アルツ・ジェンギンス夫婦の記録

重症アルツで亡くなった父の記録と現在100歳の母と高齢者みるきーの記録。

8/24 特養より連絡有り!!

2007-08-26 12:36:44 | 介護




炎天下のお散歩



今日は土曜日でゆっくり起床しました。

家族に支配されない生活がどんなに楽か測りしれます。



まず午前11時に近所の特養施設から電話がありました。

ナント!

ジェンギンスの入所が順番が近づいてきていると言うのです。



従って、現在の病院施設にて、病院スタッフとジェンギンスとで面接を行い、それを会議に掛けて検討し入所が決定されるというのです。



特養・・・つまり、永遠に入所できる最後の施設であり、地元の地域限定で有ることから、私の住んでいる渋谷区のひとしか入所できない施設です。



昨年の7月に申請し、300人以上の待機者がいましたが、ジェンギンスは介護認定4で、老老介護であることなどから、入所順位が10番でありました。

でも、男性の空きはなかなか訪れず、

申請順位取消のぎりぎり一月前になり、面接許可が出たのです。



これが幸せかどうかは分かりませんが

家族にとっては

遠かった面会が近くなり、とても好都合です。 

拘束に拘束を重ねられた病院で、落ち着いた生活だったけれど、

拘束を外されて、うまくやっていけるんだろうかと思うし、

認知症専門施設でないと、どうなるんだろう?

渋谷区には認知専門施設はありません。

特養が良い施設だといいと、神にお祈りするしかありません。



さて、そんな電話であわただしく、



まずは午前にメリージョンソンの面会です。



母とゆっくり歩いていける病院です。

メリーは、私たちの声を聞いて

興奮します。

私がメリーの部屋に入って落ち着かせました。

水を飲ませて、食べていない餌を手であげました。

見ているうちに、下痢をしました。

いけない症状です。



いろいろ、いろいろ、考えて

数日したら家に戻して幸せにしてあげる決心をしました。

点滴をしているせいで、顔に変なデカイ邪魔な物をつけられているので、喉が渇いてもメリーは水を飲めません。

餌だって、その変なラッパみたいなのが邪魔で餌に顔が届きません。



1時間おきの注射数日が終わったら

家に帰ってきて、幸せにしてあげます。



周りの犬は、重病でぐったりしています。

そして、家族は泣いています。

それなのに、母は

「 おとなしいわね 」って今日も声を掛けてしまいました。

死にそうなんだから、もう困ります。



同じ質問を何度もして、

明らかに、母の脳に変化が現れています。



わたしの思うに、

お喋りなひとは

認知症状が分かりやすい。



~~~~~~~~



そして、午後は

ジェンギンスの面会に私が一人で行きました。



お部屋で冷たいミルクコーヒーと冷たい巨砲をあげたので、寒くなったと思います。

だから、炎天下ではありましたが、車椅子で外に出ました。



ジェンはとってもよろこんでくれました。



外に出て、すぐに門の外へ散歩に出ました。ジェンは、いろいろ喋っていました。



セミが沢山鳴いています。

トンボも飛んでいましたが、ジェンには見えなかったでしょう。

門の外に出たら

「 ああ~! 」ってなんか感激してくれました。



20分くらい歩いて、暑くなったので

病院の待合室でしばらく過ごしました。



ヨーグルト、チーズ蒸しパン3分の一、

どら焼き3分の一、レモンティ、

もっと、食べたそうで、

私がジェンの体にクリームを塗ったり、

足の裏の堅いところを削ったりしている間、自分の靴でなにか飲む動作をしたり、

靴の中の物を食べようとしていました。



そのうち、トイレに行きたいと立ち上がったので、大急ぎでトイレへ連れて行ったら、知らんぷり。

お部屋に帰ろうとしてエレベーターを待っていたら、トイレだって言うから、急いで連れていったら、知らんぷり。



諦めて、3階のお部屋に戻りました。



久しぶりにテレビの前に座って

詩吟などを聴きました。

ジェンは手拍子しています。



命令するおばちゃんが

「 全員で手拍子をしなさい!!」と怒鳴っていました。

「 聞こえない!!もっと大きくしなさい!! 早く!!」 私に命令するので

結構テレビをデカイ音にしました。



デカイ音にしたら、遠くにいた患者さんもこちらを向いて反応しています。



音はあった方が良いと思います。



ボリュームをいじっていたりしたら、

とおくで、いつも怒っているおじさんが

「 いじってばかりいるんじゃない!!」と怒鳴って私を怒りました。



怒る認知だとは思っても

怒られるのは、良い気持ちじゃありません。





この病院には、あらゆる症状の認知患者さんが居ます。

以前わたしは、父の症状しか知らなかったので、よそのかたはどういう症状なのだろうと、思ったこともありました。



でも、今はベテランの気持ちです。



この限られたスペースには書ききれないほど、毎回いろいろな症状とでくわします。



私が一年間見てきたところ、施設に居て、幸せな人は誰もいません。



この病院は、介護士さんも看護婦さんもボランティアさんもスタッフも、とても多くのかたが介護してくださって、良い施設ですが、

でも、みんな孤独でかわいそう。



この一年間で

あのひともこのひとも

すごい進行だ。

施設のせいじゃなく、こうやって進行していく病気なんだと思った。



でも、進行していない人も居る。



ジェンギンスは

喋れなくなった。

歩けなくなった。

痩せた。

でも、健康な一年だった。



動物病院の面会は

家族で必死でみんな来ている。

毎日きて、泣きながら声を掛けている。



でも、老人病院には、みんな来ない。



動物を必死で可愛がって、面会に毎日訪れた皆さま!

親が施設に入った時もそうやって

毎日必死で面会してあげてください

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