井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

カイラス山コルラ 7

2006-09-26 21:19:10 | カイラス巡礼・旅行記


ドルマ峠の向こう側の景色です。
ここまで苦労して登ってきましたが、ここからは下るだけです。
文字通り、コルラの峠を越えたところです。

 16:00分、今日の宿泊地まで4時間はかかると思うので、
ゲリーと先に出発します。

ドルマ峠からは岩だらけの道を下ります。
大きな岩や小さな岩が累々と積み上げられその隙間に
出来ている狭い道を下ります。

ヤクが後ろから追いついてきます。
道の脇へ避難してヤクを先に通します。
ヤクを見ていると短い足で上手に下っていきます。
でも、荷物が岩にぶつかってもお構いなしです。
時々、荷物が岩にぶつかって縄がゆるみ地面に落ちてしまいます。
そうすると、ヤク使いがあわててヤクを止めて荷物を積み直し
ヤクの背中に縛りなおします。
あとは、ヤクが自分で道を見つけて下っていきます。

 目の下にエメラルドグリーン色をした小さな湖があります。
湖というよりは沼ほどの大きさですがその湖面の色が
とてもきれいなのです。
この湖がガウリ湖です。よく見るとガウリ湖は全面結氷しています。




この湖を横目に見ながら岩の上を飛び跳ねながら
ドンドン下っていきます。

 しばらく下っていくと五体投地をしてながら下っている
3人のチベタンに出会いました。
五体投地をしている人に会ったのは初めてです。

五体投地というのは、2~3歩歩いては両腕を頭の上で合わせて
お祈りをしたあと、もう一度胸の前で合わせ、
跪き両手を地面についてその手を地面の上で完全に伸ばし
身体全体を地面に接触させるということを繰り返して行う
お参りの方法です。





画像が見づらいのですが、真ん中で四つん這いになっている人が
今まさに身体全体を地面に着けようとしているところです。

チベットではこの方法でお参りをする人がいることは
聞いていましたが、実際にこの場所で行っているのを見ると
想像以上に大変なことだというのはすぐに分かります。

 カメラを出すと、腕をバツに組んだので写真はだめなのだと
思い少しくだったところから写真を数枚撮らせてもらいました。
この岩だらけの山道を五体投地しているんですから、
頭は当然下になりますし、腰も道に沿って左右に曲げたりしながら
下るので、想像以上に大変なお参り方法だと思います。

下の方で上を見ながらお茶を沸かしている老人がいますので、
この人がこの3人のサポートをしているのでしょう。
五体投地でカイラス山を1周するには何日あれば出来るのでしょうか?
 
 約1時間半ほど下るとやっとこの岩山状の道も終わりが見えてきます。
目の下に緑色の谷が広がり、そこに白いテントが見えます。
どうやら茶店のようですのでそこを目指して下ります。

 やっと一息つけると思いテントの中へはいると、
そこはドイツ人であふれています。
若いでっぷりとしたドイツ人の女性がディパックを背負ったまま
足を投げ出して座り大きな息をしています。
もう、疲労困憊、息も絶え絶えといった感じです。
座って休む場所もないので、テントの外で一休みします。
ゲリーはミネラルウォーターを買います。
私は、持ってきた水を飲みます。