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↑ 2010/10/25 撮影 2010/11/02 撮影
[ リンドウ科リンドウ属の多年草 ]
広義には、リンドウ属・ツルリンドウなどの総称です。
本州~九州にかけて、
丘や山地の日当たりの良い草地に自生します。
草丈は、20~100cm。
葉は、柄が無く、披針形で基部がやや丸く、
縁に細かい突起があつてざらつき、対生します。
花期は、9~11月。
茎頂や上部の葉腋に、青紫色、稀に白色の花を1個から数個、
上向きに付けます
釣鐘状で花筒が長く、
先が5裂して裂片の間に副裂片があり、外側に反り返ります。
日が当たると開き、日が翳ると閉じます。
園芸品種の改良が盛んで、
庭植え・鉢物または切花用としての栽培もされます。
根茎を乾燥し、生薬の竜胆(りゅうたん)として、
健胃薬に用います。
葉の形が笹に似ているので笹竜胆(ささりんどう)とも呼ばれ、
源氏の家紋の一つとして知られています。
名は、苦味の強い根を竜の胆(きも)にたとえ、
漢名の竜胆を「りうたむ」と発音し、転化して「りんどう」になったそうです。
別名 ; エヤミグサ(疫病草・瘧草)・ くたに・ササリンドウ(笹竜胆)
* 多くの歳時記に、笹竜胆は竜胆の白花種と記されていますが、
図鑑などには、竜胆の名称の1つと記されています。
先日、笹竜胆という名札を、園芸店で初めて見たので求めました。
蕾のうちから楽しみにしていた花が咲きました。
やや明るい青紫色でした。
さっそく小さな虫のお客さまが来ました。 2010/10/19 撮影…つぼみ
2010/10/25 撮影
2010/10/25 撮影…アリが来ています
2010/10/27 撮影…新しい蕾が
2010/11/06 撮影
笹竜胆を求めた時の名札に書かれていた解説文
北海道~九州、東アジアに分布する
チョウセンリンドウの変種。
日当たりの良い草原などに自生している。
草丈15~25cm位で、
9月~11月頃に青紫色の花を咲かせる。
切花や茶花などにも利用できる。多年草。
・風通し、日当たりの良い所で管理する。
・春と秋に遅効性の肥料を与える。
・排水性の良い用土で植えると良い。
・夏期は風通しの良い、半日陰で管理する。
・夏期の直射日光は葉やけの原因になるので注意。
< 日本のリンドウ属 >
リンドウ属はリンドウ科の中の属の一つで、
アフリカを除く全世界に500種ほどあり、
日本には13種ほどが分布しています。
茎は直立し、葉は対生または輪生し、
花は一般に紫色で稀に白色、茎頂や葉腋に付きます。
花冠はふつう5裂し、裂片の間に副片があります。
ー 日本のリンドウ属の主な種 ー
< 一年草と越年草(二年草) >
・フデリンドウ(筆竜胆):越年草
北海道~九州にかけて、
山野の日当たりの良いところに自生します。
高さは6~9cm。
根生葉は小さく、ロゼット状にならません。
茎葉は広卵形でやや厚く、
花期は4月〜5月。
・コケリンドウ(苔竜胆);越年草
本州~九州にかけて、
日当たりの良い草地に自生します。
草丈は3~10cm。
茎はよく枝分かれし、
根生葉はロゼット状になる。
花期は3~5月。
萼裂片は平開し、反り返る。
・リュウキュウコケリンドウ(琉球苔竜胆);越年草
コケリンドウの変種。
九州(鹿児島県島嶼)海岸の
隆起サンゴ礁の砂れき地に自生する。
草丈は3~5cm。
全株無毛。茎は基部で分枝し、
葉は長楕円形または卵形、長さ5~13㎜、無柄。
花期は3~4月。
花は枝端に束生し、花冠は萼筒よりもわずかに長い。
・絶滅危惧種・
・ハルリンドウ(春竜胆);越年草
本州~九州にかけて、
日当たりの良いやや湿った山野の湿地に群生することが多い。
根生葉はロゼット状になる。
花に細長い柄があり、花冠の長さは2.5cm以上で小柄。
草丈は5~15cm。花期は3~5月。
・タテヤマリンドウ(立山竜胆);越年草
ハルリンドウの高山型変種。
北海道、本州中部以北の日本海側に分布し、
高山や亜高山の湿原や湿り気のある場所に自生する。
草丈は7~20cm。花期は5~7月。
・ヒナリンドウ(雛竜胆);一年草または越年草
八ヶ岳の限られた地域だけに自生する。
花冠は淡青色で、裂片は平開する。
草丈は3~7cm前後。花期は7~9月。
・絶滅危惧種・
・コヒナリンドウ(小雛竜胆);一年草または越年草
ヒナリンドウの変種。
本州の日光・南アルプス・白山高地区の
草地に自生する。
形はヒナリンドに似ているが、
丈が低く、根生葉は大型で、茎葉より大きい。
草丈は5cm前後。花期は6~9月。
・絶滅危惧種・
< 多年草 >
・ミヤマリンドウ(深山竜胆)
北海道~本州の中部以北に分布し、
小型で高山帯の湿原や湿り気のある場所に自生する。
草丈は5~10cm。花期は7~9月。
・イイデリンドウ(飯豊竜胆)
ミヤマリンドウを基本種とする変種。
福島県・新潟県・山形県にまたがる飯豊山地に特産し、
やや乾いた岩礫地の小低木群落の中に生育する高山植物。
花冠がやや大型で、開花時に花冠副片が直立する。
草丈は5~12cm。花期は7~8月。
・リシリリンドウ(利尻竜胆)
北海道の利尻山・大雪山系・夕張岳の
湿った草地や砂礫地に自生する。
花冠は5裂して裂片は平開、花冠の副片が内側に曲がり、
花筒を塞ぐ形になる。
草丈は5~15cm。花期は7~8月。
・トウヤクリンドウ(当薬竜胆)
北海道~本州中部以北の高山帯の砂礫地や草地に自生する。
花は淡い黄色で花弁には緑色の斑点がある。
草丈は10~25cm。花期は8~9月上旬。
・ヨコヤマリンドウ(横山竜胆)
北海道大雪山高山帯の
乾いた草地に自生する。
花冠はほとんど開かない。
草丈は5~10cm。•花期は7~8月。
・アサマリンドウ(浅間竜胆)
本州南部~九州にかけて、
山地の林内に自生する。
リンドウより小型で、葉は柄がなく対生する。
花の内面に緑色の斑点があり、
花冠と卵形の萼片も平開する。
草丈は10~25cm。花期は10~11月。
・リンドウ(竜胆)
リンドウ科リンドウ属の多年生植物の1変種。
上記参照
・エゾリンドウ(蝦夷竜胆)
ホソバエゾリンドウの変種。
北海道~本州近畿以北にかけて、
山地の湿地帯に自生する。
花冠裂片は開出する。
比較的大型で花付きがよいため園芸品種として改良され、
切花用に生産されている。
草丈は30~100cm。花期は9~10月。
・エゾオヤマリンドウ(蝦夷御山竜胆)
エゾリンドウの変種。
北海道~東北地方の山地や高山の草原に自生する。
小型で、花は茎の先端のみにつき、花冠はあまり開かない。
草丈は10~40cm。開花は7~9月。
・ホロムイリンドウ(幌向竜胆)
北海道~本州の低地~亜高山帯の湿原に自生する。
エゾリンドウに似ているが、
葉の幅が細い線状披針形で、対生する。、
茎頂と上部の葉腋に青紫色の花を数個ずつ付ける。
草丈は30~80cm。花期は9~10月。
・オヤマリンドウ(御山竜胆)
中部地方以北の亜高山帯の湿地や草地に自生する。
エゾリンドウにやや似ているが花が小さく、
花弁はわずかに開くのみ。
草丈は60cm位。花期は8~9月。
・ヤクシマリンドウ(屋久島竜胆)
屋久島の高所の岩場に自生する。
細い葉が密に輪生し、
花茎の先端に、
筒状で鐘形をした青紫色の花を一輪付ける。
草丈は7~20cm。花期は8月。
・ホソバリンドウ(細葉竜胆)
本州~九州にかけて、
山地の草原などの湿原に自生する。
リンドウに似ているが葉が細い。
草丈は20~80cm。花期は9~11月。
・ツクシリンドウ(筑紫竜胆)
葉はふつう線状披針形。
・キリシマリンドウ(霧島竜胆)
霧島で発見された固有種。
草丈がやや低く、葉が比較的に細く披針形。
園芸品種の交雑親とすることが多い。
草丈は10~30cm。花期は8~10月。
・クマガワリンドウ(隈川竜胆)
葉がやや細く、花の色がやや濃く丸みがある。
草丈は10~20cm。花期は8~10月。