「さっちゃん、ジャズってのは生き物。どんどん変化していくから面白いんだよね。」
まだ20代でデビューしたばかりの私にジャズの面白さ、そして、私の演奏を面白がって下さり応援してくれた副島輝人さんがご逝去されたのを知ったのが12日、下関へ向かう途中。その日の朝方、チャーリー・ヘイデンの訃報に驚いていたところでした。
今は廃盤になってしまった、私のデビューアルバム「Free Fight」に携わってくださったのも副島さん。彼の「Mobie's Record」というレーベルから発売されました。当時、CDが出て来た頃でしたが、私はファーストアルバムは「レコード」で制作することを選びました。
当時は女性サックス奏者が皆無だったので、ドイツのメールスジャズ祭やデュッセルドルフのジャズフェスティバルなどを紹介していただき、様々な場所で演奏させてもらえたのも、副島さんの御陰です。
このレコードの中で「La Passionaria」と「Ellen David」というチャーリー・ヘイデンの曲を演奏したことも何かの縁を感じます。
Passionariaはスペイン戦争で活躍した女闘士の呼び名。この曲の中で、不屈の民も吹いていますが、チャーリーのリベレーションオーケストラからの影響が当時とても強かったのがわかります。226を立ち上げたのも、このオーケストラの影響だったし・・・(226の最初はオーケストラの大編成でやっていましたから)。
さらに、チャーリーとは日本で2回お会いしていますが、このレコードをライブアンダーザスカイでお会いしたときに渡したエピソードがひとつ。
「Ellen David」を演奏しているのを見たC.Hadenは
「この曲のタイトル、昔の彼女の名前だから、今は違うんだよね。タイトル変えようと思っているんだ・・・」
2度目は横浜エアジンで池田芳夫さんのバンドを見に来る、ということで私たちも会いに行き、トシキがそこでチャーリーに
Toshiki「ベースを演奏するときに何を一番大切にしていますか?」
C.Haden「共演者にはそれぞれ、魅力的な個性がある。それを見つけて大切にしようと心がけている。」
素晴らしいお言葉です。常に共演者に対して愛情を持って、敬意を払って演奏しているからこそ、あんなに温かく力強いベースの音色が出るのでしょう。
本当に素晴らしい2人が同じ日に旅立っていかれたことはとても残念で悲しい事ですが、私たちに大切な事を沢山残してくれた2人に心から感謝しています。私も残された時間を大切に音楽に使っていきたい、と身を引き締める思いであります。心からご冥福をお祈りいたします。合掌。
ジャズ評論家の副島輝人氏が7月12日、胃がんのため83歳で亡くなりました。
【葬儀について】 通夜 7月17日(木)17:00より 告別式 18日(金)12:00~13:00 式場 四谷たちばな会館 新宿区須賀町14-1
まだ20代でデビューしたばかりの私にジャズの面白さ、そして、私の演奏を面白がって下さり応援してくれた副島輝人さんがご逝去されたのを知ったのが12日、下関へ向かう途中。その日の朝方、チャーリー・ヘイデンの訃報に驚いていたところでした。
今は廃盤になってしまった、私のデビューアルバム「Free Fight」に携わってくださったのも副島さん。彼の「Mobie's Record」というレーベルから発売されました。当時、CDが出て来た頃でしたが、私はファーストアルバムは「レコード」で制作することを選びました。
当時は女性サックス奏者が皆無だったので、ドイツのメールスジャズ祭やデュッセルドルフのジャズフェスティバルなどを紹介していただき、様々な場所で演奏させてもらえたのも、副島さんの御陰です。
このレコードの中で「La Passionaria」と「Ellen David」というチャーリー・ヘイデンの曲を演奏したことも何かの縁を感じます。
Passionariaはスペイン戦争で活躍した女闘士の呼び名。この曲の中で、不屈の民も吹いていますが、チャーリーのリベレーションオーケストラからの影響が当時とても強かったのがわかります。226を立ち上げたのも、このオーケストラの影響だったし・・・(226の最初はオーケストラの大編成でやっていましたから)。
さらに、チャーリーとは日本で2回お会いしていますが、このレコードをライブアンダーザスカイでお会いしたときに渡したエピソードがひとつ。
「Ellen David」を演奏しているのを見たC.Hadenは
「この曲のタイトル、昔の彼女の名前だから、今は違うんだよね。タイトル変えようと思っているんだ・・・」
2度目は横浜エアジンで池田芳夫さんのバンドを見に来る、ということで私たちも会いに行き、トシキがそこでチャーリーに
Toshiki「ベースを演奏するときに何を一番大切にしていますか?」
C.Haden「共演者にはそれぞれ、魅力的な個性がある。それを見つけて大切にしようと心がけている。」
素晴らしいお言葉です。常に共演者に対して愛情を持って、敬意を払って演奏しているからこそ、あんなに温かく力強いベースの音色が出るのでしょう。
本当に素晴らしい2人が同じ日に旅立っていかれたことはとても残念で悲しい事ですが、私たちに大切な事を沢山残してくれた2人に心から感謝しています。私も残された時間を大切に音楽に使っていきたい、と身を引き締める思いであります。心からご冥福をお祈りいたします。合掌。
ジャズ評論家の副島輝人氏が7月12日、胃がんのため83歳で亡くなりました。
【葬儀について】 通夜 7月17日(木)17:00より 告別式 18日(金)12:00~13:00 式場 四谷たちばな会館 新宿区須賀町14-1