今回は、民間企業から箕面市役所に派遣されているかたをご紹介します。ダイキン工業株式会社から派遣されている沢田さんです。では、お願いします。
お世話になっております、地域創造部 活力推進室 箕面営業課の沢田久典です。
仕事上、ゆるキャラ(R)さんたちとは切っても切れない関係にありまして・・・
《左から、箕面のゆずPRキャラクター「滝ノ道ゆずる」(ゆるキャラ(R)グランプリ2011全国第9位)、くまもとサプライズキャラクター「くまモン」(同全国第1位)》
そりゃ、この2大スターに囲まれちゃあ、仕事とはいえ、つい頬も緩んでしまうというものです。でも、会社の目が届かないからといって、いつもこんな感じで羽を伸ばしているわけじゃありません!
【イントロダクション】
ということで自己紹介。所は品川、ダイキン工業東京支社の電子システム事業部で(エアコン事業以外にいろいろやっております!)、映像・エンターテイメント分野向けコンピュータソフト販売部門に所属し、人事交流には若干オーバーエイジながら白羽の矢が立ちましたご縁です。社会貢献については関心を持っており、派遣オファーを実は二つ返事でお受けした次第で、11カ月の予定を超過し23カ月目の公務員ライフを満喫中です。
ダイキンの本社勤務時代に何度か箕面近郊に住んでおり漠然と知ってはいたものの、
滝やもみじの絶景が近所という贅沢さ、四季を通じた豊富な自然、閑静な住環境等、箕面の良さを実感しています。市民のみなさんの箕面に対する関心も非常に強く「ちょっとかなり自慢のまち」だと感じております。
【箕面営業課とは】
私が配属された箕面営業課は、そんな箕面のまちを対外的にアピールし、
新たな魅力を提案し、箕面のファンを増やし、ひいては人口増を目指すという壮大なミッションをもっております。倉田市長就任後発足した、肝いりセクションです。
大変なところにきてしまいました・・・!
そもそも市役所の枠を超えた組織のため、業務範囲が無限のフロンティア。
民間に近い発想で、風通しもよく、活気というか超元気な大変やりがいのある部署です。
当課は40件を超える継続テーマに取り組んでおり、担当は複数のプロジェクトを抱えながら、さらに飛び込んでくる新しい案件を追いかけます。週ミーティングでは談論風発(かなり脱線しますが。)の企画検討に始まり、課題や悩みを共有し解決しながらの大変知的で刺激的な時間を過ごしています。どんな課題も決着をつけるまであきらめない貪欲な姿勢も驚きです。
《会議の風景/筆者からの見た目》
とはいえ、営業の基本は外で体を動かすこと。実は、当課は府内外でのイベントへの参加日数が年間延べ50日を軽く越えます。
イベントでは、箕面に関する情報展示やパンフレット配布の他、はっぴ、ユニフォームTシャツを着て大きく声だし。また、箕面市セールスプロモーション実行委員会として、箕面名物「もみじのてんぷら」はもちろん、箕面キャラクターグッズや箕面ゆかりの商品の他、箕面ビールも売ります。
《長居陸上競技場でのビールマイスターっぷり》
箕面のPRの場には、もちろん「滝ノ道ゆずる」も欠かせません。
《名古屋でのイベントにて、テント内で箕面ビール完売の余韻に浸る筆者》
販売といっても箕面の名を商品と一緒に覚えていただくことが、活動の本当の目的です。
収益は箕面のPR活動の原資となります。
【びっくりしたこと】
市役所で衝撃的だったのは、もみじだより(広報紙)、プレスリリース、パンフレットやチラシ等紙媒体で周知される情報の浸透力です。
Webというのは情報の伝達に有効かつお手ごろなメディアだと思っていたのですが、Web告知してもまったく反応なしの商品販売が、紙媒体に掲載された途端急激に伸びます。紙媒体を真剣に読むかたは非常に多く、だからこそ紙媒体への取り組みも真剣です。内容の吟味はもちろん、見やすさ、どう伝わるか等、さまざまな検討を緻密に積み重ね作成しています。
箕面営業課ではこんなパンフレット外面(約1.8MB)・内面(約3MB)を作成して箕面の住みやすさをアピールしております。(ホームページ「箕面に住む?」リンク)
【箕面に来てよかったこと】
やはり、いろいろな仕組みを作る醍醐味を味わえたことです。
当地では、こんな業務を行っております。
《府内初、市役所証明発行窓口にキャラクターグッズ販売コーナーを設置!》
販売開始当日は、NHKの取材も入り、新聞各紙にも掲載されました。手作り感満載のディスプレイはご愛嬌ということで・・・。商品管理、売上集計方法の検討に加え、レジの打ち方マニュアル等も作成しました。
このほか、スカイアリーナ(市立第一総合運動場市民体育館)、市立病院売店「ささゆり」にもグッズコーナーを展開中です。
《箕面年賀はがき》と《オレンジゆずるバスプルバックカー付きボールペン》
まさか私が年賀はがきのデザインをするとは思ってもみませんでしたが。
それと、ボールペンはオレンジゆずるバスを所管する交通政策課に、箕面営業課から提案したものです。市長・副市長より配色やパッケージに指示をいただき、現場の担当としては、みんなで作っているというコラボレート感が楽しかったです。
《池田泉州銀行箕面駅前支店デジタルサイネージ》
箕面駅周辺商店街の顔、デジタルサイネージ。
《オレンジゆずるバス沿線に設置されたバスロケーションサイネージの情報発信端末》
前職でのデジタル稼業の経験のおかげで管理面は助かってますが、「端的につたわる情報って?」とか「うまくまわる運用ルールはどんなもの?」などアナログな部分で結構頭を使います。市役所からの情報発信にどしどしご活用下さい。
【箕面の観光・商業活性化のための仕組みづくり】
これは、まちづくり会社の箕面FMまちそだて株式会社への委託事業で、事業の管理担当をしました。店舗との交渉など人手のかかる作業で、市としてもなかなか手を出せなかった分野なのですが、スタッフの皆さんに熱心に取り組んでいただき実現しました。
《箕面をテーマにしたご当地スイーツセレクション・みのおのみ》
《箕面逸品事業・箕面逸品カタログ》
《みのお本通り商店街にて》
箕面逸品事業では箕面にゆかりのある品々を「箕面逸品」というくくりでプロモーションしました。何が買えるかの「産品目線」だけでなくどこで買えるかという「商業目線」で展開し参加店舗を募りました。さらに地産地消を推進したい市の意向もあり、箕面朝市事業のみなさん(箕面市障害者事業団)と連携し、飲食店に対しパワフルに参加を呼びかけていただいたことも忘れられません。
【仕事上の課題】
当課の運営するTwitterアカウント(滝ノ道ゆずる)への反応などを見ても、箕面の認知度は上がってきていると思います。しかし、業務も多岐にわたり、案件も相当な数、イベント参加日数もすごいけど、本当に箕面のファンは増えているの?人口増につながっていくの?といった漠然とした不安を現場で抱えているのも確かです。
でも、これは考えても仕方のないこと。仕事として受けた以上、一つ一つ着実に進めていくしかないわけで、どれが成果となったかは数年経ってみないとわからない、いわゆるコネクティングドット(点と点をつなげる)の議論だと思います。※Apple創設者、スティーブジョブスのスピーチに出てくるお話です。(日本経済新聞 電子版 ジョブズ氏スピーチ全訳へ:リンク掲載許諾ID155522)箕面という地名をまず覚えてもらう、各地のイベントで皆さんに楽しんでいただく、読んで楽しく使えるパンフレットの作成・配布等に始まる一歩一歩は、後で振り返った時きっとつながっている、そう信じましょう。
そんな箕面営業課にピッタリの言葉で上述のスピーチは締めくられています。
Stay Hungry, Stay foolish.(ハングリーであれ、愚か者であれ。)
貪欲な上に、"foolish"ですけど何か?(笑)(関西弁でいうホメ言葉です。誤解なきよう。)の勢いで突っ走る箕面営業課メンバーにはうってつけです。箕面営業課にはいつまでも、こんな前向きな組織であってほしいと願っております。
と講釈が長くてスミマセン。
私が当地でいろいろな課題に取り組めるのも、さまざまな経験の場を与えていただいたダイキン時代のお客様(いろいろな経験が、点と点でつながって市役所での仕事を助けてくれました。)、快く送り出してくれた職場の仲間、そして現在、あたたかく受け入れていただいている市役所の皆さんのおかげです。この場をお借りして感謝の気持ちを申し上げたいと思います。ありがとうございます。
不惑といいつつ四十の手習い、惑いながらの小僧見習いの日々ですが、今しばらくお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
<沢田さん、長い間ありがとうございました。いつまでも箕面のファンでいてくださいね!