懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

日本茅葺紀行 NO,443 京都府旧美山町の民家

2018年04月25日 | 日本茅葺紀行
茅葺き民家の屋根を見れば苔の生え具合で表か裏側かがわかる。
裏に小高い斜面があり許可を取り登らせてもらう。

屋根の裏側は影になりコケが生え易い。
全面か苔の屋根は緑色で風情があるが持ち主は茅が痛みたまらない。
苔が生えるのは茅が腐り苔の栄養になっているのだ。
表側は雨が降っても晴れれば光と風で乾燥されるので分解が遅れる。

苔は乾燥に強く雨が長く降らなくても生きている。胞子で子孫を残し絶える事は無い.
屋根の苔も雨が続けば美しい緑色になるる。
写真の屋根の苔は晴れが続いた乾燥気味の苔だ。

日本の神社仏閣や日本庭園の美しさのひとつは苔の美しさである。
苔の成長は遅く一年で数ミリであろう。苔むした風景になるには何十年も掛かる。
外国人ならば苔はゴミで剥がして水洗いして除去してしまうであろう。

苔は落ち葉の分解掃除屋と炭酸ガスを吸収して酸素をだす空気の浄化も担っている。