【週刊】企業理念

こちらへ。「企業理念と戦略の図解」 https://note.com/missionstatement

Vol.244 フジクラ

2009-12-28 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.244 フジクラさまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

【我が社は、危機を改革のチャンスと捉えているだろうか?】

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 2009年の世相をあらわす漢字は、「新」。


 ”新”政権誕生、”新”大統領誕生。

 ”新”型インフルエンザ。

 ”新”制度(裁判員制度、エコポイントなど)。

 ”新”エネルギー(太陽光、燃料電池など)。

 ”新”星(石川遼)


 「新」を感じたというより、

 「新」という文字が目に付いた年だったと思います。

 
 また、「新」たな産業、「新」たなリーダー登場への期待から
 この「新」にたいする投票数が増えたのではないでしょうか。 


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 ちなみに、
 
 1位 「新」
 2位 「薬」(のりピー、押尾学・・・)
 3位 「政」(政権交代) 
 4位 「病」(新型インフル) 
 5位 「改」。
 
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 今回は「新」、「理念」のキーワードから
 出会ったフジクラさまから学ばせていただきます。

 


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


【Mission】

  フジクラは

  ”つなぐ”テクノロジーを通じ

  顧客の価値創造と社会に貢献する。


【Vision】

 “つなぐ”テクノロジーの分野で、顧客に最も信頼されるパートナーになる。

 先進的で有用性の高い商品とソリューションを継続的に開発し、
 “つなぐ”テクノロジーの分野でリーダーになる。

 「一人ひとりが主役」として行動し、世界で通用する有能な人財集団になる。

  
(出所 http://www.fujikura.co.jp/corporate/philosophy.html 2009/12/28)


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━

 

【学び】


 ○2005年に創業120年を迎えている。

 ○2005年を「第3の創業」の年と位置付けている。

 ○「第1の創業」は1885年(明治18年)。絹・綿巻線の製造を開始した黎明期。

 ○「第2の創業」は1945年(昭和20年)で、戦災で全焼し、
   ゼロから全社員がひとつになって再出発した年。

 ○今一度、ゼロからの再出発に立ち返る必要があるとの強い決意の下に
  「第3の創業」を宣言している。

 ○特定の優良顧客との間に培った強固なパートナーシップを強みとしている。

 

【コメント】


 < 経営者の危機感 → 新理念の制定 >
  
 
 ●インフラ投資も頭打ちになり、激しい競争の時代へと移行している。

 ●"安定した時代"の遺伝子は"変化が常態の時代"には重い足枷となっている。
 
 ●今後当社が生きていく市場はグローバルな競争の厳しいマーケットしかない。


            ↓↓↓↓↓↓  
 
 
  今後の競争に勝ち抜くには、企業風土の抜本的な改革が必要。


            ↓↓↓↓↓↓  
 
  今一度、ゼロからの再出発に立ち返る必要があるとの強い決意の下に
  「第3の創業」の宣言と共に、「新理念」を制定している。

  http://www.fujikura.co.jp/corporate/philosophy.html


 <新理念制定のタイミング>


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 フジクラの2007年3月期決算は、売上高6450億円、経常利益330億円
 で増収減益となる見通し。
 「実は1年前の2006年3月期は過去最高の業績を記録してしまい、
 新理念を浸透させようにも危機感をみんなで共有しづらい面があった。
 2007年3月期が減益となることを喜んではいないが、
 風土改革に挑む気運は高まるのではないか」と大橋社長は見る。

 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/JIREI/20070514/270807/

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  危機感が共有された時、風土改革のチャンスになる。 

 


 
┏━━━━━━━━━━ <今週の質問> ━━━━━━━━━━━━

┃  我が社は、危機を改革のチャンスと捉えているだろうか?

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Vol.243 井口一世

2009-12-20 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.243 井口一世さまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

 【 日本に残る産業・日本が創る産業は何だろうか? 】

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 「創々たる!!小さな世界企業」(日本地域社会研究所発行)

 に掲載されていた <株式会社 井口一世> という社名が

 とても気になりました。


 
 今回は、井口一世さまから学ばせて
 いただきます。

 

━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


【事業目的】


  最高の人材と設備に支えられた製造業を通して

  新たなる文化の創造に貢献する。

 
  
(出所 http://www.iguchi.ne.jp/ig_005_a.html 2009/12/20)


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━


【学び】


 ○金型を使って造るのと同等の品質のものを,
  板金加工で代替する(金型レス生産システム)ことで
  大幅なコストダウンを実現している。

 ○変種・変量の少量品に特化して業績を急拡大している。

 ○金型を保管して生産するとコストが掛かる、そこに商機を見いだしている。

 ○お客様自信が見積もりを算出できるソフトウェアを提供している。

 ○製作図面に、指定発注のただし書きが入っている。
  (この会社にでなければ加工できないということ)


【コメント】


 「量産品は海外工場にシフトしてしまった。

  今後,日本に残る産業は何かを考えた結果,

  生産立ち上げや生産準備品,サービスパーツだという結論にたどり着いた」

 (代表取締役の井口一世氏)


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  日本に残る産業はなんだろうか?

  日本が創る産業はなんだろうか?


  経営者の宿題となる。
 
  
 
┏━━━━━━━━━━ <今週の質問> ━━━━━━━━━━━━

┃    日本に残る産業・日本が創る産業は何だろうか?

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Vol.242 有隣堂

2009-12-13 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.242 有隣堂さまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

【 我が社の判断基準は、利益先考に傾いていないだろうか? 】

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 今日、TVで
  
 「有隣堂 が創業100周年」

 というコマーシャルを観ました。


 多分、横浜周辺にお住まいの方であれば、
 一度は利用したことのなる書店ではないでしょうか。

 
 100年継続のワケはなんだろうか?
 

 
 今回は、有隣堂さまから学ばせて
 いただきます。

 

━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


【経営方針】


 1.「有隣」の精神にもとづき、
   文化、教育に関する商品の販売を通じて地域社会に貢献する。 

 2.会社永遠の発展と、従業員の福祉向上のため
   経営の効率化に努力する。

 3.大専門店の誇りを堅持し、
   最高水準の仕事を目指して絶えざる研究、努力を行なう。 

 
  
(出所 http://www.yurindo.co.jp/co/m_policy.html 2009/12/13)


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━


【学び】


 ○ひたすらお客様のお役に立つことを考え続けて企業活動をしている。

 ○文化、教育に関する商品の販売に専門化している。

 ○ 一日三省 を唱えている。


  1.可能性への挑戦の中から、私たちの生きがいがうまれる。 

  2.仕事に対するきびしさの中から、本当の和が生まれる。 

  3.謙虚な反省の中から、新しい躍進がうまれる。 
 
 

 

【コメント】


 
 社名「有隣堂」の由来は、
 

   徳不孤必有隣「徳は孤ならず、必ず隣有り」(論語里仁篇)から出ている。

  その大意は、徳のある人は決して孤立することはない。

  いつの日か、またはどこかで、必ず理解し、共鳴する人が現れてくるものである、

  ということであって、信念をもって正しいと思ったことを
 
  断じて行わんとする孔子の力強い章句である。


  同じ里仁篇で「利によりて行えば怨み多し」といっているように、

  その行為が自分の利益になるかどうかをまず先に考える、

  あるいは功利を一切の価値の原理とする西欧功利主義とは

  およそ正反対の東洋的思想といってよいであろう。


  わが社が、この言葉を企業精神として経営方針第一条の冒頭に掲げているのは、
   
  私たちが正しい経営理念をもって最大限の努力をしたならば、

  たとえどのような障害が現れようと、社会は必ず私たちの正しさを認め、
  
  お客さまの支持がいただける筈であり、また社内においても、

  心から協力しようとする同志をつくることができる、

  という信念を確立するためである。

  そして、これこそまさに商人道の原点といってよいであろう。

  出所:http://www.yurindo.co.jp/co/m_policy.html
  参考:http://www.jyofukuji.com/10zengo/2005/11.htm
     http://www.geocities.jp/shinsyaji/03/2006_01/610_tokukonarazu.html 
 
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  利益主義ではなく、徳を重んじ、
  ひたすらお客様のお役に立つことを考えるという
  活動姿勢が100年継続企業のワケと推察しました。

  
 
┏━━━━━━━━━━ <今週の質問> ━━━━━━━━━━━━

┃  我が社の判断基準は、利益先考に傾いていないだろうか?

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Vol.241 日産自動車

2009-12-06 | Weblog

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【週刊】企業理念 Vol.241 日産自動車さまから学ぶ
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 経営の先輩達が悩みぬいて確立した企業理念をいろいろな
 視点から読み解き、企業理念育成・経営のヒントを学びます。

          ★今週の質問★

【我が社の、2050年の姿をイメージしたことがあるだろうか?】

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 先日、横浜にできた日産自動車さまのグローバル本社

 の前を通った。


 とても、未来的な本社ビル。
 
 

 この本社ビルは、何年先の車社会を
 見据えて設計されているのだろうか?


 
 今回は、日産自動車さまから学ばせて
 いただきます。

 

━━━━━━━━ Webからの引用 (ここから)━━━━━━━━━


【ビジョン】

 
  日産:人々の生活を豊かに


【ミッション】

  私たち日産は、独自性に溢れ、革新的なクルマや

  サービスを創造し、その目に見える優れた価値を、
 
  すべてのステークホルダーに提供します。

  それらのルノーとの提携のもとに行っていきます。   

  
(出所 http://www.nissan-global.com/JP/COMPANY/MESSAGE/VISION/ 2009/12/06)


━━━━━━━━ Webからの引用 (ここまで)━━━━━━━━━


【学び】


 ○「人とクルマと自然との共生」をめざして
  ニッサングリーンプログラムを掲げている。

 
 ○日産のパワートレインロードマップ(開発&販売計画)によると、
 
  2050年に

   EV(電気自動車)/FC(燃料電池者)の 比率が約30%、

   HEV、Plug In HEV の比率が 約30%、

   エンジン搭載車 の比率が約40%。
  
  http://www.nissan-global.com/JP/ENVIRONMENT/GREENPROGRAM_2010/

 


【コメント】


 あと40年後、2050年の自動車社会はどうなっているのだろうか?


  
 日産のパワートレインロードマップをみると、

 2050年の販売予測で、ガソリン車が約40%。

 とすると、

 街を走るクルマがEV(電気自動車)が主流になっているとは

 思えない。

 しかし、日産のような大手自動車メーカではなく、
 ベンチャー的なEVメーカが出現し、

 その会社が、大量のEVを提供しだしているかもしれない。

 また、

 中国から安価で高品質のEVが大量に輸入されているかもしれない。


 そのときには、日産のような大手自動車メーカは、
 どのような会社として存在しているのだろうか?

 

  
 
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┃ 我が社の、2050年の姿をイメージしたことがあるだろうか?

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