しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

ニオイイリス ( 匂イリス )

2013-08-17 |  4月 の花たち

                                 ↑  2011/04/22 撮影

〃 

[ アヤメ科アヤメ属の多年草 ; アラビア・スペイン・イタリア・クレート島・西南アジア 原産 ]

幕末(1867年)に渡来しました。
草丈は、60~70cm。
太い根茎が分岐しながら横に這うように伸びます。
葉は、長さ40cm・幅4cm位の剣状で、白粉をふきます。
開花は、4~5月。
2~3本の花茎を出し、白い花を付けます。
3枚の外花被片は開いて垂れ、
内側に花柱が見え、付け根に黄色いひげがあって、
3枚の内花被片が内側に上向きに立っています。
観賞用として栽培され、花壇や切り花に用いられます。
中国原産のイチハツとは別種ですが、誤って「イチハツ」と呼ばれることが多く、
また別種の白色のジャーマンアイリスともよく間違えられます。
根茎を乾燥し、歯磨き粉やにおい消しとして用います。
名は、 イリスがギリシャ語の「虹」の意で花が虹のように美しいことと、
根に良い匂いがあるので付いたそうです。
別名 : ニオイアヤメ

以前から草庭にあり、
植え替えても丈夫でよく増えます。


 2011/04/09 撮影
 2011/04/11 撮影
 2011/04/13 撮影
 2011/04/16 撮影
 2011/04/16 撮影
 2011/04/19 撮影
 2011/04/22 撮影
 〃
 2011/04/23 撮影
 2011/04/24 撮影
2011/04/26 撮影
2011/04/27 撮影


イチハツ 
[ アヤメ科あやめ属の常緑多年草 : 中国中央部~南西部・ミャンマー北部原産 ]
江戸時代に渡来しました。
草丈は、30~60cm。
葉は剣形で、幅3~4センチと広く、淡緑色で、
中央脈が隆起します。
開花は、4~5月。
花茎の先に、紫または白色の花を付けます。
花被片は6枚で、内花被片はが大きく平開し、
外花被片の基部にとさか状の突起があります。
火災・大風を防ぐとされて、よく藁屋根の棟に植えらました。
別名 : コヤスグサ

ジャーマンアイリス 
[ アヤメ科アヤメ属の多年草の園芸品種 ]
地中海沿岸や中近東に自生する種類など、
多くの種類の交雑によって出来た園芸品種で、
欧米ではビアーデッド・アイリスと呼んでいます。
品種の育成は、
イギリスで始まり、ついでフランス、ドイツで行われ、
その後はアメリカが中心となっています。
草丈は、30~50cm。
太い根茎は分岐しながら横に伸びます。
葉は、剣状で直立します。
開花は、5~6月。
花茎は、普通花より高くなり、
先に2~5個の花を付けます。
3枚の外花被片は開いて垂れ、
内側に花柱が見え、付け根にひげがあり、
3枚の内花被片は内側に上向きに立っています。
花の色は豊富で、変化に富みます。
観賞用として栽培され、花壇や切花に用いられています。

 


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カラスウリ ( 烏瓜 )

2013-08-17 |  8月 の花たち

                                       ↑ 2011/08/17 撮影

〃…花と蕾 
2010/12/15 撮影…実

[ ウリ科カラスウリ属の蔓性多年草 ]

日本では、
本州~九州にかけて、
林の縁や藪に自生します。
草丈は、蔓の長さで3~5m。
根は芋のように太くなり、
茎は細く蔓状に伸び、
巻きひげで木や他の物にからみつき成長します。
茎と葉には白い短毛があります。
葉は、長い柄を持ち、心臓形で3~5裂し、
質はややうすく緑色で、光沢がなくざらつき、互生します。
葉に対応して巻きひげが出ます。
雌雄異株です。
花期は、7月~9月。
日没後に開花し、朝萎みます。
花冠は白色で5つに裂け、
裂片は広披針形で、縁は糸状に細裂し垂れ、
レースを広げたように開きます。
ガク筒は長く、
雄花は葉腋に1~数個付き、
雌花は葉腋に1個付いて球状の子房があります。
果実は球形または楕円形で、秋に朱赤色に熟します。
種子は黒褐色で、
カマキリの頭・大黒天・結び文などに似た形をしていると言われます。
根を生薬の土瓜根(どかこん)として、
黄疸・利尿・催乳剤に用います。
名は、食用にならずカラスが食べる、
と思われたために付いたとも言われているそうです。
古名のタマズサ(玉章)は結び文に見立てて付いたとのことです。


2013/09/02 撮影




< キカラスウリ >
変種のキカラスウリは、果実が黄色く熟します。
根から採取される澱粉は「天瓜粉(てんかふん)」(天花粉)と呼ばれ、
あせもなどの薬や白粉(おしろい)として利用されてきました。


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