お隣の玄関に咲く芝桜の鉢。 屋上で花が咲くと鉢植えを玄関へ持って降りられる奥さま。
病院への行き帰りご主人に見せてあげたくてと、いつもそう言いながら置いていた。
ご主人が他界されて今年の夏で2年を迎える。
「もう持って降りるのは重たくて」そんな言葉の奥には悪い足のせいだけではないような気がしている。
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携帯が鳴って手に取った。 時刻は午前2時10分前。 (アチャー!) ふらふらしながら階下へ降りた。
片づけをしていて寝たのが12時、そのまま起きておけば良かったのに1時間でもと欲心を出して寝た。
1時に携帯をセットして、鳴ったのに(もうちょっと・・)スヌーズONなのでまた鳴ったのに夢うつつで
止めまた・・・。 珍しい、私にしては。
早朝のゴルフであろうが、3時だの5時だのと釣りに出るときにも1時間前には起きて、食事の用意、
もしくは釣りにはおにぎりやおかずを作る。 30年このかた、怠ると言うことはなかったのに、私ったら。
2時に夫を起こすはずが起こされた! (わー!えらいこっちゃです、悪かったわ・・)
覚めきってない目で、昨夜の筍ご飯でおにぎりだけは作った。 「おかず、出来ないわ、ごめん・・」
29日の昭和の日祝日の釣りの2時出発には、ちゃんとおにぎりおかずも用意し、見送った・・・はずが、
車の中から船長に電話したら風が強いと言うことで釣りは中止になったのだった、今日はリベンジ。
(今日も風で中止になってもいいのに・・)自分の失態をよそに不遜なことを思ったりした。
娘婿が車で船の場所まで送ってくれた。
見送りながら、(失態!大失態やわ!) 普通ならともかく大事な月の初めと言うのが何気にショックだ。
若いときは「会社へ行く人がなんで目が覚めへんの(自覚はないん?)ゴルフは勝手に目が覚めるくせに」
良く攻撃したものだが、どうやったって変わらない、もうそれは諦めなのである。
ゴルフや釣りには自ら目覚めると言う、まるで遠足に行く子供の如き夫よ、(何よ、それって)
そっちがそっちなら、私だってね 「行ってらっしゃ~い!」元気で留守がいい、実にいいのよ!
たとえ釣れても釣れなくても。
夫は釣果がいいと誰かに食べさせたいのだ。 長女夫婦は外出で愛ちゃんに電話すると
「八幡屋公園にいます」「あら、帰りに寄りいよ」 入れ替わりに、次女夫婦はなつめを連れ阪神戦に行った。
愛ちゃんとひろと、ゆいちゃんが自転車で来たので、一緒のにぎやかな食事となった。
「明日は娘達予定していた”みさき公園”へ行くから、私らと一緒に遊ぼうか?」そんな話になった。
息子が連休仕事の間、活発になったひろとの相手ささやかだけど愛ちゃんの助っ人のつもり。
失態が情けない私だったが、賑やかな夕食がそんな私の気持ちを消した。 もちろん巨人にかったし!
釣っても釣れなくても・・いえ、やっぱり釣れたほうが・・採れたて新鮮なお魚なんて最高だもの。
さわらのたたき、お刺身、あらだき、白子のバター焼き、ソイの塩焼き、白子・・が一番だった。
あ~、いいなぁ、こんな連休。
「充実してたなぁ、今日も無事終わった」 「子供や孫たちが喜ぶ顔が、うちらの幸せやね」
夫とそんな会話をした。