【週刊】企業理念

こちらへ。「企業理念と戦略の図解」 https://note.com/missionstatement

Vol.227 伊那食品工業

2009-08-30 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.227 伊那食品工業さまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

【  我が社は、「何かがよくなった」という実感があるだろうか? 】

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 「トヨタも驚愕!伊那食品工業 ”48期連続増収増益”の秘密」

 という記事とHPで出会った。

  http://qurl.com/8mnnt


  伊那食品工業さまは、寒天のトップメーカー。
 1958年の創業から48年間、増収増益を達成し、
 現在の売り上げは165億円、従業員は約400名。

 

 
 48期連続増収総益の理由(ワケ)は?

 

 
 今回は、HPでご縁のあった

 伊那食品工業さま から学ばせていただきます。

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


 
【社是】


  いい会社をつくりましょう ~ たくましく そして やさしく ~

 

 (出所 http://www.kantenpp.co.jp/corpinfo/rinen/index.html 2009/08/30)

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━


【学び】

 ○売上目標・利益目標がない。
 
 ○人材の一割を研究開発に投じている。

 ○利益を社員が成長を実感できることに投じている。

 ○会社の一日は毎日の庭掃除から始まる。

 ○年齢とともに賃金が上がっていく年功序列システム。


【コメント】


 代表取締役会長の塚越寛氏は、

 「社員ひとりひとりのハピネス(幸)の総和こそ、
  企業価値である」

 「どんな些細なことでも、「前よりよくなった」「幸せになった」と
  従業員が感じられれば、それがモチベーション向上につながる。
  売上が増えることが成長ではない。
  『何かがよくなった』と従業員が実感できる。
  それが、会社の成長だとオレは思う」

 と仰っている。
 
 http://www.kantenpp.co.jp/corpinfo/speech/index.html
 http://qurl.com/jc96k

 
 48期連続増収総益の理由は、

 塚越氏のバランスの良い経営センスにあると解釈しました。


 社員の幸せを追求する経営が表立って取り上げられているが、
 それだけでは、継続的成長はありえない。


 継続的成長のワケは、
 
 新商品開発への継続的投資、社員が成長を実感する環境・仕組みづくりへの
 投資などバランスのとれた経営ができる経営者の存在にあると見ました。


 
┏━━━━━━━━━━ <今週の質問> ━━━━━━━━━━━━

┃ 我が社は、「何かがよくなった」という実感があるだろうか?

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Vol.226 日本EVクラブ

2009-08-23 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.226 日本EVクラブさまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

【  我が社発展の抵抗は社長・社員の意識にないだろうか? 】

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 先日、日本EVクラブ代表の舘内 端(たてうち ただし)氏
 とお食事する機会をいただいた。


 舘内氏は、

 15年前の1994年に日本EVクラブを設立。
 今、話題のEV(電気自動車)の専門家。
 日本中を講演で飛び回ってるそうです。


 舘内氏のご活躍フィールドは、こちらから
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%98%E5%86%85%E7%AB%AF

 
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 お食事の途中で、

 誰もが聞く質問だろうが、あえて聞いたみた。


 私:「なぜ、EVクラブを設立したのですか?」

 舘内氏:「さんざん車で遊んで環境によくないことしてきたから
      その懺悔です」


 
 舘内さんは、15年前から自動車は内燃機関から電動車に
 移り変わる。それが環境にベスト、という強い信念を
 持っていたことを感じました。 


 
 今回は、ご縁のあった

 日本EVクラブさま から学ばせていただきます。

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


 
 「 隗より始めよ 」


  日本EVクラブ代表・舘内端からのメッセージ

 

(出所 http://www.jevc.gr.jp/tateuchi/ 2009/08/23)

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━


【学び】

 ○「隗より始めよ」とは。
  http://www.d2.dion.ne.jp/~nob_o/kotowaza/k_kaiyorihajime.html


 ○自分のできるところからやっていこうというのが、
  このクラブのベーシックな考え方

 ○言い出した人間が、まずは率先して行動していく。

 ○自分の手で自分の移動を支える。

 ○移動の責任を自分でとる。

 

【コメント】


 移動の責任を自分でとる、

 という考え方は刺激的でした。


 確かに現在の移動体をほとんどが企業が提供している。

 そこには、安全、製造責任など多くの規制、制約が生じる。


 EVクラブのメンバーは、
 すでに、個人の生活のための移動体(モビリティ)を個人責任で
 作っている。

 自分でEVを作り快適な移動手段を得ている。

 
 将来の移動体が自作PC(パソコン)のようになる
 未来を予見させらました。

 


【おまけ】


 もう一つ質問したことがある。


 私:「電気自動車普及のための問題をひとつ挙げるとしたら?」

 舘内氏:「利用者の意識でしょうね。

      ガソリン車に慣れたひとの意識が抵抗となるでしょう。
      ただし、人類の技術革命の歴史を振り返れば分かるように
      鉄道、飛行機、ガソリン車、どれも最初は利用者の抵抗が
      ありましたよね」


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 この会話を企業に水平展開すると、  


  「企業発展のための問題をひとつ挙げるとしたら?」

  「社長・社員の意識でしょうね。

   過去の成功、やり方に慣れた社長・社員の意識が抵抗となるでしょうね」


 と言われているような気がした。

 

 
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┃   我が社発展の抵抗は社長・社員の意識にないだろうか?

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Vol.225 グローバルダイニング

2009-08-15 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.225 グローバルダイニングさまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

【  我が社には、継続的にチャレンジする仕組みがあるだろうか? 】

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 「理念集」というキーワードで検索してみました。


  そこで、

  ユニークでインパクトのある理念集と出会いました。

 
  グローバルダイニング理念集

   http://employment.global-dining.com/jp/idea/index_2.html  
  http://employment.global-dining.com/jp/idea/index_1.html
 

 

  理念集が発するメッセージは何だろうか? 

 

 
 今回は、HPでご縁のあった

 グローバルダイニングさま から学ばせていただきます。

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


【 企業理念 】


 無限の可能性にチャレンジをして人生を楽しく生きる

 

(出所 http://www.global-dining.com/company/policy.cfm 2009/08/16)

 

━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━


【学び】


 ○全社員が煙草を吸わない企業を目指している。

 ○徹底的にフェアで民主主義な仕組み

  ・徹底した情報公開(知りたいと思ったことを知れる)
 
  ・個人の意思の尊重、表現の自由(言いたいことを言える)
 
  ・決定事項への参加(投票権を持つ)

  ・公正なルールと規律
  (ルールを定め、破った場合には厳しいペナルティが課せられる)

  ・人事部のない組織
  (異動は決して押し付けでは行わない。個人の希望を優先しどこへでも異動が可能)

 ○社長がワンマンにやれない組織をつくっている。
  会社の方針は会議の多数決で決める。全社員一人一票。

 ○社長から店長まで全社員の給与がオープン。  

 ○年功序列を採用していないため、昇給や昇格もすべて自己申告。

  

【コメント】

 
「グローバルダイニングの理念集」
 http://employment.global-dining.com/jp/idea/index.html 

 からピックアップしたお言葉です。
 

 -仕事の中からロマンを見出して自らの夢を真剣に
  追う者ほど困難な道を歩くもの。

 -人間はチャレンジし続けることで永遠に成長できる。

 -グローバルをめざすなら世界を見てこい。

 -厳しい環境は人を育てる。

  上場し、成長し続ける使命を負ったことでプレッッシャーも
  大きくなった。ここ以上に経営者を育てる環境は他にない。


 ----------------

 

 チャレンジには、困難、厳しさがある。

 困難と厳しさを乗り越えるごとに、人間としての成長がある。

 言い換えると、


 「人間は、チャレンジし続けることで永遠に成長できる」


 ということ。

 


 経営者は、社員の継続的成長を願うならば、


 継続的に、困難と厳しい環境を提供し続けなければならない。

 継続的に、チャレンジする機会を提供し続けなければならない。

 

 
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┃ 我が社には、継続的にチャレンジする仕組みがあるだろうか?

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Vol.224 翔栄クリエイト

2009-08-10 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.224 翔栄クリエイトさまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

【 我が社は、事業領域定義の拡大が示すことに気付いているだろうか? 】
 
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 先日、翔栄クリエイト 代表取締役 宇佐美 慎氏の

 結婚式に出席した。

 
 出席者 約400名の結婚式に圧倒される。

 
 結婚式の神父さんには、アーサー・ホーランド氏が。
 http://arthur-hollands.com/

 

 宇佐美氏と初めてお会いしたのは、約10年前。


 当時は、社員数名の会社で
 オフィス家具、通信機器を販売していた会社だった気がしたが

 今や、社員数50数名、麻布にオフィスを構え、空間デザインなどを
 手がける会社に成長している。

 

 この成長のワケは?


 
 今回は、

 翔栄クリエイトさま から学ばせていただきます。

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


【 企業理念 】


  お客様と感動と喜びを共有できる企業であり続ける

  全ての社員は感動と喜びを創造するために企画・挑戦する

  人としての成長と職務上のクオリティーを限りなく追求する


【 ミッション 】


 「 多くの企業とともにクオリティカンパニーになる 」

 

(出所 http://www.syouei.net/company/credo.html 2009/08/09)

 

━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━


【学び】


 ○業務改善、人材採用戦略、広報活動などのためのオフィスデザイン
  を提案し、クライントの業績を上げている。

 ○物件探しを「業績を上げるための器探し」、
  オフィスデザインを、「社員が自走する空間づくり」
  と捉えている。

 ○コンペなしを条件に、
  コンペに掛かる人件費分のコストダウンを約束している。

 ○日本を代表するベンチャー企業のオフィスデザインを
  手がけている。

  ■ライブリボリューション
   http://www.syouei.net/case/2006live.html 
  ■サイバーエージェント
   http://www.syouei.net/case/cyber.html
  ■フェイス
   http://www.syouei.net/case/faith-t.html

 


【コメント】


 一度、宇佐美さんの営業にわけあって立ち会ったことがある。


 そのときの営業スタイルを見て、


 この人、

 オフィス家具、オフィス工事を売っているのではなく

 オフィスデザインという手段をつかった業績向上戦略を

 提案している、

 と感じたことを思い出した。

 

 

 翔栄クリエイトさんの成長のワケは、


 「オフィス家具・通信機器販売、オフィス工事業」
 
  から
 
 「オフィス空間デザインを通した業績向上戦略提案業」

  へと


 事業領域(ドメイン)の定義を拡大したことにある。


 と解釈しました。

 

 この事業領域定義の拡大が


 -社員の発想に広がりを与える。

 -お客様に新たな付加価値を提供する。

 -社員に夢と成長感を与える。

 -事業ビジョンの発展方向性を示す。

 -今後、どんな顧客に、何を提供するかを示す。

 

【おまけ】

 結婚式の引き出ものに

 「You are loved」

 と書かれた記念置時計をいただきました。

 

 「あなたは、愛されている」


 というメッセージから、

 宇佐美さんのお客様、社員、隣人を愛する想いが
 伝わってきました。

 

 
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┃我が社は、事業領域定義の拡大が示すことに気付いているだろうか?

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Vol.223 プレジャー企画

2009-08-02 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.223 プレジャー企画さまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

 【 我が社の幹部は、社員の能力を引き出す人材だろうか? 】
 
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 今日、道化師を仕事とする、プレジャー企画 

 代表取締役 大棟耕介氏の講演を拝聴した。


 
 プロの仕事を拝見し、笑いと共に感動しました。
 


 
  道化師の仕事とは?

 


 
 今回は、講演会でご縁のあった

 プレジャー企画さま から学ばせていただきます。

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━

 

 プレジャー企画は、
 
 名古屋を中心に活動する

 「夢と勇気と感動」

 を提供する

 人を楽しませることが大好きな企業です。


 (出所 http://www.pleasure-p.co.jp/index.html 2009/08/02)

 

━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━

【学び】


 ○大棟氏の著書『ホスピタルクラウン』(サンクチュアリ出版)は、
   2008年TVドラマ化されている。
  http://wwwz.fujitv.co.jp/clown/index.html
 

 ○無償で病院を訪れ、闘病中の子どもたちに笑いと希望をもたらしている。


 ○大棟氏は、人間力大賞を 受賞している。
  http://www.ningenryoku.org/awardee/2006.html


 ○道化師(クラウン)の行動

 1.相手を見る。
 2.見られるという意識を持つ。
 3.役割を演じる(カッコつける)
 4.テンションを上げる
 5.大げさに振る舞う。

 


【コメント】


 
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 よく、子供たちに叱られます。
 
 よく、子供たちに笑われます。

 それが、私の仕事です。

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 というメッセージを、大棟氏のホームページで拝見した。

 


 本日、大棟氏のお話を聞いて、その意味がわかった。

 


 ”叱られる”


 という受動的な行為。


 と


 ”叱る”


 という能動的な行為。

 

 前者は、相手を引き出す(Pullする)行為であり、へりくだっている。

 
 後者は、相手を押し出す(Pushする)行為となり、威圧を与える。

 

 

 ”叱る”能力がある者は、”叱られる”こともできる。

 


 道化師とは、”叱られる”、”笑われる”役を演じることで、
 相手に対してへりくだることを通して、
 相手の自発的な笑いや笑顔を引き出している。

  

 だから、


 道化師の仕事とは、

 笑いや感動を与えるのではなく、もたらす(引き出す)こと。

 
 と解釈しました。

 

 職場でも、能力を与える人よりも、能力を引き出す人が
 管理職に相応しいのだろう。

 

 
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┃  我が社の幹部は、社員の能力を引き出す人材だろうか?

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