Tullycraft - Lost In Light Rotation

洋楽レビュー/感想。
独特の歌いまわしと鼻が詰まったような癖のある小憎たらしい感じのボーカルが特徴的な、
ローファイだけど職人的な巧さがある甘酸っぱくて開放感と幸福感溢れる、
軽快なリズムの珠玉のインディーギターポップ作品。


◆Tullycraft - Lost In Light Rotation
基本はいつも通りTullycraft節溢れる、
サーフロックやスカの要素が入った、
軽快なリズムのインディーギターポップなんですが、
一回聴いたらすぐに口ずさめるくらい、
キャッチーで愛くるしいサビのメロディーやコーラスといい、
痒い所に手が届いてるフック満載のアレンジといい、
開放感と幸福感が溢れる感じといい、
今まで以上に絶妙で、とにかく素晴らしい！

↑のラストのホーンが入って盛り上がって、
ギターのカッティングだけになってタンバリンの音で終わるという、
絶妙なセンス溢れるアレンジ聞けば分かるように、
アレンジセンスが絶妙で巧く、
ハンドクラップにタンバリンにウクレレなどなど、
いろんな音や楽器を効果的に上手く使っていて手作り感(DIY精神)に溢れていて、
全体的にアットホームな暖かい雰囲気がありますし、
基本的に演奏が歌を引き立てる(歌の邪魔をしない)ように、
曲が絶妙なバランスで成り立っていて、
フィルを多用してるドラムやセンスの塊のギター筆頭に、
各楽器の演奏が巧さに溢れていてフックだらけなんで、
演奏聴いてるだけでも聴き応えがありますし、
サビがキャッチーでコーラスも多くて気さくな感じがあり、
言葉を早口で詰め込む感じの歌いまわしが特徴的な、
鼻が詰まったような癖のある小憎たらしい感じの男性ボーカルのSean Tollefsonと、
時にメインボーカルも務めるSeanとは正反対の、
癖の無い普通な感じの女性ボーカルJenny Mearsとの対比も素晴らしく、
音が増えたり楽器のアレンジ変えたりと必ず何かしら展開があるように
音の静と動などのコントラストやフックの付け方も素晴らしく、
全ての曲にTullycraftの魅力が凝縮していて、
似た感じの曲が多いとはいえ、
全部で30分ちょっとと短いのもあり、
最後まで飽きる事無く一気に＆繰り返し聴けるし、
聴けば聴くほどアレンジの巧さが分かり味が出てきてさらに良くなる。

これからの季節(夏)聞くと実に気持ち良い感じですし、
癖のあるボーカルさえ嫌いじゃなければ、
ローファイなギタポ好きは聞かなきゃ損ですよー。良作。