー/Don't Dream It's Over
  ■歌・演奏
    クラウデッド・ハウス/Crowded House
  ■シングル・リリース
    1986年10月20日
  ■収録アルバム
    クラウデッド・ハウス/Crowded House
  ■作詞・作曲
    ニール・フィン/Neil Finn
  ■プロデュース
    ミッチェル・フルーム/Mitchell Froom
  ■録音メンバー
   ☆クラウデッド・ハウス/Crowded House
    ニール・フィン/Neil Finn (lead-vocal, guitar)
    ニック・セイモア/Nick Seymour (bass)
    ポール・フェスター/Paul Hester (drums)
    ミッチェル・フルーム/Mitchell Froom (keyboards)
  ■チャート最高位
    1986年週間チャート アメリカ(ビルボード)2位、イギリス27位、オーストラリア8位
    1986年年間チャート アメリカ(ビルボード)13位、オーストラリア54位
    1996年週間最高位 イギリス25位 

  --------------------------------------

  ■歌・演奏
    シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー/Sixpence None The Richer
  ■シングル・リリース
    2003年
  ■収録アルバム
    ディヴァイン・ディスコンテント/Divine Discontent(2002年)
  ■プロデュース
    ロブ・カヴァロ/Rob Cavallo
  ■録音メンバー
   ☆シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー/Sixpence None The Richer
    リー・ナッシュ/Leigh Nash (vocal)
    マット・スローカム/Matt Slocum (guitar,keyboard)
    ショーン・ケリー/Sean Kelly (guitar)
    ジャスティン・キャリー/Justin Cary (bass)
    ジェリー・デイル・マックファーデン/Jerry Dale McFadden (piano, organ, mellotron)
    ロブ・ミッチェル/Rob Mitchell (drums, percussion)
  ■チャート最高位
    2003年週間チャート アメリカ(ビルボード)78位 
 

Crowded House『Don't Dream It's Over』 Live at Sydney Opera House       




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12 コメント

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ん~その頃は (ミドリガメ)
2008-05-04 22:16:47
育児の真っ最中。しかも二人目が生まれてパニック状態の毎日だったので、世のなかで何が起こっているか、まったくわかっていない、私にとって空白の10年の最中です。

聞いたことないですぅ。


でも、あの曲、なんだろう?????
と思いながら何年も過ごすその気持ちはとてもよくわかります。

あぁっ、知りたいっ、わかりたいっ。。。
でも、どうしてもわからない。。。


その悶々とした気持ちはドMタイガースファンの気持ちに通じるような通じないような。。。。^^;
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あらっ~! (オンデン1970)
2008-05-04 22:32:19
私に聞いてくれれば、すぐわかったのに。
>「「ヘイ ナウ、ヘイナウ、なんと~か~オーバー」」
で充分ですわ。
この曲がブレイクした頃、「豪州のビートルズ」なんていわれたりしていたんですから。
ただ、彼らの曲で知っているのはこれだけ(爆)
い、一発屋だったのかな?
プロモーション・ビデオのほうも、なんかふわふわ~っとしたいい感じのものだったように記憶しています。
返信する
ミドリガメさん (MINAGI)
2008-05-04 23:09:05
家事育児ってたいへんですもんね、世の中に取り残された感があるというのは分かります~
ぼくの80~90年代は、洋楽ロックの先端から離れてしまって、ジャズか、もしくは時代に逆行した音楽しか聴いてなかったから、リスナーとしては空白の時代です。この曲も結構ヒットしたみたいなんですが、Kちゃんに勧められるまで全然知りませんでした。

>その悶々とした気持ち~
 暗黒の90年代を思い出してしまいました。負けても負けても「明日こそは」と思って離れられなくて・・・。やっぱりぼくもMなんでしょうか、いやMなんですよね(^^;)
 あの「知りたいけど何だっけ~思い出せん」というストレスは、確かに阪神が負け続ける時のストレスに似ているかも~
返信する
オンデン1970さん (MINAGI)
2008-05-04 23:20:48
な~んだ、もっと早く言ってくださいよ~(^^)
というかオンデンさんって70年代ばっかりじゃないんですよね~ 80年代にも詳しいんであった。
「ヘイ ナウ~」の部分はやっぱりインパクトありますもんね。

>「豪州のビートルズ」
 なるほど、そうなんですか。道理でポップでキャッチーなメロディなわけですね。

>一発屋
 一応、速攻でアマゾンにてベスト・アルバムを買いましたよ。全英、全豪チャートで好成績を残してるみたいですね。でも一発屋的見方をされること、あるみたいですよ。確かにやっぱりこの曲がアルバム中一番印象に残りました。
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僕はこの頃リアルタイムでインポート (Kumachan)
2008-05-04 23:52:52
アルバム速攻で買いに行きました。
当時のこの曲は全米3位にまでなった曲です。
(過去僕が特集していますがオーストラリアのミュージシャンです)
決して1発屋でもありません。
元々オーストラリアのミュージシャンですので。このあとのSomething So Strongもこのアルバムから全米で大ヒットしています。

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私もその頃は育児空白期 (まり)
2008-05-05 08:16:57
前年の二月に娘を出産してFMで流れていたのが「ラジオスターの悲劇」とたしか アー・ハーの「テイク・オン・ミー」だったような。いまだ 空白のままのような。
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Unknown (ジェイ)
2008-05-05 10:31:55
実は私も。。この年長男を出産して、以後10年くらい育児真っ最中の月日でありました。
だから80年代の音楽が一番わかりません。
10年間でライブに行ったの7本くらいだったと記憶してます。

それにしてもMINAGIさん。念ずれば通ず。。ですね。運命を感じる一瞬でしたね。

で、私のPCではこの映像が動かないんです。。ショック。聴きたかった。。
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Kumachanさん (MINAGI)
2008-05-05 11:11:45
この曲、ライナーを見直すと全米2位、全英27位となってました。アメリカで大ヒットしたんですね。

>1発屋
 そうでしたか。どうもすみませんでした。

買ったベスト・アルバムは19曲入りなので、それなりにヒット曲はあるんだろうな、と思いました。
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まりさん (MINAGI)
2008-05-05 11:17:23
「ラジオスターの悲劇」も「テイク・オン・ミー」もシングルを買った記憶があります。ヒット曲はぼくもFMでわりに聴いてたんですが、やはり80~90年代はぼくも空白期間です。
でもまりさんは黒っぽいところに詳しいですよね。ぼくもその方面をもっと聴いていきたいと思います。
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ジェイさん (MINAGI)
2008-05-05 11:25:42
ジェイさんもこの時期出産でしたか~ やはり育児となるとある面先進の音楽どころではなくなりますよね。
ぼくは出産したわけでもないのに80'sは空白です(^^;)

>念ずれば通ず
 そうなんですよね。まさにちょっと感動しました。思い続けていればいつかはその曲に出会えるのかなあ、って思います。以前にも書いたけれど、山根麻衣さんのレコードにも出会えたしね。

 あらら、動画、見られないんですか。。。せめて試聴してみてください~
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