日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 秋は 日ごとに・・・ *

2012年11月16日 | 風景・お出かけ

「いいの? また来てもらっても」
「いいですよ、お料理ももう作りかけているし」
「ほな待ってるわ」

毎週金曜に寄せてもらうようになって、いいよと言う言葉は一度も言わない。 
一日ひと言もしゃべらない日は、気が変になりそう・・そう言った言葉の裏返し・・(来て来て)言葉の奥にそんな声なき声。

借りても中々読めない、図書館で借りた本4冊。 そうだラジオを聞くのをやめて、読めばいいんだ。 
特急でなくとも、各駅停車でいい、その方がゆっくり読める。  なぜ気づかなかったんだろう。  
電車からの秋は見えないが、好みの本の文字の中にいっぱいの想像の絵柄が展開するわくわくの時間ができた。

「こんなに色々!?」めっちゃ嬉しそうな顔、話しながら食べるおかず・・(え・・おにぎり3つめですよ・・私2つしか入らないのに)
相変わらず、もう何度も聞いているお話、昔話に花が咲く。
「なんでみくちゃんがこんなにしてもらうんやろう、親戚でもなんでもないのにね、これも縁かなぁ」
「そうですよ、縁なんですよ」

今日の料理は・・肉ごぼう・ロールキャベツ・里芋と大根の煮物・水菜の煮びたし・キャベツの胡麻和え・胸カツ・酢豚・おから・椎茸昆布。
一番のお勧めは”肉ごぼう” 三田で買ったマルセのお肉と、JAで買ったごぼう。 夫も絶賛、たまたま今までで一番美味しく炊けたような気がする。
JAで買ったおから、滅多に使わないが炊いてみた。 椎茸昆布は、おだしや水につけて飲む昆布、毎日冷凍保存して溜まったので、椎茸と炊いた。 



島の造船所に就職が決まっていた夫が、春休み社長さんのお誘いで急きょ、大阪の会社へ行くことになり、住まいは社長さんの家神戸へ。
夫人だって他へ勤めていたのを、なぜか社長さんが毎日足を運ばれて、当時お母さんと2人暮らし、「あんなに毎日頼みにきはるんやから
行ったらどう」と言われて。 そこで出会った社員同士のご縁。 

「だから社長さんは、縁を結んでくれた有難い方なんですよ。 遠距離恋愛だったら一緒になっていなかったかも知れないし」
年長者と言うことで、誰に対しても少々辛口でずばっと切り込むところがある夫人。  気の合う人合わない人、色々。 
よほどの信頼関係がなければ、受け入れられない言葉があるかも知れない。  
家の中も整っているし、言葉も記憶も結構・・、今は骨の損傷があるが手のしびれや歩行、おトイレの部分が弱っておられる以外まだ大丈夫。
誰にも頼れない、1人でずっと生きて来たと言う意識や生き抜いてこられた強さの現れであろうか。

「自治会からもらったので書いて」と言う緊急時の連絡先、一番に夫の名前と電話番号をふたつ書いた。  
「関係ってどう書きましょう、息子とは書けないし」
「知人やなぁ」
冷蔵庫の前に貼っておかなければいけないらしい。  段々と身に迫るものを感じる。

「けんちゃんは、なんでしょっちゅう行くねんと思ってるやろうなぁ」 また言われた。
「いいえ、昨日はおかんにロールキャベツ作ってあげたら、そう言ってくれたんですよ」
「そうか?」 また来週も来てもらえるかな・・そんな甘えと期待が見えた。

今日も、駅へ向かう私をずっと手を振り続けていた夫人、小さくなるまで振り続けていた。    
1週間前よりいっそう色濃い秋になったようだ。 
定宿のすずめたちがぺちゃくちゃぺちゃくちゃ。 まさかね、話題は衆議院解散? 日本丸はどんな方向へ進んで行くんだろうかとでも?