懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

日本茅葺紀行 その63 岩手県洋野町

2013年07月08日 | 日本茅葺紀行
撮影場所 岩手県洋野町

棟仕舞に草を生やし防水するのを草棟とか芝棟と呼ばれている。
下から葺き上げた棟の部分は平なのでそのままでは雨が漏る。
瓦屋根では丸い棟瓦で雨の降り込みを防いでいる。
茅葺き民家は各地で棟仕舞の方法がある。
草棟は棟の部分に杉皮を敷き土を置き草や花を植えている。
水をやる訳でもないので乾燥に強い草花でないと厳しい。
岩手県は芝か百合を植えている。
山梨や群馬ではイワヒバだった。イチハツも植えるらしいが私は見たことがない。
イチハツはジャーマンアイリスによく似ている。
ジャーマンアイリスは中近東の乾燥地帯が原産なので乾燥に強いのか
草棟は関西以西では見掛けない。
芝棟という本がある。1980年代から草棟ばかりを調査し写真に記録している。
関東地方にもあったようだ。
いまは草棟は少なくなった。岩手や青森にも残っているが状態がよくない。
私も岩手を訪れるのが15年遅かったと思っている。