minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

田中啓文さんの熱いメッセージ by ワイルドバンチ

2011年05月18日 | ライブとミュージシャンたち
このところ、毎年ツアーでお世話になっている大阪のブックカフェ・ワイルドバンチから郵便物が届いた。

なんだろう?とあけてみると、今度のツアーのチラシ。裏には作家&即興サックス奏者の田中啓文さんのメッセージが。さらにCDの宣伝まで。本当に私たちの音楽を愛して下さって、いつも応援してくださる庄内さん(マスター)の優しさがひしひしと伝わってくる素敵な贈り物に感謝(涙)!!

ワイルドバンチに初めて行った時は「え~?こんな本棚にはさまれて、生音で演奏するの~?」と少しびっくりしたのですが、古本に囲まれた音が意外と良い響き。マスター庄内さんの暖かい人柄にもすぐに打ち解けて、日本映画の話で盛り上がったり、貴重なご本をいただいたり。ああ、近所にこんな面白いお店があったら毎日入り浸ってしまうのに・・・と思ったものです。特にトイレの梶芽衣子のポスターとプロレス関係のマニアックな雑誌にはびっくり。こんなお店全国探してもないんじゃないかしらん?

さあ、次回のminga4ツアーもがんばるぞ~~~!!とますます元気をいただいたサプライズでした。

お近くの際は、ブックカフェ・ワイルドバンチ 大阪市北区長柄中1-4-7  にぜひ行ってみてくださいね!
minga4のライブは7/10(日)です。


このチラシ裏にある田中啓文氏の文章を掲載させて頂きます。CD「Ardiente!」を聴いて下さっての書き下ろしです。



「今」熱いジャズを!   ____田中啓文(作家)

 このグループの演奏を聴くといつも、ジャズがいちばん熱かった時代に思いが飛ぶ。
野太くうねるサックス、深くとどろくベース、情熱的かつクールなピアノ、カラフルで力強いドラム・・・
すべてが一丸となって、我々の心と身体のツボをびしびし突いてくる。軽快で重厚で明るくて暗くて荒くて繊細で・・・
豪速球も変化球も変幻自在だ。しっかりした音楽的、技術的土台のうえで、煽りあい、支えあい、暴走しあい、
裏切りあい、協調しあう。俺が俺がのように聴こえるが、ゴールはひとつなのだ。
とくに早坂紗知のアルト~ソプラノの「ごつい」鳴りは、黄金色の光線でライブハウスを埋めつくしてしまうほど
圧倒的な凄味があるし、永田利樹のベースは伝統的ジャズのどっしりと黒い安定感と最先端の感性をあわせもっていて
すばらしい。また、このグループの魅力のひとつはコンポジションがめちゃめちゃかっこいい点で、ほんまに
「ええ曲ばっか」である。じつは、この数年ほど日本のジャズが異常なほど昂揚している時期はない、と思うのだが、
MINGAはまちがいなくその一翼を担っている・・・とここまで書いて気がついたが、ジャズがいちばん熱かった時代
というのは、もしかしたら「今」かもしれない。
それを実証するはずのライヴに、ぜひ皆さん、足をお運びください!